ジャン=リュック·ゴダール 「気狂いピエロ」 (1965) | It’s not about the ski 遅れて来た天才スキーヤー???、時々駄洒落(笑)、毎日ビール!(爆)

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スキー大好き、ゴルフ、読書、映画、演劇、音楽、絵画、旅行と他の遊びも大好き、元々仕事程々だったが、もっとスキーが真剣にやりたくて、会社辞めちまった爺の大冒険?




【日本語字幕付予告編  moviecollectionjp チャンネル 2016/5/23:1分40秒】



【作品紹介:「映画公式サイト」より引用】


35歳のゴダールが、長編10作目で到達したヌーヴェル・ヴァーグ波高の頂点! 自由!挑発!疾走!目くるめく引用と色彩の氾濫、そして饒舌なポエジーと息苦しいほどのロマンチスム。『勝手にしやがれ』以来の盟友である撮影のラウル・クタール、ゴダールのミューズでありながらゴダールと離婚したばかりのアンナ・カリーナ、『勝手にしやがれ』で大スターになりこの映画でゴダールと決別することになるベルモンド。各自がキャリアの臨界点で燃焼しつくした奇跡的ともいえる作品。



【あらすじ:「映画チャンネル」より引用】


パリに住むフェルディナン(ジャン=ポール・ベルモンド )は、妻子を持つ身だが、満たされない日々にうんざりしていた。

ある日、友人主催のパーティに出席すると、かつての恋人・マリアンヌ(アンナ・カリーナ)と再会。2人はパーティを抜け出し、夜な夜なドライブに繰り出す。

フェルディナンとマリアンヌはヨリを戻し、マリアンヌの家で一夜を過ごす。幸福な時間を過ごす2人だったが、マリアンヌの家に侵入してきた男を殺害してしまったことで、事態は急転。2人は南に向けて逃避行をするハメに陥る。

道すがら、些細なことでぶつかり合うフェルディナンとマリアンヌ。落ち着いた環境で思索にふけるのが好きなフェルディナンドに対し、マリアンヌは刺激に満ちた生活を求めていた…。


【結末までのネタバレありのあらすじ:「Cinemarche」「映画ウォッチ」をご参照下さい。】 




【感想】

色彩と饒舌と女性への愛。この映画の印象を短く言うとそうなるだろうか。ジャン=ポール·ベルモンド扮するフェルディナンは、勝手にしやがれ」(1960)のチンピラとは違って、フランス上中流階級(上の下か、中の上か?)で読書好きのインテリであり、おそらくゴダール自身の分身であろう。
ラジオからベトナム戦争のニュースが流れ、フェルディナンとマリアンヌはベトナム戦争を揶揄した寸劇を披露。イメージの本(2018)もそうだったが、ゴダールは総天然色が好き。赤と青と白の鮮やかな色彩。これは、フランスの国旗🇫🇷、アメリカの国旗🇺🇸の色でもある。
また、マリアンヌはゴダールの妻でもあったがこの映画の公開された1965年に離婚。フェルディナンはマリアンヌに終始翻弄される。
アメリカに失望したゴダールは、中国🇨🇳、毛沢東思想に傾倒していく。アメリカでもアメリカンニューシネマが生まれ、世論のベトナム戦争への批判は高まっていく。そんな時代に生まれた映画だが、時代を超えての普遍性は何だろうか。色彩と饒舌と愛に帰結するのかも。



【スタッフ·キャスト等:「Wikipedia」より引用】


スタッフ
監督·脚本·台詞:ジャン=リュック·ゴダール
原作:ライオネル·ホワイト
撮影:ラウール·クタール
美術:ピエール·ギュフロワ
音楽:アントワーヌ·デュアメル

キャスト
フェルディナン:ジャン=ポール·ベルモンド
マリアンヌ:アンナ·カリーナ
サミュエル·フラー:本人
上映時間·公開日
上映時間:1時間50分
フランス公開日🇫🇷:1965年11月5日
日本公開日🇯🇵:1967年7月7日
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鑑賞日:2022年10月10日
場所:Bunkamura ル·シネマ


