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<ヒロイン視点>
翌朝5時前。
洗顔をして軽く化粧をした私はそっと部屋を抜け出す。
大量の洗濯物を運んで、洗濯機へセットして動くのを確認する。
ドアを開けて外を見れば、山独特の朝の澄んだ空気がスッと流れ込んできて。
空は既に明るくなり東の空がオレンジ色に染まっていた。
中々日の出を見ることもない私は嬉しくなって外へと出る。
「綺麗…」
空を眺めて零れた言葉。
そういやマネージャーだった頃もこんな空見たっけ。
西の空に浮かぶのは白く輝く月。
視線を移せば深い青が徐々に薄まって、透明な水色になって、それがオレンジ色に染まっていく。
淀みない空気を胸いっぱいに吸い込んで、そっと吐き出す。
「よし、頑張ろう」
私は中に入って食堂へと向かった。
「おはようございます!」
「ああ、千亜ちゃんおはよう」
源さん夫婦に笑顔で迎えられこっちまで笑顔になる。
本当に素敵なご夫婦だな…。
「何手伝いましょう?」
「じゃあ、このお浸しをお願いしようかな」
「はい!」
私は張り切ってとりかかった。
6時前。
食堂に向かってパタパタと足音が聞こえた。
「おはようございます!」
食堂に飛び込んできたのは髪をアップにした千鶴ちゃん。
朝から可愛いな~なんて眺めてしまう。
「おはよ、千鶴ちゃん」
「おはよう、雪村さん」
「ドリンク作らせてもらいますね」
「ああ、いいよ」
源さんが笑顔で応える。
「じゃあ行ってきます!」
ドリンクを用意した千鶴ちゃんは髪を揺らしながら食堂を後にする。
「朝練頑張ってね!千鶴ちゃんも水分とるんだよー」
「はい、わかりました~!」
千鶴ちゃんの弾むような声と後ろ姿を見送りながら感じるのは、玄関の方向から何だか気だるそうな雰囲気。
皆眠いんだろうな~。
そんなことを思っていると外から土方さんの怒鳴り声が聞こえた。
私は思わず笑みを浮かべる。
朝練は6時から7時まで。
その後、部員はそれぞれ分担された場所の掃除をして。
朝食は7時半から。
洗濯物も干さなきゃだし、時間は、短い。
私は気合を入れなおした。
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久々ですみません。
またぼちぼちと、マイペースに行きます。