旅の最後の地 諏訪大社上社本宮から、荒川祐二&Teamスサノオです☆

 

 

 

 

『スサノオとタケミナカタの真実を巡る旅』。

※これまでのお話はこちら☆

10話目.タケミナカタとは何者か?

11話目.日本史上初の王、再び…

12話目.海底に沈んだ神

13話目.コトシロヌシの真実

14話目.ヤマタノオロチと生贄伝説

15話目.諏訪の奇祭の謎

16話目.天武天皇とタケミナカタ

17話目.日本最古の南海トラフ地震

18話目.地球は今も動いている

19話目.ヒスイの国の女神

20話目.奇跡の石の化身

21話目.辿り着けたタケミナカタの真実

22話目.諏訪の地で愛されし神

23話目.この国に生まれてよかった



 

『諏訪大社上社本宮』。

ここに来るのは、

 

何度目だろうか。

 

 

もう数えきれないほど来ているこの場所も、

 

それでも今まで、

 


ここの主祭神である、

 

タケミナカタさんの声は聴こえても、

 

姿を見ることは出来なかった。

きっとそれもすべては、

 

神さまが用意していたタイミングで、

 

 

『今』。

 

 

今僕がこの旅を通して、

 

今この時代に、

 

 

タケミナカタさんの真実を伝え、

 

その存在の中に込められたメッセージを、

 

今伝える必要があったから、

 

 

すべては適切なタイミングで、

 

適切な出来事が、

 

用意されてきた。





昨年の出雲神在月ツアー。

そこで知った、

 

自分の息子 タケミナカタさんだけが唯一、



神在月の出雲に来ることが出来ないという、

 

オオクニヌシさんの悲しみ。

そこから始まったこの旅で、

ぶつかった、

 

諏訪の御柱の謎。

その存在をこれまでも知ってはいたものの、

 

なぜか取り上げてくることのなかった、

 


アマツミカボシさんや、

 

コトシロヌシさんという存在。

そして今この日本で騒がれている、

 

地震や災害の話と、

 

神さまたちの関係性。

そのすべてを決めてから出た旅ではなく、

 

歩んでいくうちに、

 

 

すべてが繋がっていくように、

 

今回も導かれた旅だった。







『神は人の敬により、

 

威を増し』。

 

 



 

 

最早今回の旅のテーマとなった、


この言葉の意味を本当に今、


僕は感じていて、



神さまは僕らが、

 

その存在を信じれば信じるほどに、

 

絶大な力や導きを授けてくれる。





そこにあるのは、

 

『信頼』という名の、

 


目には見えない、

 

言葉にも出来ない、

 

 

でも何よりも大切な、

 

人と神さまとの、

 


『絆』。

自分自身を大切に、

 

そしてそれと同じように、

 

神さまを大切に。

 

 

神さまにしてもらうばかりではなく、

 

本当に大切な友人のように、

 

大切な家族のように、

 

 

大切な神さまたちに、

 

自分が何を出来るのか?

 

 

 

 

そのことを考え、

 

歩み始める時、

 

神さまと人が共に手を携え、

 

 

お互いに感謝し感謝され、

 

思い思われ、

 


支え支えられ、

 

愛し愛される、

 

 

天照大神さんが、


かつて僕に言ってくれたような、



遥か昔の、


人と神さまが共に過ごしてきた、


時代の面影が、

 

この時代に取り戻されていく。

拝殿に向かう一歩一歩を踏みしめる度、

 

湧き上がってくる、


一つ一つの思いを受け止めながら、

 

 

いよいよ僕らは、

 

諏訪大社上社本宮の拝殿の前へと、

 

到着した。

あ「………」

 

 

拝殿を見つめたまま、

 

しばらく立ち尽くしている僕に、

 

スサノオさんが声をかける。

 

 

 

 

ス「…今、何を思う?」

 

 

 

 

あ「…なぜ僕は今、

 

ここに立たせてもらえているんだろう…、

 

というその気持ちです…。

 

 

