映画タイトルしりとり~『れ』~レイダース失われたアーク<聖櫃>(1981) | あの時の映画日記~黄昏映画館

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明日に向かって撃て」(1969)~「天井桟敷の人々」(1945)~「となりのトトロ」(1988)~「ロンゲスト・ヤード」(1974)~「ドラゴンへの道」(1972)~「地下鉄のザジ」(1960)~『ジョーイ』(1977)~『生きる』(1952)~『ルードウィヒ神々の黄昏』(1972)と映画タイトルしりとりが続いております・・・しつこいですか(笑)・・・まだ続きますよ。

 

『れ』で始まる作品。

「レイダース失われたアーク<聖櫃>」(1981)で行こうと思います。

1981年12月公開で、

1982年のお正月映画だったんですよね。

 

お正月映画と言えば、

映画界が一番華やかになったものです。

どこの劇場も満員でした。

 

監督をしたスピルバーグはこの頃、

「ジョーズ」や「未知との遭遇」などで、

気鋭の若手ヒットメーカーとしてその名をとどろかせており、

そのスピルバーグがこれまた「スター・ウォーズ」で大ヒットを飛ばしたジョージ・ルーカスと組んで冒険活劇映画を作るということで、我々映画ファンの作品に対する期待値はMAXでした。

 

私は前売り券を購入して公開をワクワクしながら待ちました。

そして、観ました。

 

「おもろかったな!」

一緒に行った映画好きの友人との鑑賞後の第一声はお互い一緒でした。

プロローグのジャングルシーンから、

聖櫃を巡ってのナチスとの攻防、エジプトでの肉弾戦を経てU・ボートに。

途中、昔の恋人マリオンとのロマンスを絡めながら、

007さながらに、連続活劇が続く展開に拍手喝さいしました。

 

主人公インディを演じたハリソン・フォードは当時39歳。

この役がはまり役になるなと確信しました。

以降続編が次々制作されましたが、

彼以外のインディは考えられませんね。

この映画、

ところどころに細かい小ネタが放り込まれているのも魅力で、

ルーカスのスター・ウォーズネタがちりばめられているのが有名ですが、

例えば教授として授業を終えたインディに赤いリンゴ(だったと思う)を置いていくのに意味があったりするのが楽しい。

 

邦題も苦労したあとがうかがえますね。

原題を直訳すると、

“失われた聖櫃の襲撃者たち(略奪者たち?)”とでもいうのでしょうか。

「レイダース」という音の響きをうまく生かした邦題だと思います。

 

そしてジョン・ウィリアムスのスコア、

「レイダースマーチ」は、

いつ聴いてもワクワクさせてくれる。

 

ところで、

最近の若い人たちのレビューを見ることがあるんですが、

おおむね好意的な評価である一方、

「前半の展開がだるい」とか「特撮がしょぼい」とか悲しい評価が散見されて残念です。

注意深くみていれば、その前半の展開にどれだけたくさんの伏線が張られているかわかっていないのでしょうね。

それだけで、この作品の面白さを自ら半減させています。

 

特撮に関しても、

それはヒッチコックの特殊技術がしょぼいといっているのと同じで、

せっかくの映画の楽しさをわざわざ放棄しながら観ているんじゃないかな。

 

映画がテーマパークのアトラクション化しているのは悲しいですね。

もつと本編を楽しんでほしい。

影が動く高度な舞台演劇なんだよね、映画って。

 

デジタル配信公開が今後さらに増えていくだろうけど、

「映画というのは、1人でノートパソコンで見るより、知らない者同士が映画館に集まって、一緒にチカチカする映像を見るものだ」というスピルバーグの言葉に、

映画の本質を感じてしまうのです。

 

ちょっと今回は作品紹介からズレちゃいましたね・・・

次回は『く』です。