発熱は戦いの印 | 春月の『ちょこっと健康術』

春月の『ちょこっと健康術』

おてがるに、かんたんに、てまひまかけずにできる。そんな春月流の「ちょこっと健康術」。
体験して「いい!」というものを中心にご紹介します。
「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

おはようございます ニコニコ

新型インフルエンザの感染例が、関西に多くて首都圏に少ないのは何故か?ある噂が流れていると、関西に住む友人からメールが来ました。首都圏では海外渡航経験のある人だけを対象に調べているのに対し、関西人の目立ちたがり精神が、渡航経験がない人のも調べさせた結果、従来のインフルエンザと思われた中から新型を見つけちゃった、というのです。なるほどねぇ。従来のA型として治療を受けた中に、実は新型が混ざってるんじゃないの?という疑問、否定しきれないなぁ。症状は変わらないんだものね。はたして真相は?

水際作戦でもチェックされるのが体温ですが、そもそもウィルス感染があるとなぜ熱が出るのでしょう?それは、ウィルスが悪さして体温を上げるからではなくて、身体がウィルスをやっつけようとして上げるからで、ヒトの免疫系は体温が高いほうが活発に働くからなんです。

脳の視床下部という場所に、体温調節中枢と呼ばれるサーモスタット機能を持つところがあります。ふだんはだいたい36度くらいに設定されていて、暑ければ汗を出し、寒ければ皮膚血管を収縮させ、体温が一定になるように働いているの。ところが、感染が起こると、感染した細胞からプロスタグランディンという物質が出て、体温調節中枢を刺激するので、サーモスタットがいつもより高い温度にセットされるって訳。

すると、身体もセットされた温度まで体温を上げなきゃならないでしょ?それで、いつもなら感じない寒気を感じて、皮膚血管が収縮して熱の放散を防いで、筋肉を震わせて熱を作ろうとするのね。セットされた温度に達したら、寒気はなくなって、白血球が活発にウィルスと戦うのです。

ということは、やたら解熱剤を使わないほうが、早く治るってことなのよ。熱が出ること自体が、ウィルスと戦う身体の反応なんだから。それでも、あまり長い間高熱が続くと体力を消耗しちゃうし、熱も40度を超えるようだと肝臓や脳に悪影響が出るので、そういうときは医師の指導を受けて解熱剤を使います。氷嚢も脳を守る方法と言えますね。

インフルエンザ治療に使うタミフルやリレンザは、ウィルスの増殖を抑える薬。ウィルスそのものをやっつけるのは白血球。戦いが終息すると、サーモスタットの設定が元に戻って、今度は体温を下げるために、汗をどっとかくことになります。汗はウィルスをやっつけた印ね。

熱が出たら、白血球が懸命に働いてるんだなぁと思って、他のことで体力を消耗しないように、寝てましょうね。水分補給は忘れずに。

今日もいい1日になりますように。

春月の『ちょこっと健康術』-てっせん