こちらの記事の続きです。
やっと来たアングレーム行きの列車に乗り込んだ線路難民の私たちでしたが、ぎゅうぎゅう詰めの列車の座席は限られていて、多くの人がスーツケースを引きずりながら右往左往していました。
そんな中、予定の出発時間が来ても列車は全く動く気配はありませんでした。
30分ほど経った頃でしょうか。
もうすぐ列車が出発するというアナウンスが流れ始めた頃、隣のワゴンから難民仲間の一人がやってきて、どうやらこの列車ではなくて、次に来るボルドー行きの列車に乗らなくてはいけないらしいという伝言が回ってきました。
私は、正式な変更のアナウンスがあるまでは、列車を降りたくなかったのですが、その口コミの情報を信じた人はどんどん列車を降りていきます。
やっと乗れた列車なのに、しかも口コミ情報が回ってきたのは、アングレーム行きの列車が、出発する直前です。
これを逃したら、本当に野宿になってしまいそうで、少しでも目的地に近づきたかった私は、正式かどうかわからない情報に振り回されたくなかったのです。
しばらくして、フランス国鉄からの正式なアナウンスがあり、やはり、その列車は降りなければならず、次に来るボルドー行きに乗るようにということでした。
パリの自宅を出て、この時点でもう9時間になろうとしていました。
なのに私たちはまだポワチエにいたのです。
隣にいた赤ちゃん連れの若夫婦は、朝の7時の列車でマルセイユを出発し、パリ経由でラ・ロシェルに行くところでした。
マルセイユからラ・ロシェルへの直通の列車がなく、一旦パリまでTGVに乗って、パリからまたTGVでラ・ロシェルに行くという方法しかなかったとのことでした。
この方法がどんなに無駄かと言うと、大阪から名古屋に行きたいのに、大阪から名古屋までの直通の新幹線がないので、まず東京まで行って、東京経由で名古屋まで行かなければならないというようなことです。
日本列島は縦に細長いので地上都市同士が新幹線で結ばれているところが多いですが、正六角形に近い形のフランスは、首都のパリを経由しないといけない場合が多く、地方都市間のスムーズな移動の妨げになっていると言われています。
話が脱線してしまいましたが、乗客一人一人にストーリーがあり、旅の理由がありました。
その赤ちゃん連れのカップルの目的は、友人の結婚式に参加することでした。
大切なビジネスの商談のための人もいたでしょう。
遠くに住む病床の年老いた親御さんに会いに行く人もいたかもしれません。
でも、誰一人、文句を言う人も、騒ぎ立てる人もいませんでした。
パリからラ・ロシェル行きのTGVに閉じ込められていた時も、車掌さんのアナウンスがコロコロ変わる度に、ワゴンの中はまたかーと苦笑いをしながら、乗客同士が顔を見合わせて、妙な連帯感に包まれており、イライラして当たり散らすような人は見かけませんでした。
もちろん皆困っていたのですけど、どうしようもないとわかっていたので、本部からの情報が変わって、車掌さんも対応に四苦八苦しているのがわかっていたので、どうなってるんだと詰め寄る人もいませんでした。
もちろん、今後のことを聞きたいので、質問をするために車掌さんに話しかける人はいましたが、皆、穏やかで、ただ対策方法が知りたいというだけでした。
結局、夜の7時半を過ぎてやっと出発したTGVで、難民グループはボルドーまで輸送されることになりました。
ボルドー行きの列車が来るのを待っているとき、このまま飲まず食わずかもしれないと思うと、なんだかとてもお腹が空いてきました。
いつ列車が来るかわからないのでホームを離れられないので、スーツケースを引きずってウロウロしてみたら、いつも壊れていることで悪名高いフランス式自動販売機がありました。
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