(ショパンのエチュードop.25-7 ワンポイントレッスン動画) | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。

またまた引き続きショパンのエチュードのワンポイントレッスン動画の記事をリブログさせていただいた。

今回は、エチュードop.25-7 嬰ハ短調。

動画がレッスン編と演奏編とに分けられている。

今回の練習ポイントは、“打鍵後の脱力確認”。

 

 

左手がメインのメロディで、右手高声部が対旋律、内声部が伴奏と、3声部を歌い分ける練習曲。

左手のメロディは、音を出す瞬間はしっかりと重みをかけるけれど、音の出た直後から力を抜くのが重要とのこと(そうすれば柔らかな音になるということか)。

そのためには、秤を使って指の力の入り具合をグラム数で定量化し、脱力できているかどうか確認するのが効果的なのだそう。

 

 

 

 

 

 

 

【おまけ:私の好きなop.25-7の演奏】

 

●ヴラディーミル・ホロヴィッツ

この曲は渋い曲調のためか、淡々と弾かれてもあまりぐっと来ず、飽きてしまうことが多い(私の場合)。

ホロヴィッツくらい「濃く」弾いてくれると、聴きごたえがある。

やや大時代的な歌い方ではあるが、独特の色気があるし、3つの声部がこれほど音色を変えて弾き分けられる例は他に聴かれない。

 

 

●ミハイル・プレトニョフ

「濃い」ことにかけては、上のホロヴィッツに引けを取らない。

といっても、そのベクトルは少し違う。

19世紀的な派手さを持つホロヴィッツに対し、プレトニョフはよりクールで神経質な表現となっている。

 

 

●ルーカス・ゲニューシャス

op.25-1では濃い表現を聴かせた彼だが、この曲ではむしろ端正でさらりとしている(上の巨匠たちと比べるからか)。

序奏部分でも中間の急速部分でも左手のタッチがふにゃふにゃせず安定しており、これくらい整っていたら淡々としていても飽きがこない。

 

 

●カティア・ブニアティシヴィリ

※5:53~

こちらは一転して濃いめの演奏。

19世紀的というには現代的な演奏であり、テンポもあっさりしているが、それでも往年の巨匠たちを思い出させるような、ロマン的な味付けが施されている。

 

 

ところで、この曲にはチェロとピアノによるアンサンブル版もある。

ホ短調に移調したグラズノフ編のものよりも、原調編曲版が好き。

トリスタン・コルヌ(チェロ)とクレア・フアンチ(ピアノ)によるCDがあるが、その一部はネットでも視聴できる(こちらの動画の1:02~)。

もしかしたら、原曲よりも好きかもしれない。

 

 

なお、これまでのエチュードについてはこちら。

 

op.10-1

op.10-2

op.10-3 「別れの曲」

op.10-4

op.10-5 「黒鍵」

op.10-6

op.10-7

op.10-8

op.10-9

op.10-10

op.10-11

op.10-12 「革命」

op.25-1

op.25-2

op.25-3

op.25-4

op.25-5

op.25-6

 

 


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