の続き。
9:00、旭川駅に到着。
札幌駅から旭川駅まで、約1時間半。
この先に大きなターミナル駅はなさそうなので、
おそらくこれ以上乗客が増えることはないだろうと、ここで朝食に買ってきた駅弁を開封。
今回購入したのはこちら。
幕の内弁当「いしかり」。
本当は北海道らしくカニ系の駅弁が食べたかったのだけれど、
朝早かったため入荷しているお弁当が限られていた。
特定の嗜好の女子がときめく「いしかり」という単語に惹かれて購入してみたものの、
中身は、プラの仕切りが安っぽいお弁当。
お味はいまいち好みではなかった。
9:29、和寒駅に到着。
和寒と書いて「わっさむ」と読む。
北海道は、初見では読めない駅名の駅が多い。
わっさむい!
と言いたくなるような積雪量。
9:42、士別駅に到着。
これは普通に読める駅名。
羊の町、とのこと。
牧場がたくさんあるのかな。
9:56、名寄駅に到着。
大きめの町のようで、ここで乗客の半数ほどが下車した。
しばらく走ると、車窓の外には雪原が広がった。
雪の上の等間隔の線はどうやってできているのだろう。ふしぎ。
ここで、札幌駅で買ってきたサッポロクラシックの登場。
クーラーバッグで冷やしていたので、まだひえひえ。
車窓を流れる景色を眺めながら、雪見酒を楽しむことにした。
10:16、美深駅に到着。
このあたりから雪がちらつき始めた。
駅舎が煉瓦造りでちょっと素敵。
それにしても、3月だというのにこの積雪。
試される大地。
10:41、音威子府駅に到着。
「ねいしふ」駅かと思ったら「おといねっぷ」駅だった。
音読みも訓読みもあったものじゃない。もうめちゃくちゃだよ……読めるわけないよ……。
駅舎が可愛かったのだけれど、撮り損ねたのが残念。
名寄駅から幌延駅までは、近付いたり離れたりしながらも、天塩川沿いを走る。
水墨画の世界に迷い込んだような景色。
晴れていたらもっと素敵だったんだろうなぁ。
と、残念に思いながら窓の外を眺めていると、
北上するにつれて、ちらついていた雪は止み、雲の切れ目からは青空が。
「北海道 美瑛町産 ハスカップサワー」を投入。
どこまでも続く雪原を眺めながらの一杯。
今回乗車した特急「宗谷」は、北海道の中心地である札幌駅と、
最北端の駅である稚内駅を5時間10分かけて走行する。
国内では数少なくなった、乗車時間が5時間を超える列車のひとつ。
その走行距離は396km。
ちなみに、
東京駅-富山駅が392km。
京都駅-広島駅が380km。
本州と比較すると、北海道がどれだけ広大なのかがよく分かる。
ほっかいどう。でっかいどう。
じっと席に座り続けても疲れるので、車内の探検を開始。
今回乗車した特急宗谷は4両編成。
座席カラーは、青、赤、緑の3色展開。
1号車だけ客席部分が短く、7番席までしかなかった。
と思ったら、1両を途中で区切って、奥の方はグリーン席になっているとのこと。
そして、1号車の普通指定席には、乗客が誰もいなかった。
乗っていた車両に、どうにも香水?整髪料?臭いご高齢の男性がいたため、
車掌さんに座席を移動できないか聞いてみたところ、
「グリーン席以外なら空いてる席に座っていいよ。その席に座るお客さんが来たら移動してね。まあこの先いないとは思うけど。」
という軽い感じで許可をいただけた。
早速荷物を持って1号車に移動。
くさくない!快適!!
車窓の外の景色も、先ほどまでより爽やかに見える。
変な色の川だなぁ、と思ったら、川ではなく沼だった。
流れのない沼なので、外気温の寒さで表面が凍り、
春先のこの季節に溶け始めてこんな色になっているらしい。
地図で見た感じだと、元は天塩川の一部だったのかな。
表面が白い川は、川に見える沼や湖の様子。
冬の東北が好きで毎年旅に出ているけれど、こんな光景は見たことがない。
厳寒の試される大地・北海道ならでは。
11:50、幌延駅に到着。
それにしても、このあたりは一駅の間隔が長い。
空は晴れ、雪の量はさらに減ってきた。
そしてブラインドの仕事をしないブラインド。
12:00、お昼ちょうど。豊富駅に到着。
更に北に進むと、進行方向左手の遠くに、ラスボスのように聳える雪山が見えてきた。
Googleマップを確認しても、そんな方向に山らしきものは存在しない。
時代に近づいてくる雪山。
いやほんと、地図ではそれっぽい山は見当たらないのに、なんなの。どこを走っているの。
おばけや怪談の類が本当に苦手なので、誰もいない車両が急に不気味になり、元の席に戻ろうとしたとき。
車内放送で、謎の雪山の正体が明らかになった。
ラスボスのような雪山の正体は、海の向こうの島・利尻島だった。
薄く雲をまとった利尻富士は、列車の車窓からもはっきりとその姿を見ることができた。
天塩川を眺めることができるのも、海越しの利尻島を楽しむことができるのも、
札幌から稚内の下り列車では進行方向左側のCD席だった。
12:36、南稚内駅に到着。
宗谷湾が近くに見えてくると、終点の稚内駅はもうすぐそこ。
12:40、稚内駅に到着。
ここが日本最北端の駅!!
へ続く。
ぽちっとな( ˘ω˘)
【追記】フォロワーさんが教えてくれたJR北海道 列車ガイド
https://www.jrhokkaido.co.jp/train/index.html
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