「美容行為は危険行為である」 | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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これは先日の学会でも使わせてもらった資料の一つなんですが、

 

 



さて問題。

これは一体何のグラフでしょう。




左の軸は件数。

下の軸は年度ですね。


灰色が「健康食品」、赤色が「エステ」、黄色が「医療サービス」、青色が「化粧品類」の、

それぞれの『何か』の件数です。



『2011年と2013年に化粧品類の件数が大幅に上昇している』

というところがポイントです。









はい!

多分大体の方がすぐに分かったかな~と思うのですが(^^;)、


これは

「各年度中のそれぞれのサービスにおける健康危害件数」

を表したグラフです。




元のデータは国民生活センターの「危害情報システム」というものです。


国民生活センターは毎年消費者からの危害相談件数を記録していて、
 

 

 

 

 

http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20140807_3.pdf

こういうデータを毎年公表しています。



これが面白いことに、上のグラフに載せている

・化粧品類
・医療サービス
・エステ
・健康食品


の4つは僕が故意に選んだものではなくて

10年前の記録から毎年必ず危害件数上位5位に入っているものなんです。


つまり

国民生活センターに集まる消費者からの苦情を調べると、

消費者が使用するサービスや商品なんて他にもまだまだ沢山あるわけですが、

なぜか不思議と毎年この4つがずば抜けて多いということなのです。


これはとても興味深い結果です…。




で、僕はこのグラフから伺える問題点は大きく2点あると思います。



まずひとつは先程もちょろっとお話した

『化粧品類』の危害件数の近年の大幅な上昇についてです。


 

 




化粧品の危害数は数年前までは例年大体500件~700件くらいだったんですね。

(もちろんこれは国民生活センターで集められたデータだけなのでホントはもっと多いんでしょうけどね;)

それが近年ではゆうに1000件を超えて2011年では3500件弱、

2013年には2200件程と大変増えております。



これはお気づきの方もおられると思いますが、

2011年~=前年の小麦アレルギー石けんの影響

2013年~=美白化粧品の白斑問題の影響


が関係しています。


まぁ「この問題があったから」という風にいうことも出来ないことはないのですが、

そもそもこういった事故は対策をしっかり講じなければ今後もループするものなので

化粧品を原因とする消費者危害数は今後も増える、

もしくは同じような事件が今後も発生する可能性がとても高いといえます。



なのでこのデータ的に

化粧品のリスク問題はもっと深刻に受け止めなければならない!

というのが僕の一つの主張です(^_^;)




で、このグラフから読み取れるもう一つのことなんですが、


実はこの4つですが、

化粧品やエステなんかはあからさまとして

『健康食品』は美容系のサプリメントが大半、

『医療サービス』はその44%が「美容医療」であったというデータがあります。


これを考えれば、

国民生活センターが集める危害相談の上位を占めることのほとんどが『美容』のために行われた行為・サービスが原因である

ということが言えるわけです。





もう少し噛み砕いて言えば、

『美容サービスはとても危険な行いである』

…と、いうことではないでしょうか?





エステティックサービスの問題については10年以上前から言われていますね。

特にエステで問題視されているのが『ピーリング』です。

ピーリングはAHAとかBHAみたいな危険な薬品を使用するものなので

本来は「医療」の分野なわけです。

エステティシャンは医者じゃないし科学者でもありません。

薬の知識なんかそんなに持っていないので、

そういう人たちが危険な薬品を安全に使用できるはずもない・・・


ということで2000年に国民生活センターからエステでのピーリングに注意喚起されてます。

http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20000207_2.pdf


最近ではあんまりやらなくなった?とも聞きますが、

依然として危害件数はコンスタントに多いので、やっぱり問題は根治していないのだと思います。



だから「ピーリングするなら皮膚科で!」とも僕もよく言うんですが、


実際には医療サービスの危害数も近年多くなっていますし

 

 


医療機関だからと完全に安全に施術出来るわけではないわけです(^_^;)


むしろ医療サービスが一番綺麗に上昇カーブ描いてるんですよね~…。

これがある意味一番怖いようにも思います。。苦笑


まぁ「プチ整形」みたいなのが安価に出来るようになって利用者が増えたっていう背景があるのかもしれませんね。

ニキビや毛穴、ピーリングなどの美容医療も最近増えてそうですね。




あとこれは結構驚いたんですが、

『健康食品』の危害相談の実被害で一番多いのって「消化器障害」なんですよね;;

一体何を飲まされているのか不思議でなりません…(´・_・`;;)





まぁなんにせよこのデータを見る限りでは、

やっぱりまず第一に『美容はリスキーである』ということを言わねばならないんじゃないかなと思います。


全部の危害相談数をひっくるめてその上位がほぼ美容関係ともなると、

(しかもこれって氷山の一角ですし…)

ここにリスクが無いはずはない!ということで

やっぱりもっとこの分野のリスク研究はしっかりされなければならないんだと思います。




ただ、ここで一つ皆さんに誤解してほしくないのは、

「美容行為は危険行為である」

っていうのはあくまでこのデータを見た結果言う話なんですが、


実際にはもっとリスキーなことって一杯あります。


なんで美容関係のものばっかりこうやって数字が出てしまうのかっていうと、

それは

他はちゃんとリスクの研究をやっていろんな対策が打たれている(だから数字が少ない)のに

美容関係だけその研究が疎かになって放置されているから、だと僕は思います。



ですから、

今後美容関連のリスク研究がしっかりされてちゃんとしたガイドラインとかが出てくるようになれば、

こんなに沢山の危害を発生することなく皆が安全に綺麗になれるようになるんじゃないかな、

と僕は思うのです。





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