正直スサノオさんと出会う前は、

 

神社や神さまのことなんて、

 

全然知らなかったし、


 

スピリチュアルなことにも、

 

まったく興味はありませんでした。

 

 

そんな自分がこの2年以上、

 

こうして神さまたちと共に歩み、

 

多くの人たちに見守って頂ける中、

 

 

神さまたちの物語を、

 

書き続けさせて頂いている。

 

 

そしてその物語は恐らく、

 

これからも終わることなく、

 


まだ見ぬ日本の神さまたち…、

 

そしていつか、


世界の神さまへと続いていく…。

 

 

何だか不思議な気分です…」

 

 

 

 

 

 

ス「…お前のええところはな、

 

こうして何年経っても変わらず、

 

『普通』で、


あり続けられるところやねん

 

 

 

 

あ「普通?」

 


 

 

ス「古代の人々にとって神とは、

 

『普通のこと』やった。

 

 

当たり前に神を感じ、

 

当たり前に神を信じ、

 

当たり前に神を敬い、

 

当たり前に神とともに歩む。

 

 

神も人と同じように悩むし、

 

人と同じように迷うし、

 

人と同じように悲しんだり、

 

苦しんだりもする。

 

 

でも、それでええねん。

 

それやからこそ、


 

神も人もお互いに助け合えるし、

 

支え合えるし、

 

共に成長もしていける。

 

 

そのことを、


『普通』の日々の中で、



日常に寄り添い伝えられる、


お前やから良いねん」

 

 

 

 

あ「…僕なんかで、


いいのでしょうか…」

 

 

 

 

ス「未だにアホみたいに、

 

小さいことで悩んでな、

 

成長したと思ったら、

 

また同じようなことで悩んでな。


 

悩んでることを隠し切れずに、

 

子どもみたいに周りに心配されてな。

 

 

そんなまだまだ鼻垂らしたような、


未熟で幼くて、


それでも前に進もうとする、

 

普通のお前やから、

 

 

『あ、私でも出来るんや』って、

 

これからももっともっと、

 

多くの人に、


勇気を与えていくことが出来るんや」

 

 

 

 

あ「…嬉しいです…。

 

ありがとうございます…」

 

 

 

 

スサノオさんのその言葉に、

 

これまでスサノオさんと出会ってきた、

 

今日までの日々を思い返し、

 

そしてこれからの未来を見据え、


 

『これからもずっと変わらず、

 

人と神さまの距離を縮めていく』。

 

 

その気持ちを新たにし、

 

再び強い気持ちで、

 


諏訪大社上社本宮の拝殿を見据え、

 

心静かにタケミナカタさんに参拝をした。

…そして、そこに…?

 

 

 

 

『封印されし強すぎた神』、

 

タケミナカタさんが初めて僕の前に、

 

その姿を現した。

ス「まだや!!おいっ!

あれを出せっ!」

 

 

あ「は、はいっ!」

 

 

 

 

 

 

スサノオさんのその言葉とともに僕は、


今日のこの日のために用意しておいた、


 

『黒曜石』で出来た矢じりを、

 

タケミナカタさんにお供えした。

…その時だった。

 

 


 

タケミナカタさんと黒曜石が、

 

同時に光を放ち、

…そこに、

 

『伝説の星の神』、

 


アマツミカボシがその姿を、

 

初めてこの世に現した。

アマツミカボシ「………」

 

 

 

 

あ「こ…、この御方が、

 

伝説の星の神…、

 

アマツミカボシ…さんっ…」

 

 



太陽や月にも負けず劣らず、

 

また恐らく、

 

隕石の神 ニギハヤヒさんにも負けない、

 


ご神威を持つ、

 

『伝説の星の神』。

ただそこに立っているだけで、

 

ビリビリと振動が起きるほどの、

 

 

ご神威を肌に感じながら、

 

僕はそこに立ち尽くしていた。

 

 

 

 

アマツミカボシ「………」

 

 

 

 

饒舌でよく話して下さった、

 

