【夕顔239-3】古文単語「心に従ふ」 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【夕顔239-3】古文単語「心に従ふ」

基本の古語は、単語帳やアプリで丸覚え☆

そして、このブログを使って、古文の中で出て来る重要古語を、楽しく押さえていきましょう♪

源氏物語イラスト訳 重要古語ラブラブ 

 

【古文単語の覚え方】

チェックボックス1.現代語から想像して覚える

チェックボックス2.漢字のイメージで覚える

チェックボックス3.ゴロを利用して丸覚えする

の3つのどれかで覚えます。

 

今回は、【漢字のイメージ】で覚えましょ♪

 

【今回の源氏物語】

からうして惟光朝臣参れ夜中いは御心従へ今宵しもさぶらは召しさへおこたりつる憎し思すものから

   サゲサゲ↓

今回のイラスト訳はこちら

 

 

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今回出てきた古文単語
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■【からうして】…ようやくのことで

■【惟光(これみつ)】…光源氏の腹心の部下

■【朝臣(あそん)】…五位以上の貴族の敬称

■【参れ】…ラ行四段動詞「参る」已然形

※【参(まゐ)る】…「来」の謙譲(作者⇒光源氏)

■【り】…完了の助動詞「り」終止形

■【暁(あかつき)】…夜明け前の暗い時分

■【と】…引用の格助詞

■【言は】…ハ行四段動詞「言ふ」未然形

■【ず】…打消の助動詞「ず」連用形

■【御心】…(光源氏の)お気持ち。お心

■【に】…対象の格助詞

■【従(したが)へ】…ハ行四段動詞「従ふ」已然形

■【る】…存続の助動詞「り」連体形

■【の】…主格の格助詞

■【今宵(こよひ)】…今夜

■【しも】…強意

※【し】…強意の副助詞

※【も】…強意の係助詞

■【さぶらは】…ハ行四段動詞「さぶらふ」未然形

※【さぶらふ】…「控ふ」の謙譲(作者⇒光源氏)

■【で】…打消接続の接続助詞

■【召し】…お呼びになること作者⇒光源氏

■【に】…対象の格助詞

■【さへ】…添加の副助詞

■【おこたり】…ラ行四段動詞「おこたる」連用形

※【おこたる】…なまける。怠る

■【つる】…完了の助動詞「つ」連体形

■【を】…対象の格助詞

■【憎(にく)し】…憎らしい

■【と】…引用の格助詞

■【思(おぼ)す】…「思ふ」の尊敬(作者⇒光源氏)

■【ものから】…逆接の接続助詞

  アップ

今回は「しも」にも注意しましょ♪

「重要古語一覧」もご参照ください。
 

 

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☆ 本日の古文単語「したがふ」 ☆

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からうして、惟光朝臣参れり。夜中、暁といはず、御心に従へる者の、今宵しもさぶらはで、召しにさへおこたりつるを、憎しと思すものから、

 

問)傍線部の意味として、最も適当なものを一つ選べ。

 

1.昼夜を問わず、光源氏の心をよく理解できるはずの惟光が、今夜だけはまったく光源氏のお心が分からなくて

 

2.未明の暗い時分も厭わず、四六時中光源氏の身の周りで服従しているはずの惟光が、今夜だけはお側に控えておらず

 

3.夜中や朝方に関係なく、光源氏の側に寄り添うことのできるはずの惟光が、今夜もきちんとお側に控えていて

 

4.夜の生活も、朝の出仕の時も、光源氏の心に従ってすぐに準備できるはずの惟光が、今夜だけはお側に控えていなくて

 

5.夜中でも、明け方の暗いうちでも、光源氏が呼んだらすぐに来ることのできる惟光が、今夜もちゃんとお側にいてくれて

 

照れ  チュー  びっくり

 

上のような問題は、

最近では、センター試験の問2でも、

あたりまえのように出題されます。。。

びっくり

 

 

選択肢が長文の場合は、

選択肢を部分的にみて正誤を押さえ

どこがポイントなのかを見抜く必要があります。

(σ・∀・)σ

 

 

夜中、といはず、御心に従へる者の、今宵しもさぶらはで

 

1.夜を問わず、光源氏の心をよく理解できるはずの惟光が、今夜だけはまったく光源氏のお心が分からなくて

 

