皆さま、おはようございます！
釜石線のオメガ（Ω）ループをご存知でしょうか？
上有住駅-陸中大橋駅間は直線で結ぶと4キロほどの距離なのですが、
途中には北上山地の仙人峠があるために、
約300メートルの高低差が生じてます。
この２駅間を出来る限り平坦に結ぶために出来たのがオメガループ。
Ω字を描く巨大なループ線でしたの。
なぜこのような高低差が生じたかというと…
釜石線は元々、この仙人峠を境に
西側の区間は岩手軽便鉄道、東側の区間は国鉄と、
起源が異なる２つの区間を統合させた路線だから…で、
だいたい合ってますよね？
実際にオメガループを列車で通るとこんな感じでした。
釜石線の最高地点駅である足ヶ瀬駅から
やや下った場所にある上有住駅を列車が発車。
釜石駅行きの列車の車窓ですぜ☆
長大な土倉トンネルをはじめとする７つのトンネルを抜けると、
間もなく下方に開けた場所が見えてきます。
鉄橋を渡りますけど、すぐ下に線路があるのが見えますかね？
これがのちに通過する釜石線の線路でしたよ。
しばらくすると、今度は陸中大橋駅が見えてきました。
構内に残る巨大なホッパーが目印です。
列車は再びトンネル（この中にループ線があります）に突入、
先ほどまでの向きとは逆に変わって陸中大橋駅に到着です。
ちなみに先ほど通過した鉄橋は下からも見上げることが出来ますよ。
これがファンの間では有名な釜石線のオメガループなのですけど…
めっちゃ面白くありません？
もうね、気分は遊園地のアトラクションって感じですって。
そして、そんなオメガループに囲まれた場所にある駅が
釜石線・陸中大橋（りくちゅうおおはし）駅でした。
陸中大橋駅は昭和19年に開業した駅で、
当時は日鉄鉱業釜石鉱業所で産出される鉄鉱石を輸送するための貨物駅。
旅客営業は翌年の昭和20年から始まったそうですよ。
平成８年までは開設当時から使われていた木造駅舎があったそうですけど、
現在はご覧の通り、キレイさっぱり撤去されてしまったみたい。
それでは駅舎があった時代の駅前風景はどんなんだったかというと…
こちらは鉱業所が盛況中の昭和41年に撮影された航空写真です。
駅裏に今も残るホッパーが写ってますよね。
当時の駅周辺は鉱山住宅が建ち並び、巨大な街が形成されてたようで。
かつてこれだけ活気ある景色が広がっていた陸中大橋駅周辺ですが、
それに比べて現在の光景ときたら…
鉱山住宅はすべて撤去され、駅周辺には数軒の民家が残るのみ。
なぜか駅前にあった商店だけが廃墟同然の状態で残されてました。
駅前にある建物で一番目立っていた釜石大橋郵便局。
繁盛していた時代からここにあったのでしょうかね？
何もないところに郵便局だけがポツンと取り残されてましたけど、
このギャップが自分は大好物でしたよ。
さてさて、肝心の駅はというと、
構内は国鉄時代と同様の島式ホーム１面２線構造でした。
撤去された駅舎に代わり、新たにホーム上に
釜石線の駅でよく見かけるタイプの待合室が設けられたみたいですね。
ホームの上にあった胃袋形の花壇。
たぶん胃袋じゃないとは思いますけど。
ここでの最大の見せ場は、この巨大なホッパーでしょう。
鉱山で産出された鉄鉱石を貨車に積み込むための荷役施設ですよ。
ホッパーは奥にもありました。
貨車好きなら、この景色を見ただけで
ホッパーの下に並ぶホキの姿が目に浮かんでくるのではないかしら？
ということで…
陸中大橋駅は見るモノすべてがいい!!!
これらの光景はもちろん、
釜石線の列車の車窓からも楽しむことが出来ます。
これだけ鉱山で栄えてた時代の様子が楽しめる駅って、
他では見当たらないのではないでしょうかね？
重ねて言いますけど、陸中大橋駅、すっごくいいわ～
↑（花巻駅方面）
宮守駅（平成26年11月30日） ・新駅舎（平成29年３月14日）
陸中大橋駅（平成26年11月30日）
↓（釜石駅方面）
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