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 仮に仏教系の宗教団体に属していても、倫理道徳的な生き方を学ぶだけで、死後世界の実相を知らずにいる人々が少なくない。この本には、現代人に分かりやすい表現で、死後世界の様子や “本当の愛(SUPER LOVE = 慈悲)” の受け入れ方が書かれている。2004年8月初版。

 

 

【本当の幸せとは】
 本当の幸せとは、永遠の命は最低限必要ですが、それプラス何かです。
 ここから先はいくら知恵をしぼってもわかりません。答えは私たちの知っている範囲をいくら探しても得られないのです。諸行無常の世の中と言われるように、世の中のすべては無常、つまり長続きしないのです。永遠のものはないのです。
 つまり、世の中の、私たちが経験したことがあるものの中には、答えはないのです。
 答えは私たちが体験したことのないもの、世の中に存在しないものにあります。(p.28-29)
 だったら、地上世界で生きている限り、本当の幸せには辿りつけないことになってしまう。
 しかし、生きている間に、死後の世界を体験する過程で、本当の幸せに触れる可能性があるらしい。
 上記の書き出しに続いて、以下のように書かれている。
 モンロー研を創設したロバート・モンローは、生命エネルギー・無条件の愛こそがこの答えだ、ということを発見しました。彼はこれを通常の愛とは異なるという意味でスーパー・ラブという名前で呼びました。これは、生命エネルギー・無条件の愛と呼び代えてもいいでしょう。
 宇宙にみなぎる生命エネルギー・無条件の愛に満たされることで、永久の幸せになれるのです。(p.29)
 生命エネルギーという言葉から、何かしら心の分野を離れた物理次元のことでもあるかのような印象を持ちやすいだろうけれど、必ずしもそうではない。
 タントリズム(密教)によって伝承されてきた技法の効果を知っている人々は、悟りは物理的なものと言うことに躊躇がないだろう。
   《参照》   『「びっくり現象」こそ決めて』 船井幸雄 (あ・うん)
             【悟りは物理的なもの】
 しかし、それを成就するにしても、心の受け入れ段階に達していることが言わずもがなの前提条件となるはずである。ハートのチャクラが下から上がってくる生命エネルギーの流れを堰き止めてしまうからである。
 愛とは正反対の無差別テロを実行するグル(導師)なんて露骨すぎるニセモノである。そんな集団からは、人体の生命エネルギー流が混乱した廃人が生まれるくらいのことだろう。

 

 

【純粋な形での生命エネルギー】
 無条件の愛は生命エネルギーとも呼ばれるように、生命そのものです。生命を生み出す力の元でもあります。ですから、子孫を残す力、つまり性欲の源泉でもあるのです。
 ただ、性欲は人間が社会的・文化的な生活を営む間にかなりの歪曲を受けてきています。純粋な本来の形から、かけ離れた形になって現れています。純粋な形での生命エネルギーは、この夫婦間、あるいは男女間の愛欲を通して体験することが本来は可能なのです。
 このため、仏教でも密教の中に男女間の愛欲を利用して悟りへ近づこうとする教えもあります。ただこれはかなりきわどい線をたどりますので、一歩間違うと愛欲の中に単に溺れてしまう結果になります。(p.45)
 きわどい線とは具体的にどういうことなのか地球上の科学者はいまだに解明していないけれど、ティアウーバ星が発信元とされる下記の書籍の中にそのポイントが書かれている。
   《参照》   『超巨大〔宇宙文明〕の真相』 ミシェル・デマルケ 訳ケイ・ミズモリ (徳間書店) 《後編》
             【ムラダーラ・チャクラ】

 

 

【心の受け入れ準備をする】
 条件なしの愛を実行しようとして、最後に目の前に立ちふさがってくるのは、このように「自我」です。自我とは自分の生命欲がその元にあります。ですから、無条件の愛を実行するというのは、・・・(中略)・・・ 私たちには不可能なのです。
 私たちのする愛、善はそういう意味で必ず自我がくっついてきます。つまり毒を含んでいるのです。そういう愛、善ですが、施すことで、自分の心を開くという効果があります。
 こういった努力を積み重ねていくと、心の中にある「詰まり」が少しずつほぐれていきます。・・・(中略)・・、輪廻を経ているうちに心の中にびっしりと詰まってきたさまざまな障壁です。
「詰まり」は消すことはできないかもしれませんが、がんじがらめになった、もつれを解きほぐすことくらいはできます。
 できるだけ純粋に近い形の愛、慈悲を施す努力をするということには、こういった効果があります。
 愛は心を広げる力があります。無条件の愛が注ぎ込まれる下地を作っていくのです。
 初めは徐々にでしょうが、着実に下地はできあがっていきます。心の受け入れ準備をするとはこういうことです。(p.48-49)
 心の受け入れ準備ができあがっている人は、死後の世界においてヘルパーの導きで「輪廻の世界を出る」(仏教的な表現でいえば「解脱する」)ことができるという。
 地上で「輪廻学校」を卒業している場合と、死後に卒業する場合とがあるということ。
 また、死後に卒業のチャンスを与えられなくても、「光の存在」である先生の下について、ヘルパーとして働くことで、さらなる気づきを重ねて、卒業にいたる場合もある(p.166)という。

