【菊と稲荷】の始まりの物語はコチラです→『プロローグ。』
<あらすじ>
『怖いと思われている稲荷の誤解を解いてほしい』
その言葉と共に、六甲山の高取神社で
「神様」という存在に、接続してもらった私。
前からついていたという高野山の清高稲荷大明神さまの
子狐眷属の姿も確認できるようになり、
奇妙な共同生活(?)が始まっていた。
***
その鳥居のことは知っていた。
何十年も前から知っていた。
最寄駅から大阪梅田駅に向かう車窓から、絶対に見える巨大鳥居。
「尼崎えびす神社の宮司さん、まんがとか好きだと思う」
だから菊ちゃんのやってること、ハマるんじゃないかな……というのを少し前に聞きまして。
菊「尼崎えびす神社……行ったことないです」
そう答えた私に「あの大きな鳥居のある神社」と教えてくれた。
その鳥居のことは知っていた。
何十年も前から知っていた。
菊「おー。こういう繁華街って来るの久しぶりな気が……」
昔は西宮駅前にも、こんな感じでアーケードの大規模商店街があったなあ。
この日は『2人アート展』会場の下見に出かけた日で、
その帰り道に突然
『尼崎えびす神社』にお参りすることにした私。
菊「本当はアート展済んでから、心機一転の神社さまにしようと思っていたけど……
まあ、お参りできるのは嬉しいし♪」
子狐1「"えびす" だって! それっぽくなってきたね」
子狐2「"焼肉 福福" だって! どんどんそれっぽくなるね♪」
一同「わお!✨」
そびえる。そびえる。
見たこともない天を背にした大鳥居……。
菊「………すごいな……。いつも電車から見ていたから……」
その巨大な鳥居をありんこみたいにくぐり抜け、
一旦、境内の奥の手水舎で清めてから
私は先に下調べしていた『高宝院稲荷大明神』にお参りに向かった。
ここは以前、事代主神社という名の時代があったそうです。
昔はもっと広大な敷地で、西の西宮えびす、東の尼崎えびすというように、
えびす大神とはいいライバルでいらしたみたい。
阪神電車が通ることになったりして、その敷地は現在は縮小されているため、
「ちぢみさん」と呼ばれることもあるそうです。
菊「想像していたより、コンパクトなお社でいらっしゃるけど……」
でもなんか……
確かに濃縮されている気がする。
ものすごく。
濃くて強い。
高宝院稲荷大明神のお社前に立ち、お参り態勢。
そこで最初に目が行く存在がありました。
菊「あ。この眷属さま……」
お鼻とお耳が修復されてはる。
お鼻の修正といえば、大好きな清高稲荷大明神の眷属も同様で。
伏見稲荷山でもお顔の欠けてしまった眷属は多いけど、
石材を修復するのは難しくて、そのままであったり、せめてマスクで隠してあったり。
こんな風に修復されている眷属は珍しい。
菊「なんか。清高稲荷大明神さまのところと同じ優しさを感じる神社さま*」
よく見ると、相方の眷属もお耳に修復跡が。
管理されている方の温かさに、最初っから触れることができて、
この神社とご縁が強くあったらいいのになと、この時に改めて思った。
高宝院稲荷大明神は『願掛けきつねさん』として厚く信仰されている神様。
『尼崎えびす神社』公式サイトにはこんな風に紹介があります。
菊「このご紹介記事の写真よりもずっとお狐さんが並んでる!
お礼参りで溢れてはるね……素敵!✨」
高貴な御名でいらしたので、近寄りがたい稲荷神かもと思っていたけど……
たくさんのお礼参りで戻られた張り子のお狐さまたちを見ながら、
本殿の八重事代主大神にご挨拶しようと移動した。
菊「初めまして。八重事代主大神さま」
ふと見ると、真新しい立派な鈴緒が2本下がっている。
付け替えられてホヤホヤらしく、古い鈴緒が端っこに置かれていた。
信仰が厚いんだなあ……と思った時に、言葉がポンと思い浮かんだ。
肌なじみ
菊「……肌なじみ……?」
八重事代主大神(以下:八)「そう。肌なじみ。ここはそれを大事にしてる場所」
紫色の装束姿の神様……
風折烏帽子姿は『えべっさん』!
