閉店時間をバッチリ過ぎてから売り子のお姉さんにお歳暮の相談をし始めたスジャータ女史は、プロが考え抜いてキレイにキッチリお菓子を詰めた箱とお姉さんの説明をおおかた無視し、「じゃあその箱にあれとこれとそれと…」あらゆる組み合わせをすべて試させ、お金を払ったあと、「発送してください」「送り先?わかりません」「あとで調べて電話しますね」「あ、今からメッセージカードを書きたいので、一枚ください」「なんて書けばいいですか?」「漢字なんだっけ」「やっぱり家で書いて後日持ってきます」「でも後日また来ると交通費がかかるので今思い出します」とかいうやりとりに永遠を費やし、出口まで案内する係のお姉さんはこのあとデートのひとつもあるのにアホ女とそのゲイ友のせいで帰れず怒り顔になり、怒りのあまりものすごい勢いで歩いていって一瞬で米粒ほどの大きさになってしまい、怒りながらエレベーターの前で待ちかまえ、閉まるドアの向こうに見えた最後のお姉さんは怒りながら直角にお辞儀をしていました。
「私はこの女となんの関係もありません」という顔をしたかったけど店内に客は私とスジャータ女史しかいなくて、むりやり閉店時間を遅らせた共犯者にさせられた気分。
デパートを出ると、すでに雨が降っており、自転車で帰ったら、ずぶ濡れになりました。これがほんとの濡れ衣です。


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