《前編》 より

 

【過去世体験がもたらす現世での心理傾向】
 私はこの武将としても人生の後、責任ある地位を二度とやりたくないと心の底から思ったに違いない。そのためか、今生で私はそういう地位になるのを毛嫌いした。ほとんど無意識的、条件反射的な反応として、そういう地位になるのを避けてきた。 ・・・(中略)・・・ 小学校、中学校と、成績が良かったためか、毎年のようにクラスの会長をさせられたり、何かの役員をさせられ、それが苦痛でたまらなかった。これでもか、これでもかとそういう役が回ってきたのである。 (p.160)
 こういう人って、案外、たくさんいそうな気がする。
 チャンちゃんの心理傾向は著者に似ているように思う。この本に限らず、著者の本を読んでいる男性で、同じように思っている人は少なくないような気がする。チャンちゃんには男だけの軍団で何かやり遂げたいという思いと、集団では何もしたくない、という明らかに相反する2つの思いが確かにあるのである。
 そして、この世的な経験もやけに似ている。小学校5年生の3学期、チャンちゃんはリュウマチ熱で入院していた。その間、何の意思表示もしていないのに勝手に立候補させられていて、立会演説すらしてないのに、選挙の結果、生徒会長になりましたとかって、出鱈目なことが起こっていたのである。それを告げられた瞬間は、悪い気はしていなかったものの、朝礼台の上に立つと眩暈がするような感じで意識が飛びそうだった。皆と反対向きに立っているときは、心の中を冷たい隙間風が吹き抜けていたのである。
 この世的な社会意識による刷り込みに馴染んでいると、「成功したい」という思いは普通に現われ出てくるものなのだろうけれど、それと反対に、「成功したくない」という深層の想いを抱いている人は、想像以上にたくさんいるはずである。
 この様な深層意識に沈潜している心の綾を持つ人々は、生成化育進歩発展という神なるものの定ともいうべき基本的なベクトルに乗れなくなってしまっている。そのこと自体、個人的にどうでもよくても、心の綾は霊的進化に係わることなので、解明できないと人生の課題は未完遂のままになってしまうだろう。

 

 

【純粋な心とは】
 怒りとか恨みとかという汚い心がなくなるなんて考えられないな、と独り思う。するとガイドが話しかけてきた。
「何か誤解していないだろうか。純粋な精神といっても、怒りや恨みの心がなくなるわけではない。そうではなく、心が明らかに見える状態なのだ。心を球だとすると、それが透明になることだ」
 ・・・(中略)・・・ 
「純粋な心になるとは、心を明らかに見ることだ。 ・・・(中略)・・・ 自分の心の中にそれらがうごめく様をありありと見ることなのだ。それらを包み隠さず、それらに囚われずに見ることだ」 (p.195)
 純粋な心を持つ人は、この混濁した社会にあっては、狂気であって凶器のような行動を起こしかねない。高橋和巳や三島由紀夫は、小説の主人公を通じて純粋という名の狂気を解放したのだろう。純粋を封じ込めると本当に天誅に類する自爆テロを起こしかねないだろう。
 純粋な精神とは、清らかで安心に満ちて美しいものだと思うのは、幻想ですらない。それは純粋な心を持たない人々が抱く妄想である。

 

 

【シューマン共振に関して】
 アセンション系列の著作では、地球のシューマン共振周波数は7ヘルツだったけれど、1980年ごろから増加していると、おしなべて書かれていた。
 太陽の異常亢進状態や、日の出日の入りの位置が変わっていることは、40年以上生きている大人なら、普通にわかることなので、チャンちゃんは、シューマン共振の値の変化も地球が変化している状況の一つなのだろうと思い、下記のリンクのコメントに書き出し、七田眞さんの著作などをリンクしてきた。
   《参照》   『ことばの贈りもの』 松岡享子 (東京子ども図書館)

            【人間がそんなに急に変わるわけがない?!】

 しかし、著者は以下のように書いている。
 基本周波数の値は簡単な計算で求めることが可能で、その値は地球の半径(6370キロ)、電離層の厚さ(30キロ)、高速(秒速30万キロ)で決まる。これらの値が変化しない限り、シューマン周波数の値は変わらない。
 実際、カリフォルニア大学バークレー校で1990年以降シューマン共振周波数の値が実測されている。1990年から2003年までのデータを見る限り、7.8ヘルツの近傍にあり、そこに大きな変化は見られない。(p.214)
 著者は、シューマン共振の値に関しては科学的データに基づいていないと書いているけれど、現在の地球に、宇宙から特殊なエネルギーが送られていることについては理解している。
 近年、陸続と地球に生まれてくる子どもたちに、インディゴ・チルドレンやクリスタル・チルドレンといわれる異能者が多いことは事実である。変化しつつある地球に関して、シューマン共振をその根拠から外したとしても、それ以外に影響している因子があるのは確かである。一つ違えば全部違う(ウソだ!)と即断するのは、付和雷同型の浅薄な人々に見られる傾向だろう。

 

 

【要はバランス】
 今、大切なのは、右脳的な直感と、左脳的な知性の統合であり、両者をバランスよく使うことではないだろうか。どちらにしても偏り過ぎないことが求められていると思う。その意味で両者を活用するヘミシンクは時代の要求にマッチした技術だといえるだろう。(p.214)
 チャンちゃんは、ヘミシンクの宣伝マンではないけれど、著者の著作内容は、これからの時代を正しく照射した内容になっていると思うから、参考までにという想いで書き出しておいた。「宗教が嫌いだけど、霊的世界には関心がある」という人は、自分でヘミシンクを使って試してみればいいだろう。
 多く本を読む人々ほど、客観的に自分で確認してみようとする精神が発達しているはずである。誰であれ、右に振れ左に振れてを何度か繰り返しつつ、そのうち適度な中間点に到達するものだろう。それは左脳的にも右脳的にも不完全な段階においては、それぞれの領域で起こり得ることであるし、全体的にいえば、その過程こそが右脳と左脳の下に潜む間脳(脳幹)の活性化に行き着く行為であるとも言えるだろう。そしてそれは人類が霊的な進化を達成する過程で、必ず起こることである。
   《参照》   『アセンションへの切符』 野崎友璃香 (講談社) 《後編》

            【「二元性」から「両極性」へ】

 

 

<了>

 

  坂本政道・著の読書記録

     『覚醒への旅路』

     『伊勢神宮に秘められた謎』

     『ピラミッド体験』

     『2012年 目覚めよ地球人』

     『地球の『超』歩き方』

     『地球のハートチャクラにつながる』

     『楽園実現か天変地異か』

     『死後体験Ⅲ』

     『死後体験Ⅱ』

     『死後体験』

     『アセンションの鍵』

     『ベールを脱いだ日本古代史』

     『激動の時代を生きる英知』

     『バシャール×坂本政道』

     『人は、はるか銀河を越えて』

     『2012人類大転換』

     『SUPER LOVE』

     『分裂する未来』

     『宇宙のニューバイブレーション』

     『超意識 あなたの願いを叶える力』