出雲国の八重垣めぐり⑫ ~宍道湖~ | NAVI彦 ~つつがなき神さまめぐり~

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神社めぐりをしています。
その土地ならではのお話も、
さくっとまとめてます。

島根半島の
ほぼ中央にある


宍道湖(しんじこ)です。



周囲はおよそ
47キロメートルで

全国でも
7番目におおきな湖
だといいます。



海水と淡水のまざった
汽水(きすい)湖で

塩分濃度は
海水の10分の1ほど
だそうです。

日本一の
シジミの産地としても
知られていて、

全国の漁獲量のうち

4割をしめるといいます。



スズキ
モロゲエビ
ウナギ
アマサギ(ワカサギ)
シジミ
コイ
シラウオ


宍道湖七珍(しんじこしっちん)
といわれる名物で

頭文字をとって
「すもうあしこし」
と覚えるそうです。

野見宿禰(のみのすくね)
ゆかりなのでしょうか

 



とくに、スズキ
国譲り(くにゆずり)のとき

タケミカヅチにふるまった
名産品でもあるようです。

 



葦(よし・あし)
海藻も豊かで、

水鳥の渡来地としても
知られるようです。

国際湿地条約の
「ラムサール条約」にも
登録されていて、

湿地や生態系の
「保全と再生」

ひとびとと
共存するための
「賢明な利用」

ひとびとに
理解をひろめるための
「交流と学習」

をすすめている

といいます。



なによりも美しいのが
夕景だそうです。

「日没前のドラマ」
「夕日ショー」
などといわれるほどで、

宍道湖にうかぶ
唯一の島である

嫁ケ島(よめがしま)を
をたたえながら

沈む夕日は、まさに
絶景だといいます。

 



朝には
シジミ漁の舟をながめ

昼には
あそぶ水鳥をながめ

暮れには
山陰の雲を染める
夕日をながめるのが

宍道湖の愉しみ方
のようですね。



となりの
中海(なかうみ)とは

大橋川(おおはしがわ)で
つながっているといいます。

島根半島と
弓ヶ浜(ゆみがはま)半島
にかこまれた湖で、

こちらも
汽水湖だといいます。

境水道(さかいすいどう)から
日本海につうじているため

塩分濃度は
海水の2分の1
だそうです。



宍道湖と中海の
あいだには、

女性の寝姿にも
たとえられている

嵩山(だけさん)と
和久羅山(わくらやま)が
あります。


7000年前・
縄文時代のはじめには

この山々が
本州と島根半島を

つないでいたらしく、

宍道湖は西から
日本海につうじていて
(古宍道湾)

中海は東から
日本海につうじていたようです。
(古中海湾)

このあたりは、島根県HPの
宍道湖・中海のおいたち
を参照いただけたらとおもいます。


 

5000年前には
三瓶山(さんべさん)
火山活動によって
出雲平野がひろがり、

宍道湖は
西からきりはなされ


大橋川をつうじて
東にながれたようですね。



2400年前・
弥生時代になると

弓ヶ浜がのびて
中海がつくられたようです。

西にはまだ
神門水海(かんどのみなと)という
入り江があり、

これがいまでも
神西湖(じんざいこ)として
のこっているといいます。

斐伊川(ひいかわ)や
神戸川(かんどがわ)は

西の神門水海から

日本海にそそいでいた
とようです。

それが、江戸時代の
河川工事によって

斐伊川は

宍道湖とつながり

 

東の中海から

日本海にそそぐように

なったといいます。

 


また、江戸時代には
宍道湖を日本海とつなぐ

佐陀川(さだがわ)の
開通工事も

おこなわれたようです。

宍道湖の
河口あたりから
北へすすんで
 

鹿島町の古浦から

日本海につながるといいます。



宍道湖や中海は
もともと、

入海(いりうみ)
といわれていたらしく

西の入海・東の入海として

区別されていたようですね。

宍道湖という名は
宍道(ししじ)の郷という
地名によるようです。

 



松江市宍道町にある
石宮(いしみや)神社では、

大国主命(おおくにぬし)
2匹の猪を追っていたところ
岩になったといわれ

猪石や夫婦岩が
のこるといいます。

大国主命がとおった
「猪の道」から「宍道」
になったそうです。

「宍」は
「獣の肉」ですから

狩猟がさかんだった
のでしょうか?

 

また、
シシジはシジミにも
つうじるのでしょうか?

 

汽水湖となった

弥生時代にはすでに

シジミが獲れていたようです。



この
宍道の郷が港として
さかえていたことから

宍道湖と
いったようですね。

となりには
出雲空港もあります。

全国的にみても、かつて
港として栄えた地に
空港があることがおおいようです。



また、
出雲国風土記によると

神名火山(かんなびやま)
として

信仰された山が
4つあるといいます。
 

それぞれ、

茶臼山(ちゃうすやま)
朝日山(あさひやま)
大船山(おおぶねさん)
仏経山(ぶっきょうざん)

というのですが、

これらはみな
宍道湖をかこむように
そびえているようです。

 

 

宍道湖はすでに

10パーセントほど西側を

埋め立てられている

といいますから、

 

ちょうどかこまれるような地形

だったのかもしれませんね。

 

 

出雲国の八重垣めぐり⑬ へ つづく

 

 

 

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