薄桜鬼・現パロ【Love the Spiral】(土方・原田)#6 | 浅葱色の空の下。

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薄桜鬼に見事にハマってしまったアラサーのブログです。
拙いですが、お話描いてます。
まだゲームはプレイしてません!色々教えてやってください。

少しずつフォレストにもお話を置いていっています。お楽しみいただければ幸いです。


お話の設定などはこちらから → 



設定無視、キャラ崩壊などご注意を。


それでもよろしければどうぞ。



#1 #2 #3 #4 #5












合宿での必要な買い物を一通り済ませて、袋に全部詰め込みカートに乗せる。


「ちょっと一息入れていくか」


「あ、いいですね!行きましょ!」


「嬉しそうな顔しやがって」

先生が小さく息を吐いて薄く笑みを浮かべながら、私の額を曲げた人差し指でコツンと小突く。


「な…、ちょうど甘いものが欲しかったんです~」


「わかった、わかった。行くぞ」

痛いわけではない額を指で擦りながらも、先に足を進めた先生の隣へと並んだ。






スーパーの中にあった室内だけどオープンカフェのような場所。

店員さんが注文のものをテーブルに持ってきてくれ立ち去れば
先生が口を開いた。



「いつまでいるんだ、こっちに」


私に問いかけながら先生はアイスコーヒーに口をつける。

私も頼んだ抹茶ラテを一口飲む。



「うーん、いつまででしょ。でも来月頭にはまた職安に行かなきゃいけなくて」


「あと二週間ちょいか」


「そうですね。久しぶりだしのんびりしようかとは思ってますけど」


軽く頷きながら、二口目を飲もうとする私。


先生の視線を感じて眉をあげた。



「お前、男はいないのか」


「は?いきなりですね」


「結婚はしてなさそうだしな」


口角を上げる先生の言葉に反論の余地はない。


「えーっと、結婚もしてなければ、今はカレシもいません…」


「そうか」



…何だろう、この沈黙。


何か思い耽るように先生は黙ってしまった。


不思議に思いながら、ドリンクを口にする。




「なぁ、高橋」


「はい」


「もうお前は卒業したんだ。俺を先生っつーのは辞めろ」


『突然何を言い出すんだろう』

私は目を丸くした。


「へ?だって先生は先生じゃないですか」   


「俺が良いっつったら良いんだよ」


「…そんなもんですか?」


「ああ」


「じゃあ…、土方さん?」


私が小首を傾げながら告げれば、何故だか先生は満足気で。


「それでいい。…さてと、飲んだか?」


「あ、はい。いただきました」


「じゃあ荷物見ててくれ」

さっと伝票を取るのを見て、私も慌てて席を立つ。


「あの、私の分払います」


「誰がお前に金を出させるんだ。今日のお礼だ」


「じゃあ…、ありがとうございます。土方…さん」


「おう」

私の応えにふっと笑ってレジへと向かう土方、さん。


何で『先生』を付けるななんて言ったんだろう。

土方さんてそういうことを卒業生に言ってるのかな?


沸々と湧き上がってくる疑問を脳内に浮かべながら、その背中を見送った。