ブロンプトンで秘湯へ行こう2019年秋スペシャル。七沢温泉 元湯玉川館へ行ってきた。

 

七沢の湯は宝永年間(1704~1710)に、傷ついた蛇が身を癒しているところから発見されたと云われる。江戸時代の安政の頃には、農業や林業に携わる人々の間で〝くすり湯〟として知られていたそうだ。

 

その七沢の「元湯」と呼ばれる伝統の湯治場を引き継いで明治35年(1902年)9月15日、山あいの宿屋として始まったのがこの『元湯玉川館』である。

 

七沢温泉にはいくつかの旅館があるが、元湯玉川館はその最奥にある。裏手の林道にはクマに注意の立て札があった。

 

風情、品格、伝統のいずれの点でも『ザ 七沢温泉』というにふさわしい湯宿といえよう。


立派なやどである。上品なおかみさんに丁寧な受付をしていただいた。サイクリングのカジュアルなポロシャツ・パンツ姿とはいえ、バーバリーのきちんとした身なりで行ってよかった。


元湯玉川館は山本周五郎、太田静子(太宰治の娘)、中村 雨紅(夕焼け小焼けの歌で有名)、など文人墨客たちに愛された宿だ。田川水泡ものらくろをこの湯宿で執筆したとのことで、田川水泡直筆、為書付きの絵がロビーに飾られている。今日でも多くの映画、テレビドラマ、CMのロケ地としてしばしばメディアに登場しているようだ。

 

それでは七沢の名湯に入らせていただくとしよう。


総ヒノキ造りの立派な湯殿である。『強アルカリ鉱泉』が今もなお敷地内の岩間から自然に湧きだしているという。


湯口も木の根元をいかした木造り。その形状がまるで獅子である。源泉温度が20度なので加温ではあるが、浴感は素晴らしい。ぬるすべの良湯である。

 

ピクチャーウインドウから降り注ぐ木漏れ日がまぶしい。極楽極楽。

 

静寂の中、極上の湯に包まれて、上質な時間を過ごすことができた。この宿には泊まりで来たい。

 

関連記事:

 

 

 

 

 

【とっておき温泉セレクション】

ブロンプトンで行く秘湯ベスト20 ≪とっておき温泉セレクション≫

ブロンプトン秘湯みしゅらん2016 【東北】

ブロンプトン秘湯みしゅらん2016 【甲信越】

ブロンプトン秘湯みしゅらん2016 【関東・東海】

ブロンプトンで行く山岳系秘湯ベスト10 ≪とっておき温泉セレクション≫

ブロンプトンで行く大自然の秘湯ベスト10 ≪とっておき温泉セレクション≫

ブロンプトンで行く神秘の湯ベスト10 ≪とっておき温泉セレクション≫

ブロンプトンで行く秘湯共同湯ベスト10 ≪とっておき温泉セレクション≫