Bounce Beat 47
本当にわずかな時間だけだったけれどひと息ついたことが功を奏したのか、顔色が少し良くなったようだった。その間、おれはファイルワゴンにおさめられたファイルをパラパラ読んでいた。「・・・そろそろ、戻るか」「はい」課長の後を、ファイルワゴンを押しながらついてゆく。「・・・朝、課長の家にお邪魔しました」「え!マジで?!」「はい。お弁当、置いてきました」「えっ!ウソ!」「・・・ウソ、の方がよかったですか?」「イヤイヤ。ほんとに?」こくりとうなずくと、課長はものすごく嬉しそうに笑った。「よぉーし!今日は仕事、まくかぁ」「冷蔵庫に入っているんで、温めて食べてくださいね」「ええ?!松本があっためてくれないの~」