ロベール•アンリコ 「オー!」 (1968) | It’s not about the ski 遅れて来た天才スキーヤー???、時々駄洒落(笑)、毎日ビール!(爆)

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スキー大好き、ゴルフ、読書、映画、演劇、音楽、絵画、旅行と他の遊びも大好き、元々仕事程々だったが、もっとスキーが真剣にやりたくて、会社辞めちまった爺の大冒険?




【ジャン=ポール•ベルモンド傑作選予告編 EDENTROMA2013 チャンネル 2020/9/16公開:2分25秒】





ジャン=ポール・ベルモンドが主演を務め、若きギャングの成功と破滅を鮮烈に描いた青春クライムアクション。名作「冒険者たち」の監督ロベール・アンリコ、原作ジョゼ・ジョバンニ、ヒロインのジョアンナ・シムカスが再タッグを組んだ。

カーレーサーのフランソワ・オランは親友のドライバーと組んで八百長を企てるが、レース中に事故を起こして親友が死亡し、その殺害の嫌疑をかけられてA級ライセンスを剥奪されてしまう。

数年後、オランは銀行強盗団の運転手にまで落ちぶれており、一味のボスであるフランソワ・カンテールと名前が同じであるため、仲間たちからは「オー」と呼ばれていた。

ある日、カンテールが拳銃の暴発で死んでしまう。オランは組織のボスになろうと画策するが仲間に見下され、一匹狼として生きることを決意。やがて彼は“アルセーヌ・ルパン+アル・カポネ=オー”と新聞でもてはやされ、暗黒街で名をあげていくが……。

1968年製作で日本では69年に初公開。2020年には、ベルモンド主演作をリマスター版で上映する「ジャン=ポール・ベルモンド傑作選」(20年10月30日~、東京・新宿武蔵野館ほか)で公開。



【感想】

ジャン=ポール•ベルモンドは1950年代末〜1990年代頃まで、ヌーヴェルヴァーグからアクションからコメディーまで大活躍した、フランスフランスを代表する男優であり、本国での人気は、アラン•ドロンを凌ぐと言われている。また、モンキー•パンチの漫画「ルパン3世」や寺沢武一の漫画「コブラ」のモデルだと言われており、スタントマンを使わずに自分で本当に危険なアクション シーンを演じたことから、千葉真一やジャッキー•チェンが、大変リスペクトしているのだそうだ。そんなジャン=ポール•ベルモンドの主演映画8本が(本記事最下部のチラシをご参照下さい)、新宿武蔵野館でまとめて上映されることとなり、駆けつけて来た。

1本目に観たのは、「冒険者たち」(1967)や「追想」(1975)で知られるロベール•アンリコ監督の「オー!」(1968)。

特に「冒険者たち」は、映画ファンにとても人気のある作品だが、その「冒険者たち」よりも「オー!」を推す人も少なからずいるのだと聞く。「冒険者たち」の様な、甘く切ない三角関係はないが、犯罪映画でありながら、青春と挫折を描き、同じジョゼ•ジョバンニの原作(未読だが、ハードボイルドな作品と推察される)をベースに、何ともロマンティックでセンティメンタルなロベール•アンリコ ワールドに観客を誘うという点では、「冒険者たち」の姉妹編と言って良いのかもしれない。

ジャン=ポール•ベルモンドの存在感、ユーモアのセンス、ギャングでありながら、少年の様な無邪気なキャラは素晴らしい。とにかくオーはお洒落。普段もスーツでビシッと決めていて持っているネクタイ👔の本数も半端ない。自分も会社員時代はネクタイを100本くらい持っていて、ネクタイにはこだわりがあった。会社を辞めてからは、全く締めていないが(笑)

ギャングに落ちぶれる前の職業は、レーシングドライバーだったという設定も私には壺である。マトラという今となっては珍しいフランスフランスのレーシングカー マニュファクチャラーのクローズドボディのレース カーが登場するのも、クルマ好きには嬉しい。


犯罪映画ではあるが、実は青春映画であるのは、アンリコ監督とベルモンドが作り上げたこのオーというキャラクターだからだ。

一方、ヒロインを演じているのも同じジョアンナ•シムカスで、アンリコ的には「冒険者たち」同様、彼女はどうしても悲劇のヒロインにしたい様だ。こんなに綺麗な人が悲劇に見舞われるのは、いくら映画の中とはいえ、心が痛む。


まあ、実際の彼女は、その後1976年に、アカデミー主演男優賞受賞者のアフリカ系米国人俳優のシドニー•ポワチエと結婚、女優を引退、2人の娘を授かり、幸福な人生を歩んだ様だから良いのだけれど。

最後に、映画自体の感想ではないが、平日に行ったにも拘らず、映画館が、普段はあまり映画館、増してミニシアターにまでは、映画を観に来ないと思われる、50•60•70代の中高年男性、親父どもで賑わっていたのには驚いた。年齢的には自分もそのひとりだが🤣、映画館にしょっちゅう来ている点は違う🧐

男だってカッコいい男には憧れる。ベルモンドに、皆おのれの姿を重ねて観ていたのか?   実際にこの企画は大当たりで、ミニシアターとしては大ヒットの部類らしい。親父が映画館に帰って来たど〜〜〜っ!!😎



【スタッフ•キャスト等】

監督:ロベール•アンリコ
脚本:ピエール•ペルグリ、リュシエンヌ•アモン
原作:ジョゼ•ジョバンニ
撮影:ジャン•ボフェティ
音楽:フランソワ•ド•ルーベ
キャスト:
フランソワ「オー」 (ジャン=ポール•ベルモンド)
ベネディット (ジョアンナ•シムカス)
ポール (アラン•モテ)
ロバート (レイモン•ビュシェール)
ガブリエル (ポール•クローシェ)
キャンター (シドニー•チャップリン)

上映時間:1時間47分
フランス公開フランス:1968年10月
日本公開日本:1969年5月24日
鑑賞日:2020年11月2日
場所:新宿武蔵野館







No.11057    Day 4155