これまでブロンプトンで訪れた秘湯から、湯の素晴らしさとアクセスの困難さと秘湯度を評価基準に選び抜いた『ブロンプトンで行く秘湯ベスト20』の続きです。


自転車・日帰り・普通列車利用(ときどき新幹線・夜行快速・夜行バス)三条件の制約の下で、限られた訪問先の中からの選択であります。従って、温泉通の方にはなんだかよくわからないランキングかもしれませんが、ブロンプトン秘湯ファンには今後のブロンプトン旅の参考としてご活用頂きたいと思います。


昨日 の第一位から第十位に続いて、本日は第十一位から第二十位の発表です。あまりにも温泉のレベルが高すぎて選ぶのに困っております。

第十一位 本沢温泉「雲上の湯」 (長野県南佐久郡南牧村海尻)

【道】☆☆☆☆☆

標高2,150mの本沢温泉雲上の湯へは小海駅・或いは松原湖駅から標高1,600mの本沢温泉口までタクってしまおう。本沢温泉口からはガチな山サイ(山岳サイクリング)となる。本沢温泉山小屋まで5.5キロしかないが、標高差500mに加えて小径車には厳しい登山道を覚悟しよう。

【湯】☆☆☆☆

雄大な自然の中、硫黄岳から直に湧き出る活きのよい強酸性の硫黄泉を楽しむことができる。硫黄臭がなかなか抜けない強烈な湯であり、硫黄臭フェチに特にお勧め。

【秘湯度】★★

標高2,150m、日本最高地点の小さな露天風呂だ。通年営業だが冬はブロンプトンでは多分無理で、歩きか雪上車利用になります。但し、シュワルベのスパイクタイヤなら行けるかも。(私は行きませんが。)

http://ameblo.jp/bromptonwharton/entry-11871680374.html


第十二位 大平温泉「滝見屋」 (山形県米沢市李山

【道】☆☆☆☆☆

関根駅から距離16キロ、標高差は928m。人里が途切れたところから、車でもためらう細くて急で断崖絶壁とつづら折りの坂道がえんえんと続く。最後の下りはブロンプトンも受け付けない急坂だ。

【湯】☆☆☆☆

人を寄せ付けない最上川源流の渓谷最奥の特別な場所にある滝見屋だが、その湯は仄かな硫黄の香りのする優しくて親しみやすい透明の単純泉だ。最上川源流に降臨した「天女」の湯といえるのではないだろうか。

【秘湯度】★★

秘湯ファンにとってこれ以上に素晴らしい山奥はないだろう。アプローチの最後はブロンプトンも受け付けない急な下り坂と一人ずつしか通れない吊り橋だ。冬期閉鎖。

http://ameblo.jp/bromptonwharton/entry-11889369871.html


第十三位 日光澤温泉 (栃木県奥鬼怒)

【道】☆☆☆☆☆

最寄り駅の鬼怒川温泉駅から女夫渕行きバスに乗って終点で下車、そこから一般車両進入禁止の奥鬼怒スーパー林道(未舗装)を8キロ自走する。最初の4キロが5%以上の急坂(標高差244m)なので辛抱のしどころだが、ここを過ぎると残りの4キロは下り、再び上り、下り、そして上りという感じで楽になる。

【湯】☆☆☆☆

まさに秘境温泉。露天の上の湯(透明の熱い湯)と下の湯(白濁のぬる湯)が対照的で素晴らしい。特に上の湯がよかった。

【秘湯度】★★

車両通行止めの未舗装林道(奥鬼怒スーパー林道)を行った先にある。通年営業。

http://ameblo.jp/bromptonwharton/entry-11705471257.html


第十四位 大深温泉 (秋田県仙北市)

【道】☆☆☆☆

藤七温泉から樹海ラインを八幡平見返峠まで標高差150m、そこからさらにアスピーテラインを100m程度上った後はダウンヒル。所要時間約1時間。
【湯】☆☆☆☆☆

源泉温度が摂氏77度と高温なため加水しているが水自体も上質の湧き水なので浴感は極上である。色は青白く見える。
【秘湯度】★★

オンドルを備えた本格的な湯治宿だ。通はここを目指す。

http://ameblo.jp/bromptonwharton/entry-12073345795.html


第十五位 藤七温泉彩雲荘 (岩手県八幡平)

 

【道】☆☆☆☆
標高1,400m、東北地方最高所の温泉。松川温泉から樹海ラインを上ってくると良いが、今回は盛岡から季節運行の自然散策バスを利用、ここ藤七から八幡平サイクリングを開始した。
【湯】☆☆☆☆☆
湯量豊富、乳白色の湯がそこかしこから直に湧出している。まるで野湯の如き露天風呂で底からブクブクと湧き出す極上の乳白色の硫黄泉を楽しもう。

【秘湯度】★★

露天は全て足元湧出、まさに野湯のデパートである。冬季休業。

http://ameblo.jp/bromptonwharton/entry-12073210331.html


第十六位 乳頭温泉郷 孫六温泉 (秋田県仙北市)

