肉厚
身体つきからしたらかなり肉厚…というか頑固…というか無骨に見える手。雛人形の男雛様のようなしなやかでお箸以外はお持ちにならぬ手より職人らしい道具の似合う手が好きなのでこういうショットは胸が高鳴る。手首と指を繋ぐ骨が薄ら見えよく動かす故の血管もはっきり見てとれる。お食事や書物だけの為ではない何かを生み出す言わば魔法使いの手なのだ。ぶうにゃんは右利きだろうか?とふと思う。五本の指の中でどうしても非力なのは薬指と小指だろう。それでも利き手ならばある程度調節できそうな気がする。強く打つ時は真上から勢いをもって弾くのではなかろうか。小さい音は勢いを殺しつつインパクトの瞬間は計算された強さで鍵盤に指を落とすと想像している。で、利き手でない方は強さの調節をどうしているのだろう。長い長い間真摯にレッスンすれば左右遜色なく何方も強さと弱さの抑制を上手に使いこなして演奏なさるのだろうか。例えば野球のスィッチヒッターは両効きというよりも、右利きだけど左の打席でも打てるようにしたか幼い頃から右利きなのに左打者のグリップでスイングしてボックスに立ったか。まあ野球ならばピッチャーに合わせて打席を選ぶこともできるけどピアニストはそうはいかない。ピアニスト培った練習の成果とは言え本当に凄いなあ。ぶうにゃんの手を見るとその肉厚な様子に目を奪われる。やっぱ大好き。