菊「………はじめまし……」
と、主祭神を前にして、言いかけて思わず止まる。
なんかたくさん、抱っこしてはる。
菊「……………(タコ?💧??)」
八「宮司、見た?」
菊「エ。宮司さまですか……まだです(タコさんは見てますが)……」
八「なんやー……まだか。
まあいいか。先に説明するわ。
尼崎ってさ、めっちゃ賑やかで、街の中の店なんかもそれぞれが主張すごいやん?」
菊「え。あ。ハイ」
八「パッチワークみたいやねんな♪」
菊「パッチワーク?」
八「そう。パッチワーク。
鮮やかで、カラフルで一見バラバラな布。それがこの街の一つ一つのパーツ。
それをな、刺繍するように繋いでるんがこの神社やねん」
菊「………確かに。尼崎はカラフルなエネルギーに満ちています」
八「せやろ? いや、この神社っていうかさー……」
菊「ハイ」
八「宮司が刺繍してるねん……✨」
神様…… お顔が………
菊「………えーと……宮司さまが刺繍をされているとは……?」
八「このカラフルなパーツが集まった街をな、
宮司が刺繍するように重ね合わせて繋いでってる。
そしたらな、街が 美しくて新しい音を奏でるねん」
音。
美しくて、新しい、音。
事代主神の好きなモノ。
八「ほんま尼崎ってさ、個性的でエネルギー濃くて熱いやろ?
それをなー……奏でさすねんで……あの宮司……✨
ほんま上手いわ。だってちゃんと街のエネルギーに馴染んだ神域やと思わん?」
確かに。
おみくじ 出ない時、軽くたたいて下さい。って。
愛され、大切にされていないと、こんな風に書けないと思う。
張り紙一つに癒されるという……✨
こんなテンションで、宮司さまを自慢してくださる神様は初めてで。
ちょっと落ち着こうと、おみくじを引いてみた。
新しきにつくがよい
進む所へ進め
思いきって出よ
改めて利益あり
目先を変えよ
思い変えれば良し
菊「………新しい場所ってここの事かな(笑)
めっちゃカモーン♪ な感じがひしひしと……」
主祭神の歓迎も受けた気がして、私は授与所に向かった。
そこにいらした宮司さま……
先にネットで下調べもして知っていたけど……
美人さんって知っていたけど……
なんか "澄んでる"
存在の輪郭はしっかりされてるのに
澄み切ってはる……
そう。尼崎えびす神社の宮司は、女性なのでした。
だって私は、
というか私も!
この美人宮司さまの "澄み切り感" にやられていたから。
菊「そりゃー、八重事代主大神さまも惚れ込んではって当然やわ♪」
願掛けしたお狐さま。
この画像を撮った時、その誇り高き横顔がこう言った気がした。
まかしとき。
《続く》
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☆『尼崎えびす神社』さま☆公式ポスター等、作成予定。
3月31日(日)10:00〜16:00
尼崎城完成記念・スペシャル御朱印(全て書き置き)授与
限定150枚
【菊と稲荷】尼崎えびす神社カードとビール券orえびせん券セット付きで500円
★巫女さんのblogはコチラです♪→『幸せ 尼崎えびす 巫女さん日記』
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☆『三輪惠比須神社』さま☆公式フライヤー等、作成させて頂きました。
現在、本殿にて清め祓いして頂いたカードを社務所にて頂けます。
★女子神職さんのblogはコチラです♪→『三輪恵比須神社 ご神木に♥な女子神職』
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大阪梅田のカフェにて
二人アート展を開催中です♡
春分&満月の21日から始まり、
最終日は今月30日(土)です。
営業時間は11:00〜21:30です。