読み終えて、しばらく呆然としました。
ふたりの嘘は純愛か、罪か？
婚活カウンセラーが選ぶ、結婚がわかる１００冊シリーズ
３４冊目
二人の嘘 一雫ライオン
単行本
文庫
≪あらすじ≫
東大在学中に司法試験にトップ合格し、
かつて礼子が裁判を担当した男が、
判決は正しかったはずなのに、何が不満なのか？
礼子は元被告人の男・蛭間の事件を調べ直し……。
圧倒的な頭脳と美貌を持ち、
モラハラ夫が誕生する理由
礼子の夫は、裁判官の父、検事の母の元に生まれたエリートで、司法修習生仲間だった礼子と交際し、早々に結婚を決めます。
ですが、礼子は裁判官になったのに対して、裁判官を目指していた夫が就いたのは弁護士。
礼子や両親にコンプレックスがあり、それがモラハラにつながったようです。
美貌も頭脳も申し分ないけれど、親に捨てられた過去があり、貧しい暮らしをしていた礼子は、夫だけでなく義両親や上司からも支配されそうになります。
彼らは、礼子が支配欲をかきたてているのだと思っているようです。
彼女ほどの人であれば、あんな結婚をしなくてもよかったのに。と、読んでいて感じましたが、礼子自身が縛られることを選んでいました。
その理由も説明されていて納得……でしたが……。
モラハラをするのは夫が悪いですが、それを受け入れてしまったがために、エスカレートする部分はあったと思います。
純愛男に出会ってしまったら
モラハラ夫と蛭間は対極の人でした。
あまりネタバレはしたくないのですが……
事件の真相が明らかになるにつれ、理性のかたまりだった礼子が本能を取り戻していきます。
蛭間が純粋な人だから惹かれたとか、愛情深いから魅力がある、というのもあるかもしれないけれど、感情を動かしてくれた人だから、礼子は興味を持ったのだと思います。
うーん。でも、あの夫と結婚していなかったら、蛭間への印象も違ったような気もします。
こんな人におすすめ
・結婚後に、本当に好きな人に出会ってしまったらどうしようと心配している人
・モラハラをする男性としない男性を見極めたい人
・おぼっちゃんと結婚したいけれど不安がある人
読み返したいけど、できない小説
美しい世界観の中で、事件の真相が少しずつ明らかになっていったり、礼子の行動や活躍にハラハラしたりする、読みごたえのある物語でした。
全体的に好きな作品で、とてもいいシーンがあるから読み返したいけれど。
でも、読み返せません。。。理由は読んでいただけるとわかるかと！
婚活カウンセラーが選ぶ、結婚がわかる１００冊
１．この人と結婚するかも
２．スパルタ婚活塾
３．消滅世界
４．私たちがプロポーズされないのには１０１の理由があってだな
５．夏休み
６．怒り
９．愛する人に。 △
１６．かわいい夫 ♡
３３．くらやみガールズトーク ※取扱注意
♡＝幸せ・喜び
△＝ややビター
無印＝ダーク
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