おはようございます
ノロウイルスによるおなかのカゼが流行っています。千葉県内では、千葉市、習志野市、柏市で集団感染が発生したとのニュースが流れました。
ノロウイルスは、嘔気、嘔吐、下痢を主症状とする感染性胃腸炎。秋から冬にかけて流行します。ちなみに冬から春にかけて流行るのはロタウイルスです。
ノロウイルスは、起こす食中毒の原因ウイルスでもありますが、感染力が強いため、カゼのように人から人へもうつります。そんなノロウイルスについて、一昨日、↓こんなニュースがありました。
「今冬、流行が本格化しはじめたノロウイルスに、掃除機内のゴミから感染する危険性が高いことが分かった。患者の便や吐物から広がる「第三の感染経路」だ。掃除機がウイルスがついた室内のほこりを吸い集めて濃縮するためとみられる。ゴミを0.1ミリグラム程度吸い込むだけで感染・発症する可能性がある。研究者は「掃除機のゴミ処理後は、必ず手洗いとうがいを」と呼びかける。
ノロウイルスは、患者の便や吐物から空気中のちりやほこりにくっついて感染を広げる性質がある。
長野県環境保全研究所感染症部の吉田徹也主任研究員らは、掃除機がほこりを集めて濃縮する機能があることに注目し、47の一般家庭で掃除機内のゴミを調べた。すると2家庭からゴミ1グラムあたり最大約50万個のウイルスが見つかった。ウイルスは18~30日間にわたって出続けた。どちらの家庭もその2~4週間前に家族が発症していた。この患者の便などから家庭内のほこりにウイルスが拡散し、掃除機で濃縮されたと見られる。
ノロウイルスは10~100個で発症する。今回の結果によると、掃除機内のゴミ約0.1ミリグラムで発症する危険があることになる。
吉田さんは「掃除機のゴミを不適切に処理すると感染源になる危険性が高い」と指摘。感染を防ぐポイントとして、ゴミを処理する時に(1)屋外で取り出す。できればマスクや使い捨て手袋を使う(2)すぐポリ袋などに入れて封をする(3)処理後は手を洗い、うがいをする――を挙げている。」(2010.12.2 asahi.com )
これまでノロウイルスの感染経路としてあげられていたのは、
① ウイルスに汚染されたカキなどの二枚貝を、生か十分に加熱しないで食べたとき
② ウイルスに汚染された調理器具でつくられた食品を食べたとき
③ 感染した人が調理した食品を食べたとき
④ 人から人へ飛沫感染したとき
⑤ 発症した人の吐しゃ物や便から浮遊したウイルスに感染したとき
でしたけど、掃除機のゴミも追加しなくちゃ…ですね。
10~100個とわずかな量で発症するノロウイルスが、掃除機のゴミ1gあたりに約50万個ですって
しかも、18~30日間にもわたって出続けるなんて
掃除機で濃縮されちゃうなんて、盲点でしたねぇ…。家族に発症した人が出たときは、記事中にもあるように、掃除機のゴミの扱いにも気をつけたほうがいいですね。もちろん吐しゃ物を拭いたぞうきんも、トイレ掃除でも。
2~4週間前に発症した家族がいて、18~30日間ウイルスが出続けたってことは、嘔吐や下痢がおさまったからといって、ウイルスがいなくなったワケじゃないってことよ。からだが回復した後も、排泄物にはウイルスが混じってるんだから、発症後1~2ヶ月は気をつけなくちゃいけませんね。
体力があれば、感染しても発症しないか、ごく軽いカゼ症状で終わることもありますが、免疫力の弱い乳幼児やお年寄りは発症しやすく、場合によっては脱水症状を起こして重症化することもあるので、注意が必要です。
治療
① 水分補給
嘔吐・下痢するからといって、飲まず食わずはいけません。水分を排泄しちゃうんですから、水分補給は大切です。水分補給については、「発熱時には水分補給が大切」 を参考にしてくださいね。飲んでもすぐ吐いてしまうときは、医療機関を受診して、点滴してもらってね。
② 下痢止めは使わない
下痢止めは治癒を遅らせるので、使ってはいけません。ノロウイルスは、発熱の程度は軽いので使うことはないと思いますが、解熱剤もNGですよ。「発熱は戦いの印」 ですからね。
③ 温かくして寝る
ノロウイルスに有効な抗ウイルス剤はありません。水分補給しながら、温かくして寝ていれば、1~2日で治ります。このほか、「カゼをひいたときは」 を参照してください。
感染の予防法
① 手洗い … 指1本1本、親指も忘れずに、爪や指先、水かき、手首もていねいに洗いましょう。
② うがい … 水か緑茶で。ティートリー1~2滴加えてもいい。イソジ○は強すぎて逆効果になりますよ。
③ 冷えを防ぐ … 冷えると免疫細胞の活動が鈍っちゃいますからね。
④ 疲れ・ストレスをためない … 疲れやストレスがたまると、からだが冷えますよ。
⑤ 質の良い睡眠を十分にとる … 疲れをためないようにね。
⑥ 免疫力アップの食事を心がける … 免疫力は食事のバランスにも影響されます。
⑦ 1日に1回はガハハと笑う … 笑いは免疫細胞を活性化しますから。
⑧ 1日に2~3回、爪もみをする … 「1日2分で免疫力アップ」ですから。
③~⑧は「インフルエンザは予防が一番!その2」 にも書いたことですけど、免疫力アップが何よりの予防法ですから。免疫力アップについては、↓こちらをご参考にどうぞ。
二次感染の予防法
愛媛県感染症情報センターの「ノロウイルス感染症」のページ 、あるいは厚生労働省の「ノロウイルスに関するQ&A」 (pdfファイル)をご参照くださいませ。
一天一笑、今日もいい1日にしましょう。
一昨日載せ忘れたクチナシの実
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