Bromptonで秘湯へ行こうシリーズ 夏休み山岳系秘湯 スペシャル。既に湯俣温泉蓮華温泉 をご紹介した。

 

今回はブロンプトンで、黒部渓谷にある祖母谷温泉へ行ってきた。

 

[走行データ]
ルート 欅平駅→祖母谷地獄(マイ秘湯)→祖母谷温泉

距離 3.0km
最大標高差 218m
平均斜度 全体5.9% 上り8.9% 下り6.2%
獲得標高 上り218m 下り28m

 

午前9時34分、JR黒部駅に到着だ。ムーンライト信州 で早朝白馬着、そこから南小谷、糸魚川と乗り継いでやってきた。予想通り快晴だ。

 

JR黒部駅から1.1キロ離れた富山地方鉄道の電鉄黒部駅へと自走する。魚津駅乗り換えよりも秘湯への到着時間を1時間弱、早めることができる。ブロンプトンならではの裏ワザだ。

 

宇奈月温泉駅で黒部渓谷鉄道へと乗り換える。

 

黒部渓谷鉄道は5月から11月までの運行だ。切り立った崖をくり抜いたスリル溢れる軌道を行く。

 

9月6日というのに、この渓谷の木々は新緑のような瑞瑞しさだ。

 

終点の「欅平」(けやきだいら)で下車。

 

駅前が既に深山幽谷の様相であり、観光客は皆大喜び状態である。また、比較的しっかりとした登山装備の人もいる。祖母谷渓谷経由で白馬への登山道もあるようだ。また、欅平からは黒部ダムまで通じている有名な「水平歩道」という非常に危険な道がある。

 

奥鐘橋。祖母谷へ通じる遊歩道だ。この橋のあたりまでは危険も無いので一般客が多い。

 

しかし、橋を渡ったところにある棚にオレンジ色のヘルメットが大量に置いてある。何故ならばこの道は個ここから先は原則「通行禁止」なのだ。立て札に「安全は保障しない/自己責任で通行/ヘルメットも個人の判断で」とある。

 

頭上に派手にオーバーハングした岩が立ちはだかっている。『人喰い岩』というらしい。こういう道が続くので「頭に岩がおっこってきてもあなたが危険を承知で入ったのだから知りませんよ」ということだ。オソロシイ。

 

「立ち止まらないで通り抜けてください」とあるが、歩こうが小走りで通りぬようが殆ど同じだろうと思うが。私は最初からヘルメットをかぶっているし、相当なスピードで通り抜けるので、問題はないだろう。

 

そして最初のトンネルだ。

 

危険な道が続く。最初に現れるのは名剣温泉だ。「秘湯を守る会」の会員宿である。祖母谷温泉からの引湯ということだ。

 

先を急ぐ。振り返ると、先ほどの名剣温泉が崖にへばりつくように建てられているのが見える。

 

名剣温泉の少し先で二番目のトンネルを抜けた。このトンネルは比較的新しい。写真向かって右側に旧道とその先に古い素掘りのトンネルがあった(現在は使われていない)。

 

間もなくコンクリート舗装道が終わる。しかし、ありがたいことに、登山道の大部分は中央部分幅20センチくらいをコンクリート舗装しているので、この上を走っていく。小径車には助かる。

 

谷がいよいよ深くなっていく。渓流は、のぞきこまねば見えない。

 

沢にかかる小さな橋で、ふと右を見ると土石流の跡だ。

 

最後のトンネルだ。トンネルの中、カップルさんが手をつないで歩いているシルエットが見えて微笑ましい。

 

トンネルを出ると祖母谷温泉が見えるはずだ。

 

祖父谷(じじたに)川にかかる橋と祖母谷(ばばたに)川にかかる鉄橋を渡れば祖母谷温泉だ。

 

秘湯編 へ続く)