2.未明の暗い時分も厭わず、四六時中光源氏の身の周りで服従しているはずの惟光が、今夜だけはお側に控えておらず

 

3.夜中や朝方に関係なく、光源氏の側に寄り添うことのできるはずの惟光が、今夜もきちんとお側に控えていて

 

4.夜の生活も、の出仕の時も、光源氏の心に従ってすぐに準備できるはずの惟光が、今夜だけはお側に控えていなくて

 

5.夜中でも、明け方の暗いうちでも、光源氏が呼んだらすぐに来ることのできる惟光が、今夜もちゃんとお側にいてくれて

   矢印

この、太字部分がポイントです。

 

傍線部の古文と照らし合わせると、

 

①【暁(あかつき)】

②【心にしたがへ】【る】

③【さぶらは】【で】

 

の3つですね!

ニコニコ

 

①「暁」について

 

【暁(あかつき)

【名詞】

…夜明け前。未明

 ※Weblio古語辞典より

   矢印

古文常識「暁」は、

朝や昼の意味ではなく、

夜の明けない、まだ暗い時分をさします。

チュー

 

※「暁」も含めて、

時間帯をさす重要古語はこちらでとりまとめています。

 

1.(×)夜を問わず、

 

2.未明(○)の暗い時分も厭わず、四六時中

 

3.夜中や朝方(○)に関係なく、

 

4.夜の生活も、(△)の出仕の時も、

 

5.夜中でも、明け方の暗いうち(○)でも、

  

 

 

②「心にしたがへる」について

 

この部分のポイントは、

・古語「心にしたがふ」の意味

・文法「―e+る」の助動詞

の2つです。

 

【したがふ(従ふ)

【自動詞:ハ行四段活用】

①従う。言うことをきく。服従する

②ついてゆく。供をする

③順応する。応じる

④所有する

 

【他動詞:ハ行下二段活用】

①服従させる。従わせる

②引き連れる。後について来させる

 

 ※Weblio古語辞典より

   

「したがふ」だけでは、いろいろ意味がありますが、

 

【心に従ふ(こころにしたがふ)

【連語】

①自分の思い通りにする。思うがままにする

②服従する。(他の人の)意向どおりになる

 ※Weblio古語辞典より

   矢印

だいぶしぼれますね。

ポーン

 

 

そして、「―e+る」助動詞識別が要注意!

 

 

1.光源氏の心をよく理解できる(△)はずの惟光が、今夜だけはまったく光源氏のお心が分からなくて

 

2.光源氏の身の周りで服従している(○)はずの惟光が、今夜だけはお側に控えておらず

 

3.光源氏の側に寄り添うことのできる(△)はずの惟光が、今夜もきちんとお側に控えていて

 

4.光源氏の心に従ってすぐに準備できる(△)はずの惟光が、今夜だけはお側に控えていなくて

 

5.光源氏が呼んだらすぐに来ることのできる(△)惟光が、今夜もちゃんとお側にいてくれて

   矢印

実は、、この部分だけで、識別できるんですよ~!

笑い泣き笑い泣き笑い泣き

 

 

③「さぶらはで」について

 

 

まず、この知識で、選択肢1が消去できますね。

 

1.今夜だけはまったく光源氏のお心が分から(×)なくて

   

 

そして、「―(未然形)+で」に着目☆

 

 

2.今夜だけはお側に控えておらず(○)

 

3.今夜もきちんとお側に控えていて(×)

 

4.今夜だけはお側に控えていなくて(○)

 

5.今夜もちゃんとお側にいてくれ(×)

   

 

 

【解答】…

   

 

 

【夕顔(第5章)】の一気読みはこちら⇒

【源氏物語イラスト訳】の冒頭はこちら⇒

 

【今回の源氏物語】

からうして惟光朝臣参れ夜中いは御心従へ今宵しもさぶらは召しさへおこたりつる憎し思すものから


 

過去記事リンク

からうして(からうじて)

惟光(これみつ)

朝臣(あそん)

まゐる(参る) 

り(完了の助動詞)

暁(あかつき)

と(格助詞)

おほん(御)

に(助詞)

る(「り」「る」の識別)

の(格助詞)

しも

さぶらふ

で(接続助詞)

めす(召す)

さへ(副助詞)

おこたる(怠る)

つ(助動詞)

を(格・接続助詞)

にくし(憎し)

おぼす(思す)

ものから

 

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