【夕顔172-3】古文単語「すごげなり」 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【夕顔172-3】古文単語「すごげなり」

大学の偏差値と合格家庭の年収は累積比例するんだって。

でも…お金をかけられなくても、勉強できる方法はあるはず。

このブログも、そういう苦学受験生のために書いてますっ!

源氏物語イラスト訳 重要古語ラブラブ 

 

【古文単語の主なパターン】

チェックボックス1.古典特有語

   …現代にない古語。

チェックボックス2.古今異義語

   …現代と意味の異なる古語。

チェックボックス3.死語的現代ワード

   …高校生がほぼ使わない死語?

 

【今回の源氏物語】

「…心細く

とてもの恐ろしうすごげに思ひたれ、「かのさし集ひたる住まひ慣らひならをかしく思す

   サゲサゲ↓

今回のイラスト訳はこちら

 

 

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今回出てきた古文単語
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■【心細く】…ク活用形容詞「心細し」連用形

■【とて】…~と言って

※【と】…引用の格助詞

※【て】…単純接続の接続助詞

■【もの恐ろしう】…シク活用形容詞「もの恐ろし」連用形ウ音便

※【もの恐ろし】…なんとなく恐ろしい

■【すごげに】…ナリ活用形容動詞「すごげなり」連用形

※【すごげなり】…薄気味悪い。不気味で恐ろしい

■【思ひ】…ハ行四段動詞「思ふ」連用形

■【たれ】…存続の助動詞「たり」已然形

■【ば】…順接確定条件の接続助詞

■【かの】…あの

■【さし集(つど)ふ】…寄り集まる

■【たる】…存続の助動詞「たり」連体形

■【住まひ】…住まい。住居

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【慣(な)らひ】…慣れること

■【なら】…断定の助動詞「なり」未然形

■【む】…推量の助動詞「む」終止形

■【と】…引用の格助詞

■【をかしく】…シク活用形容詞「をかし」連用形

※【をかし】…興味深い。心惹かれる

■【思(おぼ)す】…「思ふ」の尊敬(作者⇒光源氏)

   アップ

今回は、ウ音便にも注意しましょ♪

「重要古語一覧」もご参照ください。
 

 

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☆ 本日の古文単語「すごげなり」 ☆

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「…心細く」

とて、もの恐ろしうすごげに思ひたれば、「かのさし集ひたる住まひの慣らひならむ」と、をかしく思す。

 

問)傍線部の意味として最も適当なものを次の中から選べ。

1.そら恐ろしく切なく思っているので

 

2.ひどく不安で心細く思っているので

 

3.この上なく恐ろしく思っているので

 

4.なぜか恐ろしくもの寂しく思っているので

 

5.なんとなく恐ろしく薄気味悪く思っているので

 

合格  合格  合格

 

国公二次や、私大入試の古文では、

上のような意味解釈の問題が、

選択肢や記述問題でもよく出ます。

 

 

記述となると、億劫に感じる人もいると思いますが、

要は、マークの場合と同じです。

 

普段から、傍線部の意味解釈が出題されたら、

一語一語、丁寧に逐語訳する癖をつけておきましょう!

(o^-')b

 

 

マーク問題の場合には、

その選択肢の共通点をみると、

何が問われているか(設問意図)が分かります。

 

上の場合は、

すべての選択肢が「~思っているので」となっています。

 

したがって、「思ひたれば」の部分ではなく、

「もの恐ろしう」「すごげに」という

重要古語の意味を聞いているんです。

 

 

【すごげなり(凄気なり)

【形容動詞:ナリ活用】

①不気味で恐ろしい

②もの寂しい

 

 *Weblio古語辞典より

   矢印

「すごい」と言ったら、

現代では、「ものすごい」意味と捉えてしまいがちですが、

 

古文では、ちょっとニュアンスが違いますね。

(灬ºωº灬)

 

 

 

1.そら恐ろしく切なく(×)思っているので

 

2.ひどく(△)不安で心細く(△)思っているので

 

3.この上なく(△)恐ろしく思っているので

 

4.なぜか(△)恐ろしくもの寂しく(○)思っているので

 

5.なんとなく恐ろしく(○)薄気味悪く(○)思っているので

 

ニコニコ  ウインク  チュー

 

4か5かで迷うところですが、

「より適当なもの」を選ぶようにしましょう。

(o^-')b

 

 

 

正解…

 

 

【夕顔(第4章)】の一気読みはこちら⇒

【源氏物語イラスト訳】の冒頭はこちら⇒

 

【今回の源氏物語】

「…心細く

とてもの恐ろしうすごげに思ひたれ、「かのさし集ひたる住まひ慣らひならをかしく思す


 

過去記事リンク

とて

て(接続助詞)

もの―(接頭語)

すごし

~げなり

たり(助動詞)  たり②

ば(接続助詞)

か・かの

の(格助詞)

ならふ

なり(断定)

む(助動詞)  

と(格助詞)

をかし

おぼす(思す)

 

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