皆さま、こんにちは！
今日は青函トンネルの開通によって大変化しちゃった駅の訪問記です。
昭和26年～33年にかけて開通した津軽線は
昭和63年に青函トンネルが開通した際、
青森駅-中小国駅（正確には新中小国信号場ですけど）が
津軽海峡線の一部となりましたが、
この駅はある理由から大改装されてたのですよ。
個人的には少々寂しくなった印象でしたけど…
蓬田村の玄関口であるこちらの駅でした。
津軽線・蓬田（よもぎだ）駅です！
昭和26年の津軽線開業に合わせて開設された駅でした。
見るからに新しそうな駅舎は
平成20年に建て替えされたモノだそう。
それまでは開業当時の古い木造駅舎が使われていたらしいですよ。
ここで気になったことをひとつ。
蓬田駅の「蓬」の字ですけど、
「しんにょう」に点が二つあるのが正式な字です。
なのに駅名標には点がひとつしかない。
ちなみにホームに掲げられてる駅名標には
点がふたつの正しい字が掲げられてました。
古いOSがインストールされてるパソコンですと
点がふたつある「しんにょう」が表示出来ないようですけど、
駅名標の制作者さん、ひょっとしてパソコンに表示された字を
そのまま表記しちゃったのではないでしょうかね？
決して、字として間違っているわけじゃないのですが。
国鉄時代の手書きの駅名標は点がふたつ振られてました。
蓬田駅は最新の駅便（駅の便所）が完備。
北海道の無人駅でよく見かけるような、
駅舎とは別棟になってる仕様でしたよ。
実は、蓬田駅は旧駅舎時代も駅便が駅舎のハズレにあったらしく。
昔の駅便の排水設備を再利用したために
この位置にあるのだろうと推理してみた。
便所を見ながらコナン君気どりでいるのは、
世界広しと言えども、きっと自分だけだと思いますが如何に。
正面に不思議なイラストが掲げられてますけど、
こちらは蓬田村のマスコットである「ヨモット」とのこと。
蓬田村は極上トマトの生産地で、
果物感覚で食べることが出来るそうですよ。
「よもぎだ」+「トマト」＝「ヨモット」ってことですね。
パックマンに似てるとか言ったら歳がばれますぜ☆
蓬田駅は駅舎がちょっとユニークな造りでして、
この手の駅舎は通常はワンフロア構造なのに対し、
ここはなぜかツーフロアになっております。
待合室の奥にもうひとつ待合室があるってこと。
二部屋とも特に仕様の違いは無さそうですけど…
寒さ対策？部屋の仕切りは閉ざすことが出来ないので
特に効果は無さそうですけど気になってました。
さてさて、冒頭に書いた蓬田駅が大変身した話です。
蓬田駅は単式ホームが１本あるだけの駅でしたけど、
その奥にあるアレに注目ですよ。
廃ホームが見えますけど、
これ自体はそんなに珍しいモノではありません。
問題はその位置です。
現在ある単式ホームとの距離が近すぎて、
どのように利用されてたのかがサッパリわからなかったのですよ。
だって廃ホームに線路を敷き直したら、
今ある線路と絶対に干渉しちゃいますでしょ？
そこで古い航空写真をチェックします。
下は国土地理院のサイトから転載した昭和51年撮影の写真でした。
そこに写し出されていたモノとは…
あれ？島式ホームが写ってるじゃないのよ？
実は蓬田駅、青函トンネルが開通する以前は
列車の行き違いが可能な構造の駅でして、
奥に見える島式ホーム（廃ホーム）が使われていたのです。
ところが青函トンネルを往来する長大列車に対し
このホームは短すぎたために列車が停車出来ず、
島式ホームを廃止して新たに単式ホームが造られたそうなのです。
どおりでこのホームが新しく見えたわけですね。
この改良によって線路が敷き直され、両開き分岐器を廃止して直進化。
特急や貨物列車等の通過列車は
減速せぬまま蓬田駅構内に進入出来るようになったそうです。
撤去されぬまま放置されてる島式ホームを眺めます。
現在のホームに485系電車の停車目標がありましたけど、
ここに停車する485系の運用って過去も含めてありましたっけ？
…以上、駅に興味の無い方には
何を言っているのかチンプンカンプンな蓬田駅の訪問記でした。
廃ホームの何が面白いの？って言われるかもしれませんけど、
廃ホームがあるってことは
昔はそこにも列車が停車していたわけで、
昔はそれだけ駅が賑わっていたという証なのです。
駅ファンは廃ホームを見るだけで、
賑わってた時代を脳内でイメージング出来るのですよ。
危ないヤツとか言わんといて！
↑（青森駅方面）
蓮田駅（平成29年８月15日）
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