HACCPに基づく食品安全マネジメントシステムを構築する上で、「OPRP」があります。
「OPRP」(Operational Prerequisite Program、オペレーション前提条件プログラム)は、食品安全マネジメントシステムにおいて非常に重要な役割を果たします。
HACCPシステムの一環として、危害を管理し、食品の安全性を保証するための重要な手段の一つです。
OPRPは、特定の危害が制御されるように設計された活動やプロセスを指し、一般的なPRP(Prerequisite Program、前提条件プログラム)よりも特定の危害やプロセスに焦点を当てます。
以下に、OPRPの概念と事例を交えて説明します。。
《OPRPの概念について》
OPRPは、食品の製造や処理過程で特定された特定の危害を制御するために設計されたプログラムです。
これは、HACCP計画で定義されたCCP(Critical Control Points、重要管理点)とは異なりますが、食品安全マネジメントシステムにおいて非常に重要な役割を担います。
OPRPは、リスクが比較的低いが、それでも制御が必要な危害に対応するために用いられます。
《OPRPの事例》
1. 温度管理:
冷凍食品の製造業者が、製品が適切な温度で保持されていることを確認するために、冷凍庫の温度を定期的にモニタリングします。
この活動は、製品が安全な温度範囲内に保たれることを確実にするために実施されます。
2. 清掃と衛生管理:
食品加工工場において、作業面や機械の定期的な清掃と消毒がOPRPの一例です。
これにより、製品汚染のリスクを低減します。
3. 害虫管理:
食品倉庫や製造施設において、害虫の侵入を防ぐための定期的な害虫駆除が行われます。
このプログラムは、製品の汚染リスクを低減するために重要です。
4. 供給者の管理:
食品製造者が原材料を購入する際、供給者からの原材料の品質と安全性を保証するための基準を設けます。
供給者の選定と評価はOPRPの一環として行われます。
5. 従業員の衛生教育と訓練:
従業員に対する衛生管理の訓練もOPRPの一部です。
従業員が適切な衛生慣行を理解し、実施することは、食品の汚染リスクを低減します。
《OPRPの重要性》
OPRPは、食品の安全性を確保するための予防的アプローチの一部です。
これにより、製品が消費者に到達するまでの間、特定の危害が適切に管理されることを保証します。
OPRPは、食品安全マネジメントシステムの効果的な部分であり、食品産業におけるリスクベースの思考を促進する役割を果たします。
結論として、OPRPは、HACCP計画におけるCCPとは異なるが、食品安全マネジメントシステムにおける重要な要素です。
これにより、食品産業は特定の危害を効果的に管理し、最終製品の安全性を高めることができます。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ888号より)
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