子供の将来を心配する前に

私もそうだったので同じ子を持つ親として痛いほど気持ちがわかるのですが、子供の将来の心配は百害あって一利なしでした。

たとえ自分が産んだ子でも、どんなに大切な我が子でも、その子の人生を代わりに生きてあげることはできないし、そんなことをする権利もないのです。

命に関わるような病気や、いじめなどを放っておいていいというわけではありません。

ただ、子供がまだ自分のやりたいことがわからなかったり、立ち止まってエネルギーを充電している時期に、自分の心配をぶつけないほうがいいと思うのです。

学校に行けなかったり、宿題をしなかったり、ゲームばかりしている子供に、この子の将来はどうなるんだろうとやきもきしたりしている時間を、お母さんの自己実現やお母さんが楽しいと思えることに使ったほうが、よっぽど良い循環が生まれると思うのです。

家の中が暗くて重いエネルギーで満たされてしまうと、それは家族全員に良くない影響を与えてしまいます。

特に家庭でのお母さんが発しているエネルギーを子供は敏感に感じ取ってしまうので、その重みに耐えられなくなってしまう子もいるので、やっぱりママが幸せでいたほうがいいのです。

こんなことを書くと、そんな自分勝手なことはできないと思われる方もいらっしゃるでしょうが、そしてかつての私もそんなふうに思っていたので、その気持ちもとてもよくわかるのです。

でも、心配しすぎたり、子供の準備がまだできていないのに先回りしても、たいていは無駄どころか子供が自分でどうしたいか考える時間を奪ってしまうことになるかもしれません。

お子さんが将来ニートになっちゃったらどうしようと思われるのなら、お母さんが仕事をして収入を増やしたり、お父さんの稼ぎが良いのであれば、貯蓄をするなり、お子さんが自立できなかったときの準備をしておいた方が、頭で悩んで子供をせっつくより、よっぽど精神衛生上いいと思うのです。

あるお母さんと話したのですが、お子さんが一生なんとか食べていけるだけの準備を夫婦でしてるとおっしゃっていました。

もちろんお子さんにはそんなことは言っていません。

それは親の勝手な心配なので、自分たちが安心したいからやっているだけだと言うことでした。

そのお子さんは、誰でも知っている一流大学に通っているのですが、ご両親から見ると繊細なタイプなので、企業戦士として長時間働くには向いてないかもしれないし、就職しても体を壊したり続けられないかもしれないので、念のために何があっても路頭に迷うことだけはないようにしておいてあげたいとのことでした。

このご両親の考えには賛否両論があるでしょうが、私はその話を聞いて、目から鱗というか、それでご両親の気持ちが楽になれて、子供の成長を静かに見守っていくことができるのなら悪くない考えだと思いました。

このブログを読んでくださっている方の中には、お子さんの年齢ごとに悩みや心配ごとがあるかと思います。

特に学校生活が上手くいっていないように感じるとき、中学だけは、高校だけは、せめて大学生になってくれれば、そしてなんとか社会に出てくれればと、未来にばかり視点を向けてしまいがちになることもあるかもしれません。

でも、大学生になっても、就職しても、人生のゴールがそこにあるわけではありません。

４０歳くらいまで全てが順調にきているように見える人でも、仕事でバーンアウトしてしまって、潰れてしまう人も少なくないのです。

順調に見えるレールがいつまでもそこにあるわけではないのです。

目の前に現れることは、自分の内面の鏡だと言われています。

子供の心配ばかりしてしまうお母さんは、自分の人生を十分に生きていないのかもしれません。

自分自身が輝きだしたら、お子さんの中のダイヤモンドの輝きがきっと見えるようになると思いますよ。

パリ１５区のブランジュリで買った『ロッシェ・ココ』です。

初めてのパン屋さんでしたが、クロワッサンが美味しくて感動しました。

もちろん写真のロッシェも美味しかったです。

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