「明日に向かって撃て」(1969)~「天井桟敷の人々」(1945)~「となりのトトロ」(1988)~「ロンゲスト・ヤード」(1974)~「ドラゴンへの道」(1972)~「地下鉄のザジ」(1960)と続いた映画タイトルしりとり。
『じ』から始まるタイトルの映画で今回取り上げるのは、
『ジョーイ』Something for Joey(1977)です。
詳しいレビューはこちら
↓ ↓ ↓
「この映画は終わってもしばらく明かりがつきません」というキャッチコピーに騙されて、
すぐに劇場の照明がつき、
号泣したバカ面がとても恥ずかしかった思い出があります。
実話をもとにした本作は、
アメリカではTVムーヴィーだったのですが、
日本では劇場公開されました。
白血病に侵された末っ子ジョーイの誇りは、
大学のフットボールスターである兄のジョン。
ジョンとジョーイはともに励まし励まされながら、
ジョーイは闘病生活、
ジョンはフットボールのトップ選手となるために闘い続ける。
闘病生活のジョーイを、
ジョンをはじめ、
父、母、兄弟、ジョーイの友達、ジョンのチームメイト、ジョーイの野球のチームメイト、周りの人々すべてが、
ジョーイを特別扱いしない。
ある日、
ジョンがジョーイの車いすを押して散歩をしているとき、
ジョンが、
「俺も車いすに乗って散歩がしてみたいな」と言う。
ジョーイは、
「じゃあ、変わってやろうか」と言う。
普通の展開だとジョンが、
「バカ、何言ってるんだ。そんなことできるわけないだら」となるところ、
「そうか、じゃあ頼むよ」ってジョーイに車いすを押させる。
「楽ちんだなあ」というジョン。
まあ、このまますっと行くわけではないんですけど、
いいシーンでした。
ジョンがジョーイに白血病であることを告げるシーン、
ジョーイの病院での友達が死んだのを知るシーン、
とても悲しいシーンなのだが、決して湿っぽくならない。
派手な演出もなく淡々と描いているからこその素直な感動が生まれてくる。
フットボールの試合のシーンもよく描けているが、
クライマックスは、
フットボール界の最高の栄誉と言われるハイズマントロフィーを受賞したジョンのスピーチのシーン。
涙腺崩壊します。
大作でも問題作でもないんですけど、
何故か心に残る本作。
おススメします!