皆さま、おばんです!

 

今晩は「あと1年早く訪れたかった…」と後悔していた駅、

津軽線・油川(あぶらかわ)駅の訪問記です。

 

なぜ自分が後悔してたか?その理由はこちらでしたの。

自分が訪れる2カ月前に

駅舎が建て替えされてたのでした。

もう少し早めに来てれば旧駅舎が見れたのに…

仙台住まいの自分にとって、

青森県はその気になればいつでも来れる地域。

なのに重い腰を上げられず、ついに旧駅舎を見ることが出来ませんでした。

歳のせいにはしたくありませんけど、

最近はフットワークが悪くて本当に困ってましたよ。

 

そんなことで、油川駅初訪問した昨年夏は

新駅舎が出来たてホヤホヤな状態。

新築物件特有の、木材の香ばしさを感じながら駅を眺めてきました。

 

本駅はは昭和26年に開設された駅で

津軽線内では数少ない有人駅のひとつ、業務委託駅だそうです。

(有人駅は他に蟹田駅三厩駅だけ)

駅舎の正面にアルミ製のルーバーが見えますけど、

こちらはイワシをモチーフにしたデザインとのこと。

油川にはイワシの缶詰工場として使用していた洋館

「イタリア館」があることから、この意匠が用いられたようですが、

当の洋館は老朽化のために今年の5月に解体されちゃったみたい。

白壁や煉瓦模様も洋館を模したモノだったようですけど…

油川駅のデザイナーさんも駅舎の竣工直後に

洋館が解体されるとは思ってもいなかったのではないでしょうか?

 

続いては駅舎にイン。

 

待合室には、新駅舎竣工のイベントで使われた横断幕が飾られてました。

 

同じく待合室です。

津軽線・油川駅

 

トイレは待合室内に備え付け。

もちろんバリアフリー対応の最新タイプでしたぜ☆

津軽線・油川駅

余談ですけど、わが地元の駅は駅舎が建て替えされたばかりなのに

トイレは和式の古いタイプのままなの。

油川駅をホントに羨ましく思いますよ。

 

出札窓口ももちろんピッカピカです。

津軽線・油川駅

旧駅舎を見たかったですけど…これはこれで見れて良かったかな。

 

駅舎を抜け、階段を上がってホームに入ります。

油川駅は単式ホームが1本あるだけの停留所タイプの駅でした。

津軽線・油川駅

津軽線・油川駅

 

さてさて、このホームにはちょっぴり謎な出入口があるのですよ。

津軽線・油川駅

 

わかりますかね?反対側から見るとこんな感じです。

津軽線・油川駅

木板で出来たスロープ、

まるで北海道の閑散駅にありそうな出入口ですけど

これが何かが気になりまして…

そこで調べてみると、油川駅が旧駅舎だった時代に

ひと頃ですが、夜間に駅舎を完全閉鎖していた時期があったらしく。

謎な出入口は、駅舎を抜けなくてもホームに出入り出来る

夜間専用の通用口だったのではないでしょうかね?

ごめんなさい!

夜間通用口は駅舎の反対側(蟹田駅寄り)にあったみたいです。

…となるとフォロワーさんが教えたくれた通り

除雪機の搬入口だったのかも。

ますますスロープのことが気になりだしましたわ。

 

で…自分がもうひとつ気になったのが、

その出入口の下にあるコンクリート製の基礎。

なんか訳ありな形状をしてますけど、これってひょっとして…?

津軽線・油川駅

 

以下はあくまでも個人的な憶測ですが、

現在は単式ホームが1本あるだけの油川駅、

かつては島式ホームを持つ列車の行き違いが可能な構造でしたの。

下は昭和42年に撮影された航空写真ですが、

ホームの両面に線路が敷かれていて、

島式ホームであることがわかりますよね。

津軽線・油川駅

昭和59年に津軽線の貨物列車が全廃されると

島式ホームは駅舎側の線路が撤去されて棒線化されましたが、

そんな油川駅に更なる変化が起きたのは

青函トンネルの工事が進行中の昭和61年のこと。

元々、油川駅のホームは津軽線の気動車列車が停車出来るだけの

5両ほどの有効長しかありませんでしたが、

これでは8両編成で運行予定の快速「海峡」は停車出来ません。

しかしホームを延長しようにも、

ホームの両端を両開き分岐器で挟まれていた(線路にカーブがある)

ために、真っすぐにホームを伸ばすことが出来ず…。

そこで、既存のホームを撤去した上で線路を直線に敷き直し、

新たに単式ホームを設置したのではないでしょうかね?

 

…以上のことから、ホームの背後に残るコンクリート基礎は

駅が開業した当時から使われていた島式ホームのモノではないかと。

津軽線・油川駅

 

この基礎?花壇を見てたら鼻息が荒くなりましたが仕方がないのですよ。

だって好きなんですもんね、そんなことを考えるのが。

津軽線・油川駅

 

最後は油川駅の駅名標で〆。

油川駅から海岸線までの距離は600メートルで

ちょいと背を伸ばせば海が見えそうです。

津軽線・油川駅

青函トンネルが開通したことにより

津軽線内の各駅は大改修されましたが、

油川駅は改修前の遺構が残る貴重な駅ではないでしょうかね?

こんなんだったら、やはり旧駅舎を見ておくべきでした。

謎の出入口と旧駅舎との位置関係もわかったのに、悔し~っ!

 

 

訪問駅リスト(JR線)
津軽線

 

↑(青森駅方面)

油川駅(平成29年8月15日)

津軽宮田駅(平成29年8月15日)

奥内駅(平成29年8月15日)

左堰駅(平成29年8月15日)

後潟駅(平成29年8月15日)

中沢駅(平成29年8月15日)

蓮田駅(平成29年8月15日)

郷沢駅(平成29年8月15日)

瀬辺地駅(平成29年8月15日)

蟹田駅(平成29年8月15日)

中小国駅(平成29年8月15日)

大平駅(平成29年8月15日)

津軽二股駅(平成29年8月15日)

大川平駅(平成29年8月15日)

今別駅(平成29年8月15日)

津軽浜名駅(平成29年8月15日)

三厩駅(平成29年8月15日)

 

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