【夕顔39-3】古文単語「見過ぐす」 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【夕顔39-3】古文単語「見過ぐす」

源氏物語イラスト訳重要古語ですラブラブ 

 

古文単語でよく出題されるのは、


チェックボックス1.古典特有語

   …現代にない古語。


チェックボックス2.古今異義語

   …現代と意味の異なる古語。


チェックボックス3.死語的現代ワード

   …受験生世代はほぼほぼ使わない語。



…ですが、今回の古語は、

現代でもよく使うドッキング古語☆

 

はい、ではいってみましょぉ~♪

٩(๑•̀∇•́๑)و

 

夕顔39のイラスト訳はこちら

 

 

【今回の源氏物語】

まだ御さまなりけれいとしるく思ひあてられたまへ御側目見過ぐささしおどろかしける

 

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今回出てきた古文単語
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■【まだ】…いまだに

■【見】…マ行上一段動詞「見る」の未然形

■【ぬ】…打消の助動詞「ず」の連体形

■【御(おん)―】…尊敬の接頭語作者⇒光源氏

■【さま】…ようす。容貌

■【なり】…断定の助動詞「なり」の連用形

■【けれ】…過去の助動詞「けり」の已然形

■【ど】…逆接の接続助詞

■【いと】…とても

■【しるく】…ク活用形容詞「しるし」の連用形

※【しるし】…はっきりわかる

■【思ひあつ】…見当をつける。推測する

■【られ】…自発の助動詞「らる」の連用形

■【たまへる】…~なさった

※【たまへ】…ハ行四段動詞「たまふ」の已然形

   尊敬の補助動詞作者⇒光源氏

※【る】…完了の助動詞「り」の連体形

■【御(おん)】…尊敬の接頭語作者⇒光源氏

■【側目(そばめ)】…横顔

■【を】…対象の格助詞

■【見過ぐす】…見過ごす

■【で】…打消接続の接続助詞

■【さし―】…語調をととのえる接頭語

■【おどろかす】…気づかせる。注意を促す

■【ける】…過去の助動詞「けり」の連体形

■【を】…逆接の接続助詞

   アップ

単語の意味文法的説明です。

「重要古語一覧」もご参照ください。
 

 

―――――――――――――――
今回の古文単語 「見過ぐす」 ☆

―――――――――――――――

 

はいっ!

((( ⊂⌒~⊃。Д。)⊃

 

 

「見過ごす」という言葉を

現代でも用いますよね。

 

基本の意味は、まさにそんな感じ☆

(o^-')b

 

 

 

【見過ぐす(みすぐす)】

【他動詞:サ行四段活用】

 

…見ながらそのままにしておく。見のがす

 

 (Weblio古語辞典より)

   

 

さて。

この「見過ぐす」の部分が、設問に出てきたとしたら…

…(  ゚ ▽ ゚ ;)

 サゲサゲ↓  サゲサゲ↓

まだ見ぬ御さまなりけれど、いとしるく思ひあてられたまへる御側目を見過ぐさで、さしおどろかしけるを、


問)傍線部の意味として最も適当なものを選べ。

1.決して結ばれない光源氏の美しいお姿を見るのは気が引け、横目ですら見ずに過ごしたということ。

2.美しい横顔を見て、それがかの有名な光源氏その人だということを、見逃したりはしなかったということ。


3.光源氏の送ってくれた心尽くしの和歌を、女房たちや従者たちには見せることもしなかったということ。

4.牛車で前を通り過ぎる光源氏の姿のあまりの美しさに、相手に気づかれるほど見過ぎてしまったということ。

5.美しい光源氏の横顔に自然と見とれてしまったので、はっきりと言い逃れすることができなかったということ。

  

 

さあ、正解はお分かりでしょうか?

 

 

「見過ぐす」の意味と明らかに違うのは、です。

∑(゚Д゚)

 

3.光源氏の送ってくれた心尽くしの和歌を、女房たちや従者たちには見せることもしなかったということ。

5.美しい光源氏の横顔に自然と見とれてしまったので、はっきりと言い逃れすることができなかったということ。

  

 

 

でも…

 

 

「見過ぐす」の曖昧な解釈だけでは、

選択肢がしぼりきれませんよね;;

ヽ(;´ω`)ノ

 

 

 

 

文法事項にも着目☆

 

選択肢は、直後の打消接続「で」が訳しきれていません;

∑ヾ( ̄0 ̄;ノ

 

 

4.牛車で前を通り過ぎる光源氏の姿のあまりの美しさに、相手に気づかれるほど見過ぎてしまったということ。

  

 

 

残るは、でございます。

 

1.決して結ばれない光源氏の美しいお姿を見るのは気が引け、横目ですら見ずに過ごしたということ。

2.美しい横顔を見て、それがかの有名な光源氏その人だということを、見逃したりはしなかったということ。

  

 

 

 

文脈判断すると、

明らかに選択肢がズレているのが分かりますよね♪

(▰˘◡˘▰)

 

 

 

 

また、古文でよく出る「側目」という常識語も

この機会に覚えておいてね☆

(o^-')b

 

【側目(そばめ)】

【名詞】

①横目。横から見ること

②横顔。横から見たようす

 

 (Weblio古語辞典より)

   

 

 

 

 

 

 

解答……

 

 

【空蝉(第3章)】の一気読みはこちら⇒

【源氏物語イラスト訳】の冒頭はこちら⇒

 

【今回の源氏物語】

まだ御さまなりけれいとしるく思ひあてられたまへ御側目見過ぐささしおどろかしける


 

過去記事リンク

見る

ぬ(「ず」「ぬ」の識別)

おほん(御)

さま(様)

なり(識別)

けり(助動詞)

ど・ども(接続助詞)

いと

しるし

らる(識別)

たまへり

たまふ  たまふ②

そばむ(側む)

過ぐす

で(接続助詞)

おどろかす

を(格・接続助詞)

 

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