「明日に向かって撃て」(1969)~「天井桟敷の人々」(1945)~「となりのトトロ」(1988)~「ロンゲスト・ヤード」(1974)~「ドラゴンへの道」(1972)~「地下鉄のザジ」(1960)~『ジョーイ』(1977)~『生きる』(1952)~『ルードウィヒ神々の黄昏』(1972)~『レイダース失われたアーク<聖櫃>』(1981)~『暗くなるまで待って』(1967)~『テキサスの五人の仲間』(1966)~『摩天楼はバラ色に』(1986)~『ニッポン無責任時代』(1962)~『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(1984)
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さて、映画タイトルしりとりです。
今回は『つ』ということで増村保造監督の『妻は告白する』(1961)です。
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哀れな女性の情念の映画です。
こんな役をやらせると若尾文子は本当にうまい。
不幸な結婚を強いられていた滝川彩子(若尾文子)。
ある日、
彩子の夫と、
夫の大学病院の取引先の若い社員幸田(川口浩)と3人で難所の登山に出掛け、
事故で3人は宙づりになってしまう。
3人はザイルでつながれていたのだが、
彩子はそのザイルを自分の元から切り、
夫を滑落死させてしまう。
彩子は故意にザイルを切ったのか、
それとも宙づりの苦しみに耐えかねてやむを得ず切ってしまったのか・・・
この事件の裁判シーンから始まる本作。
若尾文子の儚げな美しさを増村監督は最高の演出で浮かび上がらせる。
土砂降りの雨の中たたずむ彼女の姿をとらえた「画」はその最たるもの。
サスペンス描写もうまくできているが、
そこは脚本の井出雅人によるものが大きかったと思う。
この物語に救いは一切ありません。
そんなところが増村監督らしくて好きです。
若尾文子・増村保造コンビの作品を全作観たわけではありませんが、
おそらくこの作品が最高傑作なんじゃないかなと思います。
いい作品ですよ。
未見の方はぜひ!