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 先に 『死後体験Ⅱ』 の読書記録を書いているけれど、出版順とすれば勿論こちらが先である。であるにせよ内容はかなり重複しているし、ポイントとなる部分は既述の記録の中に書き出しているので、あまり書き出したい個所がない。霊的な世界を経験したことがある人々なら、著者の死後体験シリーズにある体験の記述が良く分かるだろう。2003年4月初版。

 

 

【スピリチュアルの先鋒国と改良国】
 アメリカのモンロー研など、ニュー・エイジの新しいスピリッチュアルなアイデアを、日本へ持っていき広めることが重要だ。アジアが常にスピリッチュアルな面で世界を引っ張ってきている。アメリカは実験の場所で、新しいアイデアが生まれるが、それをアジアで改良し完成する。アジアの人々はスピリッチュアルな面で進んでいる。アメリカにはかなり遅れた人が多い。(p.193)
 スピリッチュアルに関する平均値をとれば、日本はピカイチで、アジアが秀で、アメリカはドンくさいのかもしれない。しかしアメリカはとかく光と闇のコントラストが強烈である。最先端の少数の人々と最下端の大多数の人々の落差があまりにも激しい。
モンロー研のヘミシンクにしても、日本人の相当なシャーマン的資質を持つ人々が、その覚醒度の凄さを認めているほどの優れ物らしい。下記の記述にも、その一端が窺える。
 以前、モンロー研にアジアから2人の高層が来たことがあるという。一人は90歳ぐらいでもうひとりの若いほうは60歳前後。黒いネクタイを締め厳粛な態度でセッションに臨んだという。ところがフォーカス15のテープを聞くや、ネクタイを乱し興奮して部屋から転がり出てきて曰く。
「You Americans have done it! (あなたたち、アメリカ人はついに成しとげた!)」
 彼らが何十年も厳しい修行をして、やっとたどりついた境地を、この数十分のテープはいとも簡単に達成させてしまったと驚いたのだ。フォーカス15は仏教でいうところの「空」の境地に近いともいわれる。(p.47)

 

 

【遠隔透視】
 彼(リモート・ビューイングの権威であるジョー・マクマネグル)の講義は興味深いものだった。2度の臨死体験が彼にこの能力を与えたという。リモート・ビューイングする前に精神集中する必要があり、それに通常30分ぐらいかかるのが、ヘミシンクを使うと、時間を大幅に短縮できたとのことだった。
 遠隔透視できるのはなにも遠い場所だけでなく、過去や未来のこともできる。この2001年4月の段階で、彼は2001年の終わりか遅くても2002年の初めまでに、大きな戦争が中東のどこかで起こると予言した。参加者の一人のキャサリンも同感だと言った。彼女もかなり予言ができるらしい。この段階ではまったく兆候がなかったので、みんなは「へー」と半信半疑であったが、その年の終わりに実際にアフガニスタンで大規模な戦争が起こり、改めて彼の能力の高さに感心した。(p.45-46)
 スピリッチュアルな能力がある人々にとって、未来予知はリモート・ビューイングに含まれるということらしい。
 ところで、アフガニスタンは中東のどこかではないだろうけど、9・11のヤラセを仕組んだ連中の本当のシナリオは、まさに中東での戦争だった。戦争フリークの連中からすれば予定はかなり狂ったのである。

 

 

【See it not there Technique】
 ブルース・モーエンがモンロー研での体験記を4冊の本に著しているが、そのなかで See it not there Technique という手法を紹介している。それは「それはそこにはないと見る」手法とでも訳せばいい。岩とかコンクリの塊とかに閉じ込められた人を救済するときに、手で一生懸命、塊をどけようとしてもだめで、その代わりに塊がそこにはないと見る。すると塊は消え失せてしまうのである。(p.95-96)
 霊界がイメージ(意志と想念)の世界であるということが分かっているなら、このテクニックは救霊するうえで有効であることが分かるだろう。
 このテクニックは、もちろん死んでからも使える。「ここから先には行けない!」、なんて、現実界の“延長アホ”にならないで済むのである。

