(ショパンのエチュードop.25-9 ワンポイントレッスン動画) | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。

またまた引き続きショパンのエチュードのワンポイントレッスン動画の記事をリブログさせていただいた。

今回は、エチュードop.25-9 変ト長調 「蝶々」。

今回の練習ポイントは、“①⑤棒+手首伸”。

 

 

オクターヴの軽やかなスタッカートの練習曲。

14cm弱の軽い棒またはペンを用意し、これを1の指(親指)と5の指(小指)で、あるいは1の指と4の指(薬指)で掴みながら、手首を脱力して柔軟に動かす、という訓練をすると良いのだそう。

 

 

 

 

 

 

 

【おまけ:私の好きなop.25-9の演奏】

 

●アルフレッド・コルトー

今から97年前の録音。

相当古いが、当時45歳、脂の乗り切った時期のコルトーの演奏が聴ける。

どこまでも軽やかなタッチ、洒落たルバート、まさに「蝶々」の副題にふさわしい。

 

 

●マウリツィオ・ポリーニ

いつもながら文句なしの演奏。

上のコルトーはテンポを柔軟に伸縮させることで「蝶々」らしさを演出していたのに対し、ポリーニはあくまで一定のテンポを崩さない。

オクターヴ・スタッカートのタッチもこの上なく安定している。

それでいてちゃんと軽やかな、安定感と軽快さとが両立した名演。

 

 

●グリゴリー・ソコロフ

テンポの伸縮性はコルトーとポリーニの間くらい。

オクターヴ・スタッカートの安定感はポリーニにも比肩しうる。

そして前回のop.25-8と同様、再現部で盛り上がるのが彼らしい(今回の曲ではフォルテの指示があるので楽譜通りだが)。

 

 

●ヴァレンティーナ・リシッツァ

上の巨匠たちと比べても引けを取らない、なかなかの演奏。

技巧的にずば抜けて優れた演奏というわけではないのだが、この軽快さは、近年の他の演奏家からは聴けそうで聴けない。

ベーゼンドルファーのピアノの鄙びた音色も曲に合っている。

 

 

なお、これまでのエチュードについてはこちら。

 

op.10-1

op.10-2

op.10-3 「別れの曲」

op.10-4

op.10-5 「黒鍵」

op.10-6

op.10-7

op.10-8

op.10-9

op.10-10

op.10-11

op.10-12 「革命」

op.25-1

op.25-2

op.25-3

op.25-4

op.25-5

op.25-6

op.25-7

op.25-8

 

 


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