というわけで、年末を前にブロンプトン秘湯ベスト20 を発表したのだが、素晴らしい秘湯が多すぎて「何ゆえ、あの名湯が入っていないのだ」と自問するありさまだ。20では足りない。
ハイレベルでワンダフルなとっておき温泉であるにもかかわらず、「アクセス道が立派」「秘境なのだが登山鉄道の駅から意外に近い」「気にならない程度だが加水されている」「登山客が多すぎで雰囲気が」等等、どうでもよいことで、道・湯・秘湯度の合計点が10点以下となってしまった実力秘湯たちを番外編『どうしてもはずせない秘湯』としてご紹介したい。
1.祖母谷温泉「祖母谷地獄野天風呂」 (富山県黒部市奥山国有林)
【20位圏外の理由】黒部渓谷鉄道の終点「欅平駅」から意外に近くてブロンプトン30分で着いてしまうこと。但し、欅平駅が秘境であり、そこにたどりつくまで一日がかりなのだが・・・。
2.国見温泉石塚旅館 (岩手県雫石町上町南)
【20位圏外の理由】特筆すべき湯質の秘湯。但し、秋田と岩手の県境近くの山奥なのだが道の舗装が良いし三軒宿でさびしくない。それから建物がペンション風で明るくて秘湯っぽくない。
3.鹿沢温泉紅葉館 (群馬県吾妻郡嬬恋村田代)
【20位圏外の理由】間違いなくハイレベル秘湯。但し、残念ながら(?)こちらも嬬恋村からの道付きがよいのだ。秘湯気分を高めるためについ、雪が降ってから山の反対側からスパイクタイヤでいってしまう。
4.乳頭温泉郷 黒湯温泉 (秋田県仙北市田沢湖)
【20位圏外の理由】乳頭温泉では一番気に入った秘湯。こちらも道付きがよく便利であるため、混むときは非常に混んでいる。日帰りでなく泊まりがベター。
5.小谷温泉大湯元山田旅館外湯(新湯) (長野県北安曇郡小谷村中土)
【20位圏外の理由】途中の道は驚くほど立派だが、それを打ち消すほど山奥にあるのはブロンプトン秘湯的には有難い。しかし新湯は肝心の湯がなまっていた。再訪して内湯(元湯湯殿)にトライ、ランクアップを狙いたい。
6.雲取山 三条の湯 (山梨県北都留郡小菅村)
【20位圏外の理由】山道のハードさ、山深いロケーション、泉質、いずれも極上である。唯一の減点が加温なのだ。但し薪焚きなので浴感も良く、薪を積み上げている様は風情がある。実力十分秘湯である。このままで居て欲しい。
7.湯ノ花温泉天神の湯 (福島県南会津町)
【20位圏外の理由】20位圏外だが惜しいところは何も無い。共同湯でこのハイレベルはあまりに立派。おまけに地元の方に非常に大切にされている。いつまでもこのままで居て欲しい。
8.五色温泉 五色の湯 (長野県上高井郡高山村)
【20位圏外の理由】20位圏外だが惜しいところは何も無い。道付きが良いことに文句を言ったら勿論ばちがあたるだろう。湯質ランキングでは確実にトップ10入りである。このままで居て欲しい秘湯だ。
9.蒸ノ湯(ふけのゆ) (秋田県鹿角市八幡平)
【20位圏外の理由】元湯治場だったハイレベル秘湯である。唯一の難点といえば、週末になると露天の横を登山客が大勢通りかかるので秘湯気分が盛り上がらないことだ。クマが通りかかるより良いが。
10.七沢温泉元湯玉川館
七沢の湯は宝永年間(1704~1710)に、傷ついた蛇が身を癒しているところから発見されたと云われる。江戸時代の安政の頃には、農業や林業に携わる人々の間で〝くすり湯〟として知られていた
【20位圏外の理由】首都圏にあるのでなかなか秘湯と言いにくい。1キロ圏内にコンビニもある。しかし丹沢の貴重な秘湯であることは間違いない。品格もある。このままで居て欲しい。
評価対象
2013年10月~2015年10月の25ヶ月間に訪れた全108湯。
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