映画タイトルしりとり~『に』~ニッポン無責任時代(1962)人生のバイブルです! | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます

明日に向かって撃て」(1969)~「天井桟敷の人々」(1945)~「となりのトトロ」(1988)~「ロンゲスト・ヤード」(1974)~「ドラゴンへの道」(1972)~「地下鉄のザジ」(1960)~『ジョーイ』(1977)~『生きる』(1952)~『ルードウィヒ神々の黄昏』(1972)~『レイダース失われたアーク<聖櫃>』(1981)~『暗くなるまで待って』(1967)~『テキサスの五人の仲間』(1966)~『摩天楼はバラ色に』(1986)

 

こんな感じで続いている映画タイトルしりとり。

今回の『に』は私の人生の応援歌というかバイブルというか、

しんどくなったら繰り返し観る作品、

古澤憲吾監督の『ニッポン無責任時代』(1962)です。

 

詳しいレビューはこちら

↓ ↓ ↓ ↓

前回の『摩天楼はバラ色に』がアメリカ版「ニッポン無責任時代」だと書きましたが、
やっぱり本家はこちら。
ウイットに富んだサクセスストーリー、
無責任なストーリーのはずなのにラストは感動すら覚えてしまうのです。
 
主人公は平均(たいら ひとし)。
タイミングにC調に無責任が代名詞。
植木等が演じるそんな彼が機転を利かせながら出世していく。
 
時代は高度成長時代に突入。
モーレツ社員が社会を支えて国民全体が熱を帯びていたころ。
そんな時代に登場したアンチ・ヒーロー無責任。
 
劇中で歌われるコミックソングの数々、
スーダラ節やドント節、ハイそれまでョなどが、
そのまま心に響き、
無責任一代男に至っては、
私の人生の応援曲になっているのです。
 
♪人生で大事なことは、
タイミングにC調に無責任
とかくこの世は無責任
コツコツやる奴ぁご苦労さん!

 

 

私はとてもこの作品の主人公のようにはなれない。
だからこそ憧れさえも抱いてしまう。
 
正直ギャグに関しては、
令和のこの時代ではお寒いものもありますが、
そんなことは小さなこと。
主人公植木等のフットワークの軽さと破天荒さに観客は拍手を送るのです。
 
この主人公のような無責任人間が現在令和という時代に存在していたならば、
世の中から弾かれてしまうだろうか?
否!
平均(たいら ひとし)その人こそ、
現代日本が待ちこがれているヒーローであり、
閉塞した日本社会を変えてくれるかもしれない人物なのです。
 
たいら ひとしよ永遠に!
このラストシーンには感動すら覚えます。

 

「ニッポン無責任時代」1962年制作東宝

古澤憲吾監督 86分