皆さま、こんにちは！
今日は釜石線から
岩手二日町（いわてふつかまち）駅の訪問記です。
岩手二日町駅は遠野市の上綾織地区にある駅。
小さな集落にこっそり立つ看板の奥に、駅がありましたよ。
集落周辺には「二日町」という住所は見つかりませんでしたけど、
（自分の探し方が間違ってる？）
近くには二日町郵便局や二日町バス停があるみたいです。
この辺り一帯の旧地名なのかもしれませんね。
木造駅舎が写る、国鉄時代に撮影された航空写真を見て、
ワクワクしながら岩手二日町駅に来たのですが…
わぉ、ホーム以外何もないじゃないのよ！
悲しいけどこれ、現実なのよね。
アーチの手前に大きな木造駅舎があったはずなのに…
釜石線は平成５年にCTC化され、直後に多くの駅で
行き違い設備と木造駅舎が撤去されました。
このタイミングで改装された駅は岩手二日町駅と同様に、
駅舎が無い、ホーム上に待合室があるだけの仕様に変りましたけど、
その後の改装では、待合室は元の駅舎の位置に造られております。
この仕様、味も素っ気もなくて不評だったのではないでしょうかね？
あまりにも特徴が無さすぎの状態だった岩手二日町駅。
こんな時に便利なのが、釜石線独自のエスペラント表記の駅名標。
地域の名所や伝記などが明解に記されているのですよね。
さてさて、岩手二日町駅はというと…
農家。
特徴でも何でもないじゃないのよ！
農家だったら釜石線沿線のどこの駅でも見れますやん！
かくなる上は、宮脇俊三先生著の「全国全線各駅停車」シリーズをチェック。
こちらは全国すべての国鉄駅の特徴が記されているのです。
岩手二日町駅の項を見たら…
「どこにでもある島式ホームの駅。本屋は進行右手の前方にある（原文のまま）」
先生、それ特徴じゃない、見たまんまや。
…ということで、自分なりに岩手二日町駅をチェックしてみました。
まず目に入るのは、ホームに入る手前にある一旦停止のサイン。
駅で列車の行き違いが出来た時代の遺構ですね。
ホームに入ります。
現在の岩手二日町駅は島式ホームを片面使用。
使用されていない線路は枕木共々完全に撤去された模様です。
ホームのど真ん中には、こんな花壇がありました。
花壇の周囲に並ぶ白いブツですが、
実はこれ、電柱にくっ付いている碍子（絶縁体）なのですよ。
碍子で出来た花壇と言えば、東北本線・田尻駅にもありましたけど、
岩手二日町駅とは碍子の形状が違うようで…
ここの碍子、よくよく見て気付いたのですが、
ひょっとしたらハエタタキに付いてたモノじゃないでしょうかね？
写真は北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線の廃線跡で見れるモノでした。
ハエタタキってなに？思う方は「鉄道 ハエタタキ」で検索を。
花壇の碍子には1950の数字が。
昭和25年に製造されたモノのようです。
頂上に電極が無いので通信線で使用していたもモノと思いますが…
碍子と会話できるのなら、思い出話で盛り上がりたいわ。
最後に…
岩手二日町駅は岩手軽便鉄道時代の大正３年に開業、
当時は停留場で大正12年に駅に改称されたようですが…
停留場と言えば、分岐器のない駅を示すことが多いです。
でも岩手二日町駅は列車の行き違いが可能な構造の駅、なぜに停留場？
そこで現在の軌間の1,067ミリに改軌される以前の、
軽便鉄道時代の762ミリゲージだった
昭和23年に撮影された航空写真をチェックしてみました。
自分の見方が間違っているかもしれませんけど、
国鉄時代の駅舎があった位置よりやや西側に、
小さな駅舎と単式ホームがあったのではないでしょうかね？
現在のホーム、改軌に併せて国鉄が設けたモノだったのではないかしら？
だとすると、初代ホームは右手の雑草辺りにあったはずですが…
岩手軽便鉄道のことがもっと知りたいです。
今回も妄想モード全開でしたが、
こうして駅の歴史を辿るのも駅巡りの楽しさのひとつでしたのよ。
岩手二日町駅で花壇に並ぶ碍子を
鼻息を荒げながらひとつひとつチェックする自分、
辺りから見たら絶対に不審人物ですけど、スルーでお願いします。
↑（花巻駅方面）
宮守駅（平成26年11月30日） ・新駅舎（平成29年３月14日）
岩手二日町駅（平成26年11月30日）
↓（釜石駅方面）
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