コトシロヌシさんと打って変わって、

 


まったく言葉を発しようとしない、

 

アマツミカボシさんに、



僕は勇気を出して、

 

話し掛けた。

 

 

 

  

あ「あ、あの…」

 

 

 

 

アマツミカボシ「……(ギロリ)」

 

 

 

 

 

 

…これが国譲りに最後の最後まで、

 

抵抗したという神の神格なのだろう…。

 

 

軽い気持ちで言葉をかけることなど、

 

許されることではなく、


鋭い緊張感が僕の全身を襲う。

あ「…初めまして。

 

僕、荒川祐二と申します…。

 


アマツミカボシ様に、


お伝えしたいことがあり…、

 

本日は参りました…」

 

 

 

 

アマツミカボシ「………」

 

 

 

 

あ「…この国を護ってくださり、

 

本当にありがとうございます。


 

そして今日までそのことを知らず、

 

神さまたちへの感謝も知らずに、

 

申し訳ございませんでした。

 

 

…これから僕はきちんと、

 

こういった神さまたちの存在や、

 


その気持ちを多くの人に伝えていきたい…と、

 

そう思っています。

 

 

例え微力でも…、

 

それが今もその魂を捧げ、

 

この国を護って下さっている、

 

神さまたちの力となれるのなら…」

 

 

 



 

…僕がそう言った、

 

その時だった。

 

 

 

 

 

 

アマツミカボシさんは、

 

その全身を大きく光り輝かせ、

かつて一昨年の夏の旅で、

 

天照大神さまが僕に見せた、

 

世界の感覚と同じように、



僕と神さま、

 

僕と人、僕と自然、

 

僕とそのすべての境界線が無くなったような、

 


光の空間の中で、

 

僕に語りかけた。

アマツミカボシ「…俺たち神は、

 

見返りなど求めない…。

 

 

ただ…、

 

目には見えなくとも…、

 

俺たちがそこにいるという…、

 

 

そのことだけを…、

 

分かっていてくれたなら…、

 

それで本望…」





あ「ほっ、本当にっ、

 

そんなことだけでいいのでしょうか!?

 

僕らはもっと神さまたちに、

 

出来ることがっ…!」







アマツミカボシ「君も子を持つ一人の親であろう…。

 

親が血を分けた子に、

 

何を求めることがある。

 

 

俺たち神々は、

 

ただ愛する子どもたちが平和に、

 

幸せに暮らしてくれるなら、

 

それでいい。

 

 

そのためなら喜んで、

 

護国の鬼とも、

 

柱ともなろう





あ「で、でもっ…!」







アマツミカボシ「生命は産まれ、

 

受け継がれていく…。

 

悠久の時が流れるこの星で、

 

 

君たちもその時を担う、

 

一人として、

 

 

我々神と同じように、

 

それぞれが天より与えられし命を、

 

全うすればいい…」







…その言葉と同時に、

 

ゆっくりと光は収まっていき、

 

 

アマツミカボシさんが僕に見せる、

 

光の世界は終わりを告げた。

…どうして神さまたちは、

 

こんなにも優しいのだろう。

 

 

この優しさに触れる度、

 

僕もまた、


後の時代になにを残すことが出来るのか。

 

 

そのことを思っ…。

ス「ちょっと待ったぁぁぁぁぁあ!!!!」

あ「…なんや?

 

いつもいつも、


終わりがけの良い時に」

 

 

 

 

 

 

ス「何をキモい顔してセンチに浸っとるか、バカたれ。

 

お前、『俺たち神は見返りなど求めない(キリッ)』とか言われて、

 

本当に何もせーへん奴がおるかい。

 

 

人間の親かて子どもに、

 

親孝行なんかいらんとか言うけど、

 

いざされてみたら、

 

嬉しそうな顔するやろがい」

 

 

 

 

あ「(この神だけは…図々しい…)

 

いや、確かにそうですけど…」

 

 

 

 

 

 

ス「おい!アマツミカボシッ!!」

 

 

 

 

アマツミカボシ「………」

 

 


 

ス「お前格好つけとるけど、

 

本当はこいつにしてほしいことあるんやろ!!