 

 

【いつのどこかは重要ではない】
 ヘミシンク体験中のガイトと著者の対話。
「その前の人生の一部を見せましょう」
 しばらくすると、家の中にいる。右手のクローゼットを力いっぱい開けると、中から台車みたいなのを取り出し、それを乱暴に押して入り口にぶつけている。かなり頭に来ていて、怒っている。ドアを乱暴に閉めている。
「いつのどこの生ですか?」
「いつのどこかは重要ではありません。今回の人生では怒りを押さえて、忍耐強くなることを学ぶのがひとつの目標です」
 忍耐か、この前も言われたな。
 そういえば子どものころ、かなり短気だったなと思っていると、
「そうです。いまの人生でも子どものころは、その前の人生での問題をそのままかかえていました。もうひとつ学ぶことは愛です。愛を感じること、与えることを学ぶ必要があります。そのために、いい人をお嫁にすることになります。ただし、このふたつの目標を達成するのに父親はかなり足を引っ張る存在になります」(p.139-140)
 「いつのどこかは重要ではありません」というガイドの言葉にハッと思ったのだけれど、確かに人生(魂)の目標は、心や性格や愛といった時空とは無関係なところにあるはず。そもそも進化(神化)とは、時空認識を卒業した先にあるものと分かっていたのだから、ガイドの言葉にハッとしてしまったチャンちゃんは、もしかして重傷のアホ!かも・・・。
 子どもの頃の性格傾向は、前世の続きになるらしい。
 愛を学ぶには、良き人の縁が必要だろう。ヘンな人間ばかりに囲まれていたら、人のために祈ろうとしたってどだい無理である。

 

 

【思いの塊が入ってくる】
 フォーカス23に囚われている人たちの姿を見るのはなかなかむずかしい。まだまだ体験を増していく必要がある。姿が一瞬見えるときがあるが、しいて見ようとすると消えてしまう。心を開いて彼らの思いを把握しようとするほうがうまくいくことが多い。彼らとの会話は、通常の会話とは異なる。彼らの思いが一塊りになって、こちらの心に入ってくることが多い。それをこちらで把握、解釈する、「・・・みたいなことを言われた」という表現が再三出てくるが、これはそのためである。(p.148)
 思いは塊りとして伝わり、そして、思いの強さは圧力で伝わってくる。あまりにも強烈な思いは、こっちの心を破裂させてしまうんじゃないかって、冷や汗が出るほどのことだってあり得る。

 

 

【フォーカス34・35に集う生命体が見つめているもの】
 あるフォーカス・レベルに行くと、さまざまな地球外生命体が大小さまざまな乗物(宇宙船)で地球のまわりに多数集まっているという。
 本には出ていないが、モンロー研によると、生前のモンローはこのフォーカス・レベルは34と35だと言った、ということである。ひとつのレベルではなく、若干異なる、隣接するふたつのレベルだということだ。
 多数の地球外生命体は、これから地球で起こる大きな変化を目撃するために、集まってきている。この変化はアース・チェンジーズともビッグ・プランとも呼ばれている。『魂の体外旅行』によれば、87億年に1回起こるか起こらないかの出来事が、これから地球で起こるという。それがどういった変化なのか、起こってみないとわからない。かなり不確定性を含んだ出来事である。われわれの時空間だけでなく、隣接するエネルギー・システムすべてが変えられる可能性もある。(p.151)
 アース・チェンジーズないしビッグ・プランは、昨年末(あるいはもっと先?)に起こると期待されていたけれど、人類全体の意識レベルが大幅に下がってしまい、見送られてしまったらしい。
    《参照》   『地球維新「17条」最高法規』 慈恩将人・白峰監修 (ヒカルランド) 《後編》
              【2012年問題の本音と立前】

 しかし、いつ起こることであろうと、一人ひとりのアセンション(霊的進化)は永遠の課題である。それを待たずに進めることは可能だろう。

 

 

<了>