【道】☆☆☆☆☆

乳頭温泉郷は全国的に最も有名で人気の『秘湯』だが、孫六温泉は最も鄙びており、最後は徒歩かブロンプトンでのアプローチとなる。田沢湖駅からの距離は20km程度、標高差は800m以上。少なくとも行きはバスを使った方が良いだろう。

【湯】☆☆☆☆

四つある源泉は単純硫黄泉・ラジウム泉などそれぞれ泉質が違います。石ノ湯の内湯はラジウム泉の青白い神秘的な色合い、唐子の湯は透明の硫黄泉、いずれも薬効豊かな湯として有名。

【秘湯度】★★

昔はランプの宿であったが今は電気が通じている。人の少ない冬に行けば今でも想像を絶する秘湯度を経験出来るだろう。年間を通じて営業。
http://ameblo.jp/bromptonwharton/entry-11938297400.html


第十七位 霧積温泉「金湯館」 (群馬県松井田町坂本)

【道】☆☆☆☆☆

横川駅から15キロ、標高差700m以上。12.7キロ地点で林道へ分岐(一般車両通行止め)、ここからがいよいよ本番。道はコンクリ、ハンパない急坂もあり、左は断崖絶壁、まさに秘境。急坂を3キロいくと金湯館入口、温泉へあと約300m。

【湯】☆☆☆☆

ぬる湯の炭酸泉で、いかにも体に良さそうな湯。浴室はタイル張り、湯口は岩になっている。

【秘湯度】★★

写真の通り山に埋もれるようにして見えてくる秘境の一軒宿。明治~大正期には多くの温泉宿で栄えたが、この宿を残して山津波に埋もれてしまった。

http://ameblo.jp/bromptonwharton/entry-11705395016.html


第十八位 切明温泉雄川閣 (長野県栄村切明)

【道】☆☆☆☆☆

秋山郷は秘境である。あまりの遠さに攻めあぐねていた。しかし秘境は秘境から行けば意外と近いのだ。奥志賀高原バス停下車、冬季封鎖の奥志賀林道と秋山林道を経由して22キロの険しい山道を行くと、秋山郷最奥の切明だ。このアプローチはブロンプトン乗りでは未だかつて誰も思いつかなかっただろう。まいったか。

【湯】☆☆☆☆

戸を閉めておかないと猿が建物に入ってきてしまうという大秘境の極上湯を独り占めだ。露天風呂はまるで野湯のよう。
【秘湯度】★★

昭和初期に測量隊が秋山郷に入った際「まだ源氏は栄えているか」と問われたとの伝説もある秘境だ。日帰り困難なエリア。でも私は日帰りだ。

http://ameblo.jp/bromptonwharton/entry-12031017870.html


第十九位 木賊温泉「岩風呂」 (福島県南会津)

【道】☆☆☆☆

野岩鉄道の会津高原・尾瀬口駅で下車、ブロンプトンでは、会津バスで木賊口(とくさぐち)まで輪行、そこから西根川沿いに6キロの道のりを自走するのが良い。

【湯】☆☆☆☆☆

木賊温泉岩風呂は仄かな硫黄の香りのある清澄なアツ湯だ。巨大な岩の底から静かに湧きだす名湯を楽しもう。

【秘湯度】★★

長い間、地元の方々に守られてきた共同湯。大事にしたい。

http://ameblo.jp/bromptonwharton/entry-11821009229.html


第二十位 北温泉 天狗の湯 (栃木県那須郡那須町湯本)

【道】☆☆☆☆

湯本から標高差350m以上、7キロの山道を行く。冬の吹雪の雪道が最高。(遭難することはたぶんない。)

【湯】☆☆☆☆☆

厳冬の「天狗の湯」に吹雪が吹き込むと、裏の崖から勢い良く湧き出すアツ湯が長湯に丁度良い。

【秘湯度】

テルマエロマエのヒロイン真美の実家である。観光地化している。人の少ない厳冬期の訪問がお奨め。

http://ameblo.jp/bromptonwharton/entry-11972740951.html




ベスト20に入らなかったどうしても外せないブロンプトン秘湯に続きます。

ブロンプトンで行く秘湯ベスト20 番外編 どうしてもはずせない秘湯


評価対象

2013年10月~2015年10月の25ヶ月間に訪れた全108湯。

 

評価の説明

道:ライト ☆☆ミディアムライト ☆☆☆ミディアム ☆☆☆☆ハード ☆☆☆☆☆ウルトラハード

湯:やや惜しい湯 ☆☆いい湯 ☆☆☆なかなかの湯 ☆☆☆☆結構な湯 ☆☆☆☆☆極上の湯

秘湯度:秘湯っぽい 秘湯 ★☆かなり秘湯 ★★究極の秘湯 ★★★奇跡の秘湯


過去25ヶ月間に訪問した際の主観的な評価です。湯の評価は当日の諸条件(天候・気温・混雑度・清掃のタイミング等)で大きく変わり得ますので上記評価の引用は固くお断りします。真実は必ず自身で現地へ赴いて確認されるようお願いします。また次回訪問で評価が変わることがあります。

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