風邪は皮膚から入る? | 春月の『ちょこっと健康術』

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おはようございます ニコニコ


インフルエンザも流行ってきましたね~。お正月の間ちょっとおとなしかったノロウイルスも、ここへ来てまた流行しています。インフルエンザとノロの予防法を「ノロウイルス 掃除機のゴミにも気をつけて」 にまとめてありますので、そちらをご参考に。


ウイルスは口や鼻から入りますが、風寒邪 はどこから入るんでしょう。六淫や疫癘などの外邪 は口・鼻・皮膚から入ると言われております。そう、皮膚からも入る。ここが東洋医学的なところかな。


1 鼻から入る


鼻は とつながっています。肺炎のような温熱病邪のほとんどは、呼吸を通じて鼻から肺へ入ると考えます。これは、ウイルスや肺炎菌などの侵入ルートと同じですね。


2 口から入る


口は に、さらに小腸・大腸 につながっています。ということは、これも現代西洋医学的な考え方と同じで、食物を媒介として入るものは、このルートに乗るワケですね。湿熱邪 は、脾胃の症状を起こすことが多いため、やはり口から入りやすいと考えられます。


3 皮膚から入る


皮膚は肺とつながっています。これは、西洋医学的にはない考え方ですね。「肺をまもってお肌を美しく」 でも説明しておりますが、喫煙による肌荒れなんかはこの関係を表わしていると言えます。ほかにも、花粉症や喘息とアトピーのつながりとか、乾布摩擦で花粉症が軽くなることとか、ね、関係していそうでしょ?


皮膚には、そう理という穴があって、そこから汗が出たり、気が出入りしたりします。で、そのそう理の開閉をコントロールするのが衛気 であり、衛気のめぐりは肺の宣発機能 によるところが大きいんです。だからこそ、皮膚と肺はつながっていると言えるんです。


衛気は、昼間は体表をめぐって、そう理を開閉しつつ、外邪が入らないように身をまもる役目を担っていますが、夜間は体内深くに入ってしまいます。なので、寝るときはふとんをちゃんとかけないと、お風呂上りにいつまでも裸でいると、容易に外邪が入っちゃいますよ。


また、益軒先生が『養生訓』の「朝起きる時間」「夏は生もの・冷たいものに注意」「汗をかいたとき」「傷の手当て」「秋の養生」「冬の遠出」「入浴の回数」「瘡と入浴」「沐浴後は風にあたらない」 などで、風にあたることを戒めていらっしゃるのは、風邪 それ自体がそう理を開かせる作用を持っているためでもある。


風寒邪や風熱邪は、皮膚から入ります。衛気がしっかりしていれば、体表で防御作用が起きて、邪気との戦いが繰り広げられます。その場合は、実証 となって、さむけや熱などの症状も強い。衛気が弱かったり、衛気を支える肺が弱かったりすれば、症状は強くは出ないけれど、だらだら長引きやすい。


冬場、衣服やふとんで防寒することも、東洋医学的なカゼ(風寒邪) 予防には大切なことなんです。こたつで寝てしまうとカゼをひきやすいのは、こたつの熱で汗をかいて、そう理が開き、容易に風寒邪が入ることになるからなんです。気をつけましょう。


この「皮膚から入る」という考え方を、現代医学的に考察するとどうなるか? ウイルスはどこにでもいて、いつでも口や鼻から入り込む状態。それがカゼとして発症するかどうかは免疫力次第なので、予防が肝腎なワケです。となると、「皮膚から入る」というのは、免疫力低下としてとらえることができまるんじゃないでしょうか。


昨日ご紹介した「和の手帳」 の著者、高月美樹さんはアメブロガーさんでした。昨日知ったんですが、「旧暦日々コレ」 というブログを書かれています。プロフィール写真を拝見して、『旧暦日々是好日』から受けるイメージ通りの方だなぁ…と思いました。


一天一笑、今日もいい1日にしましょう。


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