結婚相手の条件なんてどうでもいい。
ただ好きになれる人が欲しい。
そんな気分になったときに、読んでほしい小説です。
婚活カウンセラーが選ぶ、結婚がわかる100冊シリーズ
37冊目
「きみだからさびしい」 大前粟生
≪あらすじ≫
京都のホテルで働く圭吾は、
そのせいで嫌われもするし、好感を持たれたりもする。
普段はあまり感情を出さない圭吾の心が弾むのは、
意を決して告白をしたが、
結婚は恋愛の苦しみからの解放?
片思いでも、付き合っていても、恋愛は不安で苦しい。
そんな不安から解放されたいから、結婚したい。
そう思って、婚活をしている人は多いのではないでしょうか?
わたしはそうでした。
いつか別れるかもしれない。相手の気持ちが冷めるかもしれなくて不安で、LINEが返ってこないだけで落ち込む。
そんな日々から解放されたかったです。
結婚相手に求める条件が多い人は、理想が高いと言われがちだけど、そうじゃなくて、好きな人に振り回されたくなくて、冷静に、理性的に結婚相手を探したいと思っている人も多いんじゃないでしょうか。
わたしは婚活時代、婚活イベントや婚活パーティーで出会った人と連絡先を交換したり、お見合いをした人と仮交際に進んだりしたけれど、結局は相手を好きになりませんでした。
好きになろうと努力したり、好きになれないことに悩んだりしました。
この人との交際を終わりにしたら、お見合いも決まっていないし、好意を寄せてくれる人もいない。
それなのに断るの?
本気で悩んでいるときも、わたしの心は静かでした。
相手を傷つけることになるかもしれないけれど、
わたし自身は、傷ついていなかったからだと思います。
「好きな人が欲しい」と思ったら結婚どき
かなりの労力と時間を使ってお見合いにこぎつけても、婚活パーティーに行っても、「いいな!」と思える人に出会えない。
「この中だったら、この人かなー」って人の番号を書いたのに、マッチングもしない!
そんなことが続くと、だんだんどうでもよくなってきます。
条件とかいいから、好きになれる人が欲しい。
たとえ相手が独身で結婚願望があったとしても、好きにならなきゃ始まらない。
そう思えたときがチャンスです。
気持ちが高まっているときはフットワークが軽くなるので、「お、このパーティー行ってみよかな!」と申し込むとか、友達に周りに独身がいないか聞いてみるとか、なにかしらの行動を起こしやすくなります。
好きな人ができないときに読んでほしい
「きみだからさびしい」のテーマは、結婚ではありません。
覇気のないローテンションなところがウケて、意外にもモテる主人公が、好きな人のことを考えたときのウキウキ感がみずみずしく描かれています。
押しが弱くて煮え切らないのだけど、物語が進むにつれて主人公の考えや行動が変わっていきます。
それは寂しさや戸惑いによる変化だったりするのですが、「なんかわたしも好きな人が欲しい!」と思わせる生命力があります。
それから、この物語にはいろんな恋が出てきます。
ずっと隠していた恋心、好きな人がいるのに全然告白できない、秘密の恋をしている人、恋人が複数いる人、恋愛感情はないけれどノリで一線を越えそうな夜、とか。
幸せな恋ばかりではなく、登場人物たちは傷つきながらも、それぞれに答えを見つけようとします。
そんなところも、背中を押してくれるかな、と。
セカンドパートナーってあり?
「ポリアモリー」とは、複数の人と恋愛関係を結ぶ恋愛スタイルのことで、この物語のテーマでもあります。
圭吾が好きになったあやめはポリアモリーで、圭吾のほかに恋人がいます。
その恋人もポリアモリーで、ほかにパートナーがいます。
今年注目された言葉のひとつに「セカパ(セカンドパートナー)」がありましたが、サラッと流れていった感がありますね。
つまり、あまりみんなが共感も興味も示さなかったということでしょうか。
ひとりの人では埋まらない寂しさや、恋人を失ったときにできるだろう心の穴の対策をするために、もうひとり好きな人をつくっておく。
それで満たされるならいいけれど、新しい寂しさが生まれるなら、ひとりの人と向き合ったほうがいいような気がしますが……。
でも、これはわたしの恋愛観や結婚観です。
結婚していても、好きな人が欲しい人や、結婚相手以外とデートしたい人というのはいます。男女とわず。
そういう恋愛観を否定するのではなく、まずは自分がどういう価値観を持っているのかを(小説を通して)確認してみることが大事かなと思います。
婚活女子におすすめしたい理由
結婚前の条件は、結婚後に変わります。良くなることもあるし、悪くなることもあります。
良くない状況になっても乗り越えられるのは、愛情があるからです。
だけど、その愛情だって心もとないものです。
いつどうなるのかなんて、本人にもわかりません。
結婚したからって一生安泰ってわけじゃないし、恋愛は不安だし、結婚はしたいけど傷つきたくないし、穏やかに生きたいし、どうしたらいいの?
ぐるぐる考えると、婚活疲れをしてしまいます。
でも、だからこそ、好きな人を見つけるんです。
結婚相手に求める条件を捨てて妥協しなきゃダメ!ってことじゃなくて……
捨てるのは「傷つきたくない」という気持ちです。
婚活でさんざんつらい思いをして、迷走もして、イライラしたわたしだから、追い打ちをかけるようなことは言いたくないけれど。
頑張れ婚活女子。
好きになれる人に出会うまで。
婚活カウンセラーが選ぶ、結婚がわかる100冊
1.この人と結婚するかも
2.スパルタ婚活塾
3.消滅世界
4.私たちがプロポーズされないのには101の理由があってだな
5.夏休み
6.怒り
9.愛する人に。 △
16.かわいい夫 ♡
33.くらやみガールズトーク ※取扱注意
36.オリーブの実るころ ※取扱注意
♡=幸せ・喜び
△=ややビター
無印=ダーク
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(ミステリー多め)
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