 

 

【啐啄(そったく)同時】
 「詰まりを取るには無条件の愛を受け入れなければならない。でも詰まりがあるから無条件の愛を受け入れられない」
 この矛盾は次のように考えると、解けるでしょう。
 同時に二つが起こるのです。(p.172)
 地上での学びにおいて師匠の一喝が契機となるにせよ、死後にその機会を得るにせよ、「啐啄同時」である。

 

 

【ガイドの存在】
 私たち一人ひとりにはガイドと呼ばれる霊的存在が複数います。ガイドとは指導霊とか、守護霊、ガーディアン・エンジェル、ハイヤーセルフ(高次の自己)とも呼ばれます。私たちの霊的進歩を見守り、指導し、ときには援助の手を差し伸べてくれるありがたい存在です。私たちとガイドは生徒と先生の関係にあります。弟子と師匠と言ってもいいでしょう。
 ・・・(中略)・・・ 彼らもさまざまな手を尽くして、少しでも霊的な気づきが起こるように、仕組んではいるのですが、当の本人が一向に気づいてくれないのです。ただ、あなたのガイドは確実に裏で活躍しています。(p.107)
 死後の世界にもヘルパーとして様々な導き役をになってくれている存在がある。人間は、生きている時からガイドさんの存在に気づいていたら、死後の世界でもヘルパーの導きに応じて適切な行動がとれるはずだけれど、気づきでゼロで闇雲に様々な執着の塊となって生きているだけの人々は、仏教が語っている六道輪廻の世界をぐるぐる回り続けるようなことになってしまう。
   《参照》   『超意識 あなたの願いを叶える力』 坂本政道 (ダイヤモンド社) 《後編》
             【高次元の生命意識が関与する超意識】

 

 

【ガイドと交信する方法】
 私たちの心は複雑で、潜在意識にガイドと交信することに対して次の思いが強くあると、すんなりとはいかないことが多いようです。
●恐怖心。
●先入観と偏見(たとえば、ガイドとの交信なんてナンセンスだと思う)。
●自信のなさ(自分にはそういう能力はないと思う、あるいは自分はそういうことに値する人間だとは思えない)。
 こうした思いが心の奥深くにある場合、それを取り除くのは難しいことです。というのは、ガイドと交信できて初めて、恐怖心、先入観と偏見、自信のなさといった思いは消えるのです。
 ですから、こう言う場合は、問題を直接解決するのではなく、回避する方法を取ります。どういうことかと言うと、初めは自分でガイドと会話しているふりをするのです。こういう形で会話が始まると、いつの間にか、本当のガイドとの会話が続いていくのです。ガイドとの会話かどうかは、自分で答えを知らないことを質問すると、答えが返ってくることで分かります。(p.111)
 「劇団ひとり」を実演していれば、ガイドが相手役を買って出てくれるようになるということ。
             【想像力を呼び水に使う】

 

 

【輪廻の時系列】
 人間は輪廻していますが、それぞれの生は必ずしも時間の流れに沿って、順に未来へ並んでいるのではありません。それぞれの生には生きた順番があるという意味で、前世、前々世という言い方は成り立ちますが、前世は必ずしも過去ではないのです。(p.140)
 未来から現在の地球に転生してきた人にとっては、「バック・トゥー・ザ・フューチャー」という表現が当たり前に成り立つ。未来にも過去にも行けるSF世界のタイムカプセルの話って、輪廻の実相だった。

 

 

【銀河の中心核の声】
 銀河系の中心核が、女性の声で私にこういいました。
 「銀河は生命エネルギー、愛のエネルギーの表出で、そのエネルギーをまわりへ放出しています。あなたも同じです。このエネルギーをまわりに放出してください」 (p.123)
 銀河系の主催神は、日本神霊界の中心にある神様でもある。

 

 

<了>