【夕顔355-3】古文連語「とざまかうざま」 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【夕顔355-3】古文連語「とざまかうざま」

高校生のみなさん。

古文の大学受験は、情報処理能力がカギ☆

早めの古文目線の習得が不可欠ですよ~♪

源氏物語イラスト訳 重要古語ラブラブ 

 

古文単語は、

チェックボックス1.古今異義語(現代の意味と違う

チェックボックス2.古典特有語(現代死語・使わない

チェックボックス3.古文常識語(現代にない慣習

があります。

 

でも大学入試によく出るのは、今回のような多義語です♪

 

【今回の源氏物語】

かの中将伝ふべけれ言ふかひなきかこと負ひとざまかうざまつけ育まあるまじき。…」

   サゲサゲ↓

今回のイラスト訳はこちら

 

――――――――――
今回出てきた古文単語
――――――――――

■【かの】…あの

■【中将(ちゅうじょう)】…ここでは、頭中将のこと

■【に】…対象の格助詞

■【も】…添加の係助詞

■【伝(つた)ふ】…ハ行下二段動詞「伝ふ」終止形

■【べけれ】…義務の助動詞「べし」の已然形

■【ど】…逆接確定条件の接続助詞

■【言ふかひなき】…ク活用形容詞「言ふかひなし」連体形

※【言ふかひなし】…言ってもしかたがない

■【かこと(託言)】…愚痴。不平。非難

■【負ひ】…ハ行四段動詞「負ふ」連用形

※【負(お)ふ】…こうむる。負う

■【なむ】…きっと~だろう

※【な】…強意の助動詞「ぬ」の未然形

※【む】…推量の助動詞「む」の終止形

■【とざまかうざま】…ともあれ。とにかく

■【に】…対象の格助詞

■【つけ】…カ行下二段動詞「つく」の連用形

■【て】…単純接続の接続助詞

■【育ま】…マ行四段動詞「育む」の未然形

※【育(はぐく)む】…育てる

■【む】…仮定(婉曲)の助動詞「む」の連体形

■【に】…対象の格助詞

■【咎(とが)】…非難

■【ある】…ラ変動詞「あり」の連体形

■【まじき】…打消推量の助動詞「まじ」の連体形

■【を】…順接の接続助詞(詠嘆の間投助詞)

  アップ

今回は「まじにも注意しましょ♪

「重要古語一覧」もご参照ください。
 

 

―――――――――――――――
☆ 本日の古文単語「とざまかうざま ☆

―――――――――――――――

「かの中将にも伝ふべけれど、言ふかひなきかこと負ひなむ。とざまかうざまにつけて、育まむに咎あるまじきを。…」

 

問)傍線部の意味として最も適当なものを、次の中から1つ選べ。

 

1.ああ、悲しいことに

 

2.あれこれ悩んではみたものの、

 

3.いずれにしても、まあ

 

4.多くもあり少なくもあるが、

 

5.いったい、どうしたものか、

 

 

「とまれかうまれ」

 

「とにもかくにも」

 

…このような連語は、

 

古文ではしょっちゅう出てきますよ!

 

 

それらすべてを丸暗記はできないけれど、

 

なんか、似たような表現じゃね?

 

…と、長文読解のなかで積み重ねていくことで、

 

自然と身についていく古語ってのがあります。

 

 

今回も、そうしたイディオムの一つ☆

   下矢印

【とざまかうざま(とさまかくさま)】

【連語】

…あれやこれや。ああしたりこうしたり

 

 *『全訳古語例解辞典(小学館)』より

   

 

この文脈で、光源氏が何を伝えようとしているのか、

 

そういうテーマとなる部分じゃありませんが、

 

 

気持ちを理解するうえで、

 

こういうイディオムも、

 

心に留めておくほうがいいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】…

   

 

【夕顔(第7章)】の一気読みはこちら⇒

【源氏物語イラスト訳】の冒頭はこちら⇒

 

【今回の源氏物語】

かの中将伝ふべけれ言ふかひなきかこと負ひとざまかうざまつけ育まあるまじき。…」


 

過去記事リンク

か・かの

中将

に(助詞)

べし①  べし②

ど・ども(接続助詞)

言ふかひなし

かごと(託言)

なむ①  なむ②

ともかくも

つく(付く)

て(接続助詞)

む(助動詞)  

とが(咎)

あり(ラ変)

まじ(助動詞)

を(一覧)

 

ーーーーーーーーーーー

→今回のイラスト訳はこちら

→今回のイラスト解釈はこちら