岩手紀行 Part5・・平泉 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

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テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

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宿の窓から岩泉駅方面を望む

前日までに今回の旅行の目的地を制覇してしまったので、最終日はおまけで平泉を訪れることにした。
家内は学生時代に平泉を旅したことがある。
「金色堂は普通のお堂だと思っていたら覆堂という建物の中にあり、ミニチュアのように小さくて、
 外に出たらホンモノがあるのだと思ったら、小さいのが実物だった」
「北上川を見下ろすところがあって、そこからの景色は雄大である」
とわたしに繰り返し言っている。

例によってわたしは鉄道で平泉を通過したことはあるが、下車したことはない。
金色堂がどれほど小さなものか知りたいし、芭蕉が「夏草や 兵どもが 夢の跡」と詠んだ
景色も見てみたい。

最終日の23日(水)は雨模様である。
盛岡行きの路線バスは1日3本しかない。
前日に龍泉洞を訪れてしまったので、855龍泉洞発のバスに乗って盛岡まで出ることにした。

ホテル近くのバス停から数人が乗車したが、乗客は10人にも満たない。
観光客はわれわれだけだったかも知れない。
岩泉を出たバスは、早坂峠を越える国道455号(一部340号と重複)経由で盛岡まで走る。
観光客の行動パターンはレミングのようなもので、連休中には人の極端な偏在が起こるのであって、
混まない交通機関には人はいないのである。

バスの乗客は地元の老人の足になっているようで、峠に至るまでは短区間の乗降客がほとんどであった。
峠の難路を解消するために2007年に開通した早坂トンネルは何と3.1kmもあり、
超豪華設備の巨大な建築物である。

盛岡と太平洋側を結ぶ大動脈かも知れないが、こんなものを建設するには、
おそらく強力な政治家の存在無くしては不可能だろう。
前政権下では、医療には金を出し渋るくせに公共工事には惜しみなく金を注ぎ込んだのだ、
という思いを抱くが、冬季の交通を考えるときっとこのトンネルは必要不可欠なのだろう。

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車窓から見る岩洞湖

峠を越えてもバスは高度を下げないが、岩洞ダムを過ぎると大きなダム湖が現れる。
こんな山の頂上近くに何の目的でダムを造るのだろう、そしてこの川はどちらに流れるのだろう
と頚をかしげながら眺めていると、やがて国道は一気に下りだし、
つづれ道を降りきったところが盛岡であった。
盛岡のすぐ東側には、屏風のような1000m級の山が立ち上がっているのである。

2時間以上走って、ほぼ時間通り1120頃盛岡駅着。
そのまま駅に入り、1133発の東北本線の北上行き各停電車で南下し、北上で乗り換えて1312平泉着。

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平泉駅前で出発を待つ1350発の市内循環バスの中から

しっかり雨が降っている。駅前で山菜そばを食して、バスに乗って10分すると中尊寺に着く。

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中尊寺本堂

雨だが観光客は多い。

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雨に煙る中尊寺金色堂 覆堂

金色堂は驚くほど小さい、という家内の話から、わたしはお茶の間のちゃぶ台くらいの
大きさだと想像していた。
覆堂の中にちょこんと置かれているだけかと思ったら、何と小さな小屋くらいの大きさではないか。
あまりに金ぴかでしかも大きいので、予想を裏切られて逆に驚いた。
何のことはない、家内の話が大げさすぎたのである。

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高舘義経堂から望む北上川 晴れていれば川の向こうに束稲山が見える・・はず

さて、小さな山の尾根線を登っていく地形の中尊寺を訪れても、家内が言うような
北上川を眼下に眺める風景にはお目にかかれない。
家内の記憶を辿ると、どうもその場所は高舘義経堂ではないか、と思われた。

雨が降っているのでタクシーに乗って、駅に帰る前に高舘義経堂に寄ってもらうことにした。
家内の記憶にあった景色はやはりここからのものであったが、今では道路などで
多少風景から風情が失われていたようだ。
それと、かつては無かった柵が設けられており、風景に開放感が無くなったそうである。

駆け足ながらこれで3日間の観光は終了した。
平泉発1635の電車で1719花巻駅に戻り、1800のバスで空港に行き、1900のJEX機に乗る。

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着陸寸前の飛行機の窓から見た大阪の夜景

2030大阪空港着。
車でしか行けないところをタクシーで廻った、お金に糸目をつけない?大名旅行は終わった。

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花巻駅前の土産物屋さんで買った子供たち(大学生)へのみやげ

食べられません。