【桐壺21-③】「きこゆ」
おかえりなさい あいです。
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【今回の重要古語】
■ なほ
■ わづらはし
■ 心苦し
■ きこゆ
■ させ給ふ
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今日は、「きこゆ」という言葉について説明しますね♪
「きこゆ? はぁ?? 聞いたことねぇよヾ(。`Д´。)ノ」
…そんなこと、言わないでください
「聞こえる」…といえば、わかってもらえますか(*^_^*)
こんなふうに、古文では、現代にもある言葉なのに、
活用の違いによって、分かりにくくなってるものがあります☆
今では、下一段活用なのに、この時代では、下二段活用の動詞。
「聞こえズ」
「聞こえテ」
「聞こゆ」
「聞こゆるトキ」
「聞こゆれドモ」
「聞こえよ」
縦に見てください!「え」と「ゆ」だけで(二段で)活用してますね♪
「や・い・ゆ・え・よ」が五段だとすると、「ゆ」と「え」という、下よりの二段で
活用していますので、【ヤ行下二段活用】といいます。
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一方、現代は、
「聞こえナイ」
「聞こえマス」
「聞こえる」
「聞こえるトキ」
「聞こえれば」
「聞こえろ」
縦に見てください!「え」だけ(一段)で、活用していますね♪
これは、「え」という、下よりの一段で活用していますので、
下一段活用です。
ちなみに、現代では、「え」は【ア行】しかないので、
【ア行下一段活用】です(*^_^*)
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他にも、
「見えズ」
「見えテ」
「見ゆ」
「見ゆるトキ」
「見ゆれドモ」
「見えよ」
なに活用か、わかりますか?
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極めつけは、
「ねズ」
「ねテ」
「ぬ」
「ぬるトキ」
「ぬれドモ」
「ねよ」
なんのことか、わかりますか?
「寝ズ」「寝テ」「寝」「寝る時」「寝れド」「寝よ」
…こう書けば、わかりますよね(o^-')b
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ところで、「聞こゆ」に話をもどします。。。
【聞こゆ】
① 聞こえる
② 理解できる
③ 広く知られる、評判になる
④ 申し上げる(「言ふ」の謙譲語)
重要なのは、③と④です!
ただ、間違えてほしくないのは、①②の意味もよく使われるということ。
その上で、現代語にはなく、古文に頻繁に出てくる③と④の意味に重点を置いて、覚えるべきなのです☆
この点を、見落としがちな受験生が多いので、日々の単語テストでは得点できても、入試古文の偏差値につながっていかないのです(ノω・、)
まぁ、とにかく、この『源氏物語イラスト訳』の中に登場する、「聞こゆ」の意味を、出てきたものから、どんどん覚えていくとよいでしょう♪
そのうち、「聞こゆ」の訳し分けが、自然とできるようになりますよ(o^-')b
え? そんなに時間がないって???
そういうあなたは、ここまでの【桐壺1~14】を、もう一度じ~っくり読み返してみてください!!
そして、今まで授業や模試、問題集で出てきた古文および口語訳を、同じように、一語一語照らし合わせてみてください♪
じっくり、時間をかけてやれば、必ず力はつくはずです♪
さあ! ベストを尽くして がんばりましょう(≧▽≦)ノノ☆
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【今回の重要古語の答え合わせ】
■ なほ…そうはいっても、やはり
■ わづらはし…うるさい、煩わしい
■ 心苦し…つらい、心が痛い
■ きこゆ…~申し上げる(謙譲語)
■ させ給ふ…~なさる(最高敬語)
【原文】
この御方の御諫めをのみぞ、なほ わづらはしう心苦しう思ひきこえ させ給ひける。
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おつかれさまでした
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