 

正直に言うてみぃ!!

 

俺、俺、俺は知っとるぞ!!

あ「(あ…コトシロヌシさん…)」

 

 

 

 

コトシロヌシ「せやっ!スッさん!


せやねん!!

 

僕の弟、本当に照れ屋でな~!!

 

昔からこうやねんっ!!

 


してほしいことあるなら、

 

言えっちゅうのに!!」

 

 

 

 

アマツミカボシ「…やめろ…兄者…」





あ「あ、あの…ちなみに、

 

アマツミカボシさんが、


してほしいことって…」





ス&コトシロヌシ「…ん?

 

…そんなん自分で考えろっ!!」

あ「(…何やねんこいつら…)


あの…アマツミカボシさん…

 

僕に出来ることなら、

 

何でもさせて頂きます…。

 

 

どうか何でも、

 

お伝えください…」

 

 

 

 

アマツミカボシ「………」

 

 

 

 

あ「ど、どんなことでも…」

 

 

 

 

そう言った僕にアマツミカボシさんは、

 

少し俯きながら、

 

小さい声で言った。

 

 

 

 

 

 

アマツミカボシ「………。

 

で、出来ることなら…

 

 

 

 

 

 

あ「は、はい…」

 

 

 

 

 

 



 

 

アマツミカボシ「神在月…の…、

 

い、出雲というものに…、

 

一度は…、


行ってみたいものだ…」

 

 



 

 

 

 

 

 

あ「え…?」

 

 

 

 

ス&コトシロヌシ「よぅ言うた!!よぅ言うた!!

 

イエイエ、ドンドン、パフパフ~!!

アマツミカボシ「………。

 

う、うるさいぞ…っ!

 

 

 

 

コトシロヌシ「いやぁ!


僕ホンマ嬉しいわぁ!!

 

なっ!荒川くん!頼むわ!!

 

それは人じゃないと、


出来ひんことやからな!

 

 

僕の弟を神在月の出雲に、

 

連れてったってくれへんか!?

 

 

 

 

 

 

あ「はっ、はいっ…!

 

それはもちろんです!!

 

でも、どうやって…?」

 

 

 

 

 

 

僕がそう言ったその瞬間、

 

拝殿に供えていた黒曜石が

 

光り輝き、


 

そこにアマツミカボシさんの、

 

魂が入ったのが分かった。

あ「そうかっ!これを持っていけばっ…」

 

 

 

 

 

 

コトシロヌシ「ホンマ嬉しいわぁ…。

 

ありがとうなぁ…ありがとう…」

 

 

 

 

 

 

…そう言った、

 

コトシロヌシさんの目からは、

 

涙が流れていた。

 





 

人と同じように涙を流す、

 

神さまの美しく、

 

綺麗な涙だった。

…旅のすべての行程を終えて、


僕らは場所を移し、


諏訪湖へと向かった。

中央構造線と、


糸魚川一静岡構造線が交錯し、



『日本の継ぎ目』でもある、


この諏訪の地。





この場所には古代より、


たくさんの災害の危険性が、


あったのかもしれないけど、





同時にこの場所には、


ある神さまの勇気と、



そして全国各地にも同様に、


僕ら人間を護ろうという、





遠い昔からの、


神さまたちの愛が、


この国には溢れている。

僕らがそのことを知り、


感謝の気持ちとともに、



手を合わせ、


多くの人に伝えていくことが出来たなら、







僕らを護ってくれる、


神さまたちの力は、



どこまでも強く、


大きくなっていく。







神があって、


人がいて、



人があって、


神がいる。









これからもずっと、


神と共に。


神と友に。









…ふと、


空を見上げてみた。

そこには、


これから迎える新時代を、


祝福するかのように、





大きな日輪と、


虹色の光の帯が、


諏訪の空を彩っていた。

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2019年5月1日より、初期メンバー募集開始☆
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