こんにちは!
のんたんです。
さて、今回はリスト「愛の夢 第3番」の簡単な楽曲分析の続きです。
前回の記事はこちら
〜前回までのあらすじ〜
この曲は同じメロディーを3回繰り返していた
けれど
リストの作曲技術の高さにより
同じに聴こえないし
退屈しないようになっていた。
リストすごい
というお話でした。
今回はその続きです。
今回も分かりやすいようにこの動画をなぞっていきますね〜。
私がおすすめする
楽曲分析のとっても簡単な手順は
①同じところを見つけよう〜!
②もりあがるところを見つけよう〜
です。
前回は
①同じところを見つけたら
全部同じメロディーだったというオチでした。
今回は②もりあがるところを見つけてみます。
②もりあがるところを見つけてみよう
もりあがるところを見つけるための簡単な方法は
(1) f(フォルテ)を探す
(2) 音が高くなっているところを探す
私の楽譜(ヘンレ版)だと
ここがf(フォルテ)でした〜
↓
2コーラスの途中です。(Youtube2:07)
でも
f(フォルテ)の後に
クレッシェンド(だんだん強く)が書いてあるから
もっと大きくなるのかな?
と思えますね。
そのあとff(フォルテッシモ)がありました。
f(フォルテ)よりもff(フォルテッシモ)のほうが大きいので
こちらのほうが大きいということです。
↓
(41小節目〜がYoutube2:16〜)
さらに47小節目に
rinforzando
というのがありますね〜
とてもあやしい。
rinforzandoというのは「特に強く」
sempre più rinforzando
なので
ここはずっと、今までよりももっと特に強くしてほしい
ということですね
sempreは常に
piùは今までよりもっと!さらに!というニュアンス
appasionato assaiというのもあやしい
appasionato assaiというのは「とても情熱的に」
assaiというのは「極めて、非常に」なので
とっても!!!!
というかんじ。
楽語は不安な時はこの本を見ています
↓
で、音が1番高いのは
ここ!(Youtube2:41)
全体的に音が高いのはここかな??
(Youtube2:57)
ffもあるし音の高いところも続いているので
2コーラスの後半にかけて全体的にもりあがっていく
というイメージで良いのではないでしょうか!?!?
(今回のYoutubeの人は56小節目くらいからちょっと音量を落として甘い雰囲気にしてますね〜!そこらへんは自分がどう音楽を作りたいかのお好みだと思います。)
さらに
この辺りが盛り上がっている理由として…
50小節目から(Youtube2:32)
変イ長調のドッペルドミナントという和音と属七の和音が繰り返されていて
(ドッペルドミナント→属七の和音→ドッペルドミナント→属七の和音というかんじで)
それは
作曲家が盛り上げたい時に
よくやってる手法なんです。
ベートーヴェンがよくやる。(とてもしつこく😂)
あとショパンもやってます。
なんで盛り上がるかと言うと
ドッペルドミナントも属七の和音も
ドミナントといって不安定の和音だからです。
人は不安定の和音を聴き続けると
早く安定したいよ〜って興奮します😂
あと
□ 和音をたくさん変える
□ 転調をたくさんすることでも
人は興奮します😂
ソナタ形式の展開部でよくやる手法です。
そして
56小節目からはベースが属音の保続になってますね〜〜
それもクライマックスを作る技です。
昨日の記事で書いたの疑問の答えですが…
リストは
2コーラスでクライマックスを作りたかったから
1コーラスでも3コーラスでもなく
2コーラス目でたくさん転調をしたのではないかな?
と思います。
さて…
ここまで踏まえて
分析する前と後で
何か感じることは変わりましたか?????
何を感じるかは人それぞれなので
自分が「コレだ!!!」と思ったことを
とても大切にしてください
どんな人でも
盛り上がりポイントを意識すると
演奏はすぐに変わります!
■おまけ
昨日練習で弾いてみました😂
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