妻は告白する | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます

妻は告白する

1961年(日) 増村保造監督作品

 

哀れな女性の情念の映画です。

こんな役をやらせると若尾文子は本当にうまい。

 

不幸な結婚を強いられていた滝川彩子(若尾文子)。

 

ある日、

彩子の夫と、

夫の大学病院の取引先の若い社員幸田(川口浩)と3人で難所の登山に出掛け、

事故で3人は宙づりになってしまう。

 

3人はザイルでつながれていたのだが、

彩子はそのザイルを自分の元から切り、

夫を滑落死させてしまう。

 

彩子は故意にザイルを切ったのか、

それとも宙づりの苦しみに耐えかねてやむを得ず切ってしまったのか。

 

物語は、

この事件の裁判シーンから始まります。

 

若い幸田には婚約者がいたのだが、

裁判が続くうちに、

彩子に対する気持ちが同情から恋愛に変わっていく。

 

彩子はもともと辛い結婚生活で、

夫との歳の差も親子ほどあったことから、

自然と若い幸田に惹かれていく。

 

二人の関係は、

女中や関係者からの証言で、

半ば公になっていき、

彩子が故意にザイルを切った疑いが深まっていく。


若い幸田に、

執念に近い深い情を持った彩子はとても扱いきれない。

自然と彩子と距離を取り始めるようになり悲劇が起こる。

 

土砂降りの雨の中、

傘も差さずに和服で幸田の会社を訪れる彩子は怖い。

社内の人間の視線を一身に浴びる。

 

結果的には幸田も殺人者となってしまい、

婚約者から、

『奥さん(彩子)を殺したのはあなたよ』と、

冷たく言い放たれてしまう。

 

何とも救いようのない悲劇ですが、

若尾文子が本当にきれいです。

さすが、増村保造監督だと思いました。

脚本、井出雅人

 

 

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