コード進行が覚えられない…

覚えるということを「暗記」と、捉える方も多いと思いますが、コード進行を覚えるという事象は暗記とは少し違うと思います。
例えば歌詞、あるいは台詞を覚えると言う事は覚えたものをそのまま使います・・・
意味解りますか?

という台詞があったとしたら、役者はその言葉を使って演じます。
ところが、コード・ネームを覚えたとして・・・
ミュージシャンは(ジャズに限らず)「Fメージャー! Eマイナーセブン! Aセブン」とは言いません。
又は「ファラド!ミソシ!・・・」とコード・トーンをそのまま弾くわけでもないです・・・

お分かりでしょうか?
コード進行を使って「伴奏」「ソロ」「フィルイン」・・・「ベース・ライン」等
担当楽器を使って自分のアイデアを(コード進行を基に)表現するわけです。
即ち、覚える練習よりも表現する(使う)練習〜が実用的な練習ではないでしょうか?





ここまでの説明でひらめいた方もいらっしゃると思いますが、
私が生徒に進めているコード進行の覚え方をいくつか紹介します。





その1「ルートを覚えよう!」
あなたの担当が単音楽器でもコード楽器でも楽曲のルートを演奏する事が出来ます。
ルート=低い音ではありません。
コード・ネームの根音(アルファベット)のみを演奏する練習をしましょう。
CMaj7はC
A7はA
Dm7はD
G7はG
簡単でしょ?
音域は問いません。
とにかくコード進行が書かれている楽譜のアルファベット(大文字)の部分だけを演奏してください。
メジャーとか、マイナーとか、コードタイプを気にせずにルートのみを演奏します。
もちろんメトロノームを4分音符で鳴らしながらやりましょう〜
例題 (Confrmation by Charlie Parker)
コードネームを見ながらルートを演奏しましょう。






ベーシストは(実は)コード進行を良く覚えています(一般的に・・・)
コード進行という日本語は海外では「Change」 と言います。(丁寧にChord Progressionともいう)
いわゆるコード・チェンジですね。
コードが変化(進行)していくというイメージでしょうか・・・
ルートの動きには規則があります。そのルールに殆どの曲は従っています。
コード進行を単語のつながりとして覚えるのではなく文法だと思うのです(よけわからん!)
ベーシストは毎日毎日ルートを弾いて他の人たちがいい加減な事をやってもコード進行が無くならない様にがんばってくれています
時には何コーラスもサックスやトランペットやギター達が長〜〜いソロをやってる時も(いつまでやっとんねん!早よ終われや!)・・・と、ニコニコしながらつき合ってくれています (そりゃ覚えるわ・・・)

ルートを追っかける
これがコード進行を覚える第一のコツなのです。






その2「前振りが大事・・・」
前振りとは、次の為に今がある・・・(プラトン=嘘)
早い話がアプローチ・ノートの事です。
アプローチ・ノートとは次の音に行く準備です。
Confirmation の最初の4小節
例えばこの進行のルートの音に・・・
アプローチ・ノートを付けると〜(赤丸がアプローチ・ノート)
次のルート音の半音上、又は半音下を付けていくだけです。
アプローチノートを付ける為には前もって次のルートを想定しないとインテンポで演奏できません。
即ちベーシストは常に次のコードを思い浮かべながら演奏する訓練を、水面下でやっているのです。
コード進行を覚えられないで困っている方は一度、ベーシストの真似をしてみましょう〜〜





その3「書く練習」
今まで紹介したのは楽器を使ってコード進行を覚える練習です。
今度は楽器を使わなくても出来る練習です。
電車通学の方にはおすすめです。
先ずはあなたの覚えたい曲のタイトルを紙に(スマホでも)片っ端から書いてください。
All Of Me
Days Of Wine And Roses
On Green Dolphin Street
There Will Never Be Another You
Just Friends
I'll Close My Eyes
Like Someone In Love
Confirmation
etc.........
こんな感じで・・・
電車の中でメモ帳を取り出して、覚えたい曲のタイトルを見ながらコード進行を書いていくのです。覚えていないところは飛ばしましょう〜
・・・ね、「何処のコードを覚えていないか?」「あやふやなとこはどこか?」「1括弧2括弧はどうだっけ?」紙に書くというのは大変有意義な練習という事がわかります。
出来る事ならメロディを歌いながらコード進行を書いていく・・・
ちなみに私は・・・

・・・とコードネームを歌詞?にしながら(アホみたいに)歌います





その4「歌いながら(ルート又はコードを)弾く」
はい、そして弾き語りです。


どんな楽器がメインの方もコード楽器を多少は練習しましょう。
ギター、ピアノ、ヴァイブ、ウクレレ・・・等
これは私見ですが、ウクレレという楽器はお手軽に出来るコード楽器じゃないかなと、思いますよ。軽い、安い?、簡単?、かわいい〜〜
もちろんギターもおすすめです(弾き語る為のマスト・アイテム)
ピアノはおすすめ・・・というよりも、どこに何の音があるか誰でもわかるので、習わなくても出来るコード楽器ですね(奥は深いよ)
弾き語りといってもジョンメイヤーの様に「におん〜におん〜」とかいって神業のようなことをしなくても良いのですよ。コード(又はルート)を弾きながらメロディをららら〜で歌えるだけで良いのです。





おまけ・・・「コード進行をCのキーで書ける様にする」
先ほどご紹介した、紙にコード進行を書いて行く練習ですが、慣れて来たら一度Cのキー(ハ長調)で書いてみましょう。
譜例(Confirmation Key of C)
何故こんな事をするか・・・?


それではみなさま暖眠笑!!
風邪にお気をつけて〜