【ジャン=リュック·ゴダール主要監督作品】
① 「勝手にしやがれ」 (1960)
② 「小さな兵隊」 (1960)
③ 「女は女である」 (1961)
④ 「女と男のいる舗道」 (1962)
⑤ 「カラビニエ」 (1963)
⑥ 「軽蔑」 (1963)
⑦ 「はなればなれに」 (1964)
⑧ 「恋人のいる時間」 (1964)
⑨ 「アルファヴィル」 (1965)
⑩ 「気狂いピエロ」 (1965)
⑪ 「男性·女性」 (1966)
⑫ 「メイド·イン·USA」 (1966)
⑬ 「彼女について私が知っている二、三の事柄」 (1967)
⑭ 「中国女」 (1967)
⑮ 「ウィークエンド」 (1967)
⑯ 「たのしい知識」 (1968)
⑰ 「ワン·アメリカン·ムービー」 (1968)
⑱ 「ワン·プラス·ワン」 (1968)
⑲ 「あたりまえの映画」 (1968)
⑳ 「ブリティッシュ·サウンズ」 (1970)
㉑ 「プラウダ(真実)」 (1970)
㉒ 「東風」 (1970)
㉓ 「イタリアにおける闘争」 (1970)
㉔ 「ウラジミールとローザ」 (1971)
㉕ 「万事快調」 (1972)
㉖ 「ジェーンへの手紙」 (1972)
㉗ 「パート2」 (1975)
㉘ 「うまくいってる?」 (1975)
㉙ 「ヒア&ゼア こことよそ」 (1976)
㉚ 「勝手に逃げろ/人生」 (1980)
㉛ 「パッション」 (1982)
㉜ 「カルメンという名の女」 (1983)
㉝ 「ゴダールのマリア」 (1985)
㉞ 「ゴダールの探偵」 (1985)
㉟ 「アリア [アルミード]」 (1987)
㊱ 「ゴダールのリア王」 (1987)
㊲ 「右側に気をつけろ」 (1987)
㊳ 「ヌーヴェルヴァーグ」 (1990)
㊴ 「新ドイツ零年」 (1991)
㊵ 「ゴダールの決別」 (1993)
㊶ 「JLG/自画像」 (1995)
㊷ 「フォーエヴァー·モーツァルト」 (1996)
㊸ 「ゴダールの映画史」 (1998)
㊹ 「愛の世紀」 (2001)
㊺ 「アワーミュージック」 (2004)
㊻ 「ゴダール·ソシアリスム」 (2010)
㊼ 「さらば、愛の言葉よ」 (2014)

㊽ 「イメージの本 (2018)


【ジャン=ポール•ベルモンド代表作】
① ジャン=リュック•ゴダール 「勝手にしやがれ」 (1960)
② ピーター•ブルック 「雨のしのび逢い」 (1960)
③ ヴィットリオ•デ•シーカ 「ふたりの女」 (1960)
④ マウロ•ボロニーニ 「ビアンカ」 (1961)
⑤ ジャン=リュック•ゴダール 「女は女である」 (1961)

⑥ ジャン·ベッケル 「勝負(かた)をつけろ (1961)

⑦ フイリップ·ド·ブロカ 大盗賊 (1962)
⑧ アンリ•ヴェルヌイユ 「冬の猿」 (1962)
⑨ ジャン=ピエール•メルヴィル 「いぬ」 (1963)

⑩ フィリップ·ド·ブロカ 「リオの男」 (1964)
⑪ アンリ•ヴェルヌイユ 「太陽の下の10万ドル」 (1964)
⑫ ジャン•ベッケル 「黄金の男」 (1964)
⑬ アンリ•ヴェルヌイユ 「ダンケルク」 (1964)
⑭ ジャン=リュック•ゴダール 「気狂いピエロ」 (1965)
⑮ フィリップ·ド·ブロカ 「カトマンズの男」 (1965)

⑯ ジャン•ベッケル 「タヒチの男」 (1966)
⑰ ルネ•クレマン 「パリは燃えているか」 (1966)
⑱ ルイ•マル 「パリの大泥棒」 (1966)
⑲ ロベール•アンリコ 「オー!」 (1968)
⑳ ジェラール•ウーリー 「大頭脳」 (1968)
㉑ フランソワ•トリュフォー 「暗くなるまでこの恋を」 (1969)
㉒ クロード•ルルーシュ 「あの愛をふたたび」 (1969)
㉓ ジャック•ドレー 「ボルサリーノ」 (1970) 
㉔ アンリ•ド•ヴェルヌイユ 「華麗なる大泥棒」 (1971)
㉕ ジョゼ•ジョバンニ 「ラ·スクムーン」 (1972)
㉖ フィリップ•ラブロ 「相続人」 (1973)
㉗ フィリップ•ド•ブロカ 「おかしなおかしな大冒険」 (1973)
㉘ アラン•レネ 「薔薇のスタビスキー」 (1974)
㉙ アンリ•ヴェルヌイユ 「恐怖に襲われた街」 (1975)
㉚ フィリップ•ド•ブロカ 「怪人二十面相」 (1975)
㉛ フィリップ•ラブロ 「危険を買う男」 (1976)
㉜ クロード•ジディ 「ムッシュとマドモアゼル」 (1977)
㉝ ジョルジュ•ロートネル 「警部」 (1979)
㉞ ジョルジュ•ロートネル 「プロフェッショナル」 (1981)
㉟ ジェラール•ウーリー 「エースの中のエース」 (1982)
㊱ ジャック•ドレー 「パリ警視J」 (1983)
㊲ ジョルジュ•ロートネル 「恋にくちづけ」 (1984)
㊳ クロード•ルルーシュ 「ライオンと呼ばれた男」 (1988)
㊴ クロード•ルルーシュ 「レ•ミゼラブル」 (1995)
㊵ パトリス•ルコント 「ハーフ•ア•チャンス」 (1998)
㊶ フィリップ·ド·ブロカ 「アマゾンの男」 (2000)





No.12403   Day 5108