皆さま、こんにちは!

 

宗谷本線の駅巡りも今回が最後、士別(しべつ)駅の訪問記です。

全部挙げるのに2年もかけてもうた…

 

自分は駅巡りを目的で駅に着くと、

最初に駅前に立ってる観光案内の看板を見ることにしてました。

駅がある街の様子を知るには、これが一番手っ取り早いのです。

士別駅の駅前にはこんなんのが立ってましたよ。

試験研究とはなんぞ?

今イチわかりずらい特色ですけど、皆さんはおわかりです?

ヒントは看板に描かれてるイラスト。

答えですが、士別町には自動車メーカーのトヨタとダイハツ、

それと、ヤマハとブリジストンの耐寒耐雪試験場があるとのこと。

だから「試験研究のまち」なんですって。

それじゃ、自分が大好きなマツダの試験場は

どこにあるのか調べてみたところ、

隣り町の剣淵町にあったみたいです。

4月だというのに駅の周辺は集積された雪だらけだったし、

この環境は試験に適してるのかもしれませんね。

 

士別駅は明治33年に開設された駅で、

駅舎は昭和41年に改築されたモノだそうです。

無骨な鉄筋コンクリート造りはいかにも国鉄駅って感じ。

 

出入口には昔懐かしい「伝言板」が今でも残ってました。

携帯電話が当たり前になった今じゃ、

コレの使い方を知らない子たちもきっと多くいるのでしょうね。

気になる方はぜひ野口五郎さんの「私鉄沿線」を聞いてみるべし。

世の中には、コレのおかげで恋愛が成就した人もきっといるはずです。

 

それでは駅舎に入りましょう。

士別駅は士別市の玄関口の駅で「みどりの窓口」を備えた駅員配置駅。

すべての特急列車が停車する駅でした。

木造駅舎ほどの風情はありませんけど、

この時代に造られたRC造りの駅舎も魅力的です。

無骨でツンツンした感じがいいのよ。

 

待合室の奥には、駅そばが食べられちゃう売店までありました。

 

お店の名前は「フードサービスささき」さん。

一角に駅そばコーナーがあるのが見えますでしょうかね?

 

旅中は「駅そばは飲み物」である自分、もちろん駅そばを戴きましたよ。

宗谷本線の駅そばと言えば音威子府駅のお蕎麦が有名ですが、

ここもそれに似た、黒いお出汁のお蕎麦でした。

これがですね、麺がモチモチしていてめっちゃ美味しいのです。

お値段も300円(かけそば)と超お手頃なの。

 

ホームを眺めながらお蕎麦が食べられるなんて、

幸せで涙が出てきちゃいそうになりました。

大袈裟とかじゃなくマジな話で。

ホームの向こう側にとんでもない量の雪が積み上げられてますが、

あそこは確か国鉄時代の側線があった場所のはずです。

今回は側線の線路跡チェックは断念するしかないか?

 

続いてはホームに入ります。

士別駅は列車の行き違いが可能な

相対式&島式ホームによる複合2面3線構造でした。

 

ここで注目なのは2つのホームを結ぶ跨線橋です。

この跨線橋、よく見ると支柱に古いレールが使われているのですよ。

 

これだけならよくある話ですけど、使われてるレールはほとんどが

1919年に製造された米国・テネシー社製のモノ。

間もなく製造から100年を迎える代物なのでした。

 

そうなると気になるのは、このレールの出どころです。

ポイントは「IGR」の刻印。

「IGR」はもちろん「IGRいわて銀河鉄道」のことではなく、

レールの発注者が国鉄であることを示す記号でした。

跨線橋が造られたのはおそらく昭和30年代半ばでしょうから、

どこかで線路として使われていた中古品であることは間違いなさそう。

レールの歴史を辿ってみるのも面白いと思いますよ。

 

こうしてひと通り、士別駅の構内を見終えたわけですけど…

 

この後に、どうしても見てみたい場所があったのです。

士別駅の北側からはかつて、現在も稼働中の製糖工場である

日本甜菜製糖士別製糖所まで貨物専用線が伸びていて、

工場内には数多くの側線(線路)が存在してたのですよ。

下は昭和52年に撮影された航空写真ですが、

見てください、この素晴らしき光景を。

製品を積み込むために側線に並ぶ有蓋車や

工場の燃料を満載したタンク車等々、

貨車ファンにとっては夢のような光景が広がってたのです。

 

専用線は昭和61年に廃止され、線路跡は更地に変わったようですけど、

それでも線路跡であるとわかる箇所が今でも存在するみたい。

 

そんな様子が見たくて、専用線が引き込まれていた

工場の入口付近(マークがある所)まで来てみました。

線路跡が見れると嬉しいのですが、いかに!

 

こちらは工場付近にある宗谷本線の踏切。

この手前側に専用線が伸びてたはずなのですけど…

 

うげっ、雪で何も見えん!

そりゃそうですよね。

トヨタが耐寒試験場を造るほどの寒冷地である士別市、

4月初旬は雪が積もっていて当然です。

挟むように植樹された防雪林が廃線跡とわかる唯一の名残かしら?

今回は大人しく引き下がってきましたけど、

北海道を旅する際は時期選びが重要であることを痛感しました。

 

最後に、士別駅の売店で売られていたこちらのお菓子、

「サーターアンダギー」です。

沖縄名物の砂糖を使った菓子で、

「なぜ士別駅でサーターアンダギーが売られてるの?」と思いましたが、

沖縄で作られてるサトウキビを原料にしたモノではなく、

甜菜を原料にしたお菓子だったのではないかと。

製糖工場を見た後に気づきました。

「ここは沖縄じゃないやん!」

ってツッコミを入れ、買わずに帰ってきたのですけど、

こういうことって、いつも後から気づくのですよね。

ホントにトホホな気分でしたよ。

 

 

 

 

 

訪問駅リスト(JR線)

宗谷本線(旭川駅-名寄駅)

 

(↑旭川駅方面)

旭川四条駅(平成29年5月25日)

新旭川駅(平成29年5月25日)

永山駅(平成28年4月5日)

北永山駅(平成28年4月5日)

南比布駅(平成28年4月5日)

比布駅(平成28年4月5日)

北比布駅(平成28年4月5日)

蘭留駅(平成28年4月5日)

塩狩駅(平成28年4月5日)

和寒駅(平成28年4月5日)

東六線駅(平成28年4月5日)

剣淵駅(平成28年4月5日)

北剣淵駅(平成28年4月5日)

士別駅(平成28年4月5日)

下士別駅(平成28年4月5日)

多寄駅(平成28年4月5日)

瑞穂駅(平成28年4月5日)

風連駅(平成28年4月5日)

東風連駅(平成28年4月5日)

名寄高校駅(令和5年3月31日)

名寄駅(平成28年4月5日)

(↓稚内駅方面)

 

駅探訪記、旅情報を不定期に更新中。

新着情報がすぐ受け取れる読者登録をお願いします!