【帚木367-2】「中将の君」と「近衛中将」☆
源氏物語イラスト訳のあいです
センターまであと28日。
1ヶ月切りましたよ~!(。>0<。)ノノ
【源氏物語~これまでのあらすじ】
天皇(桐壺帝)の御子として生まれ、才能・容姿ともにめぐまれていたにもかかわらず、亡母(桐壺更衣)の身分の低さにより臣籍降下して源氏姓を賜った光源氏。
ただいま「2.帚木(ははきぎ)」の巻です。頭中将たちとの雨夜の品定め(=女性談義)の翌日、久しぶりに正妻葵の上のもとを訪れた光源氏は、その夕方、方違えのために、紀伊守の邸宅に行きます。そこには、紀伊守の継母である空蝉がちょうど泊まっていました。
↓今回の源氏物語↓
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「中将召しつればなむ。人知れぬ思ひの、しるしある心地して」
とのたまふを、ともかくも思ひ分かれず、物に襲はるる心地して、
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「中将の君」は、今、湯浴み(おフロ)に行っている、
空蝉のお付きの女房(第一秘書)のこと。
…ていうか、まだ彼女出てきてませんが;
(;゚;∀;゚;)
実は、平安当時には、
女性の名前は本名で呼ばれることはなく、
ほとんどニックネームでした。
∑(゚Д゚)
そういえば、
紫式部も、清少納言も、
ニックネームですよね!
【紫上ヒロイン物語の作者】+【親族に式部丞がいる】→紫式部
【清原元輔が父】+【親族に少納言がいる】→清少納言
「中将の君」は、
おそらく、親族に「中将」がいるのでしょうね^^;
「中将」という語を、『学研全訳古語辞典』で引くと、
【中将】
…「近衛府(このゑふ)」の次官。正と権(ごん)とがある。大将の下、少将の上位。もと左右一名だったが、次第に増加した。同じく次官である少将と合わせて「介(すけ)」ともいう。
※参考:参議で兼任する者を「宰相の中将」、蔵人頭で兼任する者を「頭の中将」、また特に三位で中将の位にある者を「三位の中将」といい、いずれも大臣・摂関家の子弟の出世コースの一つであった。
とあります。
今回出てきた「中将の君」は、一般の女房なので、
親族がそれほど高い身分だとは思えませんが…
実は、『源氏物語』には、
「中将の君」と呼ばれる女房が、
何人も登場します。
∑(゚Д゚)
おそらく「中将」は、
女房として ありふれた呼び名だったのでしょうね!
(;゚;∀;゚;)
ちなみに…、
光源氏は、17歳のこの当時、
「近衛中将(このえのちゅうじょう)」
だったようです。
お付きの女房である中将の君がそばにいないことに不安を感じていた空蝉。
湯に行ってると聞いて、安心したのか、ウトウトまどろんでいたところ…
光源氏が忍び込んできて、夜着をガバっと引きはがずと…、
それでも空蝉は、中将の君と勘違いする始末…;
(;゚;∀;゚;)
そこで、光源氏は、
自分の官職が「近衛中将」なのを
忍び込んできた言い訳にしています!
(`・д´・ ;)
さすが、恋愛のテクニシャン!!
慣れてますよねぇ~!
((((((ノ゚⊿゚)ノ
あ、そういえば、
今回は関係なかったですが、
光源氏の義兄で、よきライバルである↑も、
頭中将(とうのちゅうじょう)でしたね♪
読者登録してくださったなかに、
「頭中将がいちばんスキ」って
書いてくださってた方がいらしたので、
久々に、載せてみました~♪
(*^m^*)
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お役に立ちましたでしょうか?☆(o^-')b