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「ちはやふる」公式和歌ガイドブック ちはやと覚える百人一首 早覚え版 (KCデラックス)
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受験生のみなさん。地震の被害は大丈夫だったでしょうか?
まだまだ余震も心配なので、お気をつけくださいね;;
源氏物語イラスト訳 重要古語
【古文単語の覚え方】
1.現代語から想像して覚える
2.漢字のイメージで覚える
3.ゴロを利用して丸覚えする
の3つのどれかで覚えます。
今回は、【言葉のイメージ】で覚えましょ♪
【今回の源氏物語】
からうして、鶏の声はるかに聞こゆるに、「命をかけて、何の契りに、かかる目を見るらむ。我が心ながら、かかる筋に、おほけなくあるまじき心の報いに、かく、来し方行く先の例となりぬべきことはあるなめり。
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今回出てきた古文単語
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■【からうして】…ようやくのことで
■【鶏(とり)】…ニワトリ
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【声(こゑ)】…鳴き声
■【はるかに】…ナリ活用形容動詞「はるかなり」連用形
※【はるかなり】…ずっと遠くだ
■【聞こゆる】…ヤ行下二段動詞「聞こゆ」連体形
※【聞こゆ】…聞こえる
■【に】…順接の接続助詞
■【命をかく】…命を懸ける
■【て】…単純接続の接続助詞
■【何】…何(疑問代名詞)
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【契り(ちぎり)】…前世からの因縁
■【に】…原因を表す格助詞
■【かかる】…このような
■【目を見る】…(つらい)目に遭う
■【らむ】…現在の原因推量の助動詞「らむ」連体形
■【我(わ)】…私。自分
■【が】…連体修飾格の格助詞
■【心】…心。気持ち
■【ながら】…逆接の接続助詞
■【かかる】…このような
■【筋(すぢ)】…こと。系統。方向
■【に】…場所を表す格助詞
■【おほけなく】…ク活用形容詞「おほけなし」連用形
※【おほけなし】…身の程知らずだ。だいそれている
■【あるまじ】…あってはならない
※【ある】…ラ変動詞「あり」連体形
※【まじき】…禁止の助動詞「まじ」連体形
■【心(こころ)】…気持ち。心
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【報(むく)い】…報復
■【に】…資格の格助詞
■【かく】…このように
■【来し方行く先(きしかたゆくさき)】…過去と将来
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【例(ためし)】…前例
■【と】…変化の結果の格助詞
■【なり】…ラ行四段動詞「なる」連用形
■【ぬ】…強意の助動詞「ぬ」終止形
■【べき】…推量の助動詞「べし」連体形
■【は】…強意の係助詞
■【ある】…ラ変動詞「あり」連体形
■【なめり】…~であるようだ
※【な】…断定の助動詞「なり」連体形撥音便無表記
※【めり】…推定の助動詞「めり」終止形
◇ 今回は「ぬべき」にも注意しましょ♪
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☆ 本日の古文単語「おほけなし」 ☆
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からうして、鶏の声はるかに聞こゆるに、「命をかけて、何の契りに、かかる目を見るらむ。我が心ながら、かかる筋に、おほけなくあるまじき心の報いに、かく、来し方行く先の例となりぬべきことはあるなめり。
問)傍線部の内容として最も適当なものを一つ選べ。
1.光源氏と夕顔の秘密の恋
2.光源氏と空蝉の身分不相応の恋
3.光源氏と藤壺宮の不義密通の恋
4.光源氏と六条御息所との生死を超えた恋
5.光源氏と小君との性別を超えた恋
【おほけなし】
【形容詞:ク活用】
①身の程知らずだ。身分不相応だ
②おそれ多い
※Weblio古語辞典より
この古語の意味を考えたら、
すぐさま選択肢2に飛びついてしまいそうですが…
答えは、NOです!
(σ・◇・)σ
たしかに、空蝉からしたら「身分不相応」と思ったかもしれませんが、
光源氏がそう思っていたかの記述はなく、
光源氏の述懐というこの文脈からして、不適当です。
「おほけなく、あるまじき心」とは、
「おそれ多くも、あってはならない気持ち」をさし、
父である帝への不義、そして、
あってはならない藤壺宮との密通
をさします。
ちなみに、『源氏物語』、
「おほけなし」という古語が、このような道ならぬ恋に対して、
3度用いられています。
① 光源氏と藤壺宮の関係
父・桐壺帝の愛妃で、光源氏にとって義母にあたる藤壺宮への恋慕。
大それた、あっては ならない恋です。
② 柏木と女三宮の関係
准太上天皇となった光源氏の正妻・女三の宮への恋慕。
柏木は頭中将の長男で、この事件の発覚による恐怖で死んだ。
③ 「宇治十帖」:匂宮と浮舟の関係
恋人・薫の親友である匂宮の愛を受け入れてしまった浮舟。
しかもその匂宮は、浮舟の異母姉・中の君の夫だったのです。
源氏物語の3つの場面でも、この「おほけなし」は、
大それたこそ、あってはならない秩序を犯す恋
という意味で用いられています。
ここで、百人一首、第95 前大僧正慈円の和歌☆
わがたつ杣(そま)に 墨染(すみぞめ)の袖
私には大それた、身の程もわきまえないことだが、
このつらい世を生きる民たちを包みこんでやろう。
この比叡の山に住みはじめた私の、…この墨染めの袖で――。
「おほけなし」という古語、
イメージ湧きましたか?
(o^-')b
【解答】…3
からうして、鶏の声はるかに聞こゆるに、「命をかけて、何の契りに、かかる目を見るらむ。我が心ながら、かかる筋に、おほけなくあるまじき心の報いに、かく、来し方行く先の例となりぬべきことはあるなめり。
● 過去記事リンク
■きこゆ
■斯かる
■ながら
■心
■ぬべし
■なめり
■めり
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