【帚木288-3】補助動詞「~なす」☆
あいですこんにちは。
(〃∇〃)
【今回の古文単語】
■【申す】…申し上げる(「言ふ」の謙譲)
■【已然形+ば】…~ので(原因)
■【残り】…ここでは、話の続きの意
■【せ】…使役の助動詞「す」の未然形
■【む】…意志の助動詞「む」の終止形
■【とて】…と思って
■【さてさて】…いや全く、これはこれは
■【をかし】…興味深い
■【ける】…過去の助動詞「けり」の連体形
■【かな】…~なあ(詠嘆の終助詞)
■【すかす(賺す)】…おだてる
※【すかい】…サ行四段動詞「すかす」のイ音便
■【たまふ】…~なさる(尊敬の補助動詞)
■【心得】…承知する、理解する
■【は】…強意の係助詞
■【ながら】…~ながらも(逆接の接続助詞)
■【わたり】…あたり
■【をこづく】…ひくひくと動かす
■【語りなす】…わざと語る
※【~なす】…ことさら~する
今日は、「語りなす」について☆
では行ってみよ~♪
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「なす」という動詞は、
このままもよく用いますが、
今回のように、上に他の動詞の連用形がついて、
補助動詞的に用いられることも多いです。
【なす(為す・成す)】
①行う、する
②~にする、(他のものに)変える
③用いる
④作る
⑤(補助動詞として)その状態に~する、ことさら~する
なので、今回の「語りなす」は、
「そのまま語る」という意味で用いてもいいのですが、
「為す=作る」のニュアンスをとらえると、
【語りなす】
…わざとそのように語る
作り事を加えて語る
※『全訳古語例解辞典 』(小学館)より
こんなふうにとらえると、
こんなふうにとらえてみると、
たった1つの「語りなす」という動詞から、
なんだか、藤式部丞の心情が読み取れそうな気がしますよね♪
ヘ(゚∀゚*)ノ
ふふ、古文って面白い♪
(◎´エ`◎)
ご意見・ご指摘等があれば、コメントよろしくお願いします。
今日のブログも、お役に立てば幸いです♪
(o^-')b
● 本日の「源氏物語」まとめ
■帚木288(原文)
…と申せば、残りを言はせむとて、「さてさてをかしかりける女かな」とすかいたまふを、心は得ながら、鼻のわたりをこづきて語りなす。
自力での現代語訳が難しい場合は、下のリンクも復習してね♪
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● 本日の古語~過去記事リンク~
■とて
■すかす
■ながら
■をこづく
(●´エ`●)。